オルシュファン・グレイストーン(Haurchefant Greystone)
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概要
- イシュガルド四大名家のひとつ、フォルタン家の生まれ。
- 「銀剣のオルシュファン」
- アルトアレールやエマネランとは異母兄弟に当たる。
- エドモン伯爵の「唯一の過ち」で生まれた私生児だが、騎士として育てられた。
オルシュファン:…私の母は、美しく正しかったが、弱い人だった。 故に私は、屈強なもの、たくましいものが放つ生の躍動が、たまらなく好きなのだ!
- 17歳のとき、アインハルト家四男誘拐事件に際してフランセルを救出し、騎士爵を授与されると同時に「銀剣」の異名を得ている。
- パッチ2.55まではキャンプ・ドラゴンヘッドの執務室に詰めている。
グレイストーン姓について
- オルシュファンはエドモン卿唯一の過ちで私生児として生れたが、父の計らいにより嫡出子であるアルトレアールやエマネランらフォルタン家の兄弟とともに育てられた。
- しかし正妻からの強い反発もあったため「フォルタン姓」を名乗ることは許されず、庶子用の姓である「グレイストーン」を名乗ることを強いられた。これは「誰の子でもない道端の小石の如き存在」であることを示す。
性格
- 閉鎖的なイシュガルドでは珍しく外部の人間である冒険者に対してあたりの柔らかな対応を取ってきた経緯があり、パッチ2.5くらいまではイシュガルド窓口のような存在であった。
- その後パッチ2.55で暁メンバーが散り散りになりクルザスに逃げ込んだ際には、隠れ家として「雪の家」を提供し、気落ちするアルフィノを励ますなど好感度を急上昇させた。
お前はかつて、我が友の窮地に、潔白を信じ戦ってくれた。 その曇りなき心を、今度は私が守るとしよう。 お前もまた、大切な友なのだから。
- 神殿騎士団総長のアイメリクは盟友の関係
父上、イイ騎士とは民と友のために戦うもの……。 その生命を救うために、我らの一角獣の楯を掲げずして 栄えあるフォルタンの家名を誇れましょうか?
- アインハルト家のラニエットやフランセルなどとは幼なじみ
子供の頃はフランセルやエマネランも交え、 よくともに遊んだものだ…それが…すまない
- フランセルとの出会いや友情については蒼天秘話で語られている。
肉体美
- 鍛えられた肉体に尋常ではない興味をいだいており、クエストで登場するたびに冒険者の肉体を「イイ!」と褒める。
- パッチ3.3メインクエスト終了後の追憶の旅では、最後に「イイ!」エモートを習得する。
最期
- イシュガルド教皇庁に強硬突入し教皇を追い詰めた冒険者達であったが、その目前で教皇は飛空艇に乗り飛び去ってしまう。その直前、オルシュファンは冒険者を襲うゼフィランの投じた槍から自らの身を盾にして守る。
- 冒険者は間一髪助かるが、オルシュファンは命を落としてしまう。
- この時に、「何故冒険者はケアルなどでオルシュファンを救えなかったのか?」という疑問が、プレイヤーからかなり激しく指摘された。
- 後日、2016年のニコ超会議で明らかにされた裏設定において、この後に実装された極ナイツ戦で、ゼフィランの使用する技の「虚弱効果に魔法回復力がゼロになる」という効果がつき、このためにこのイシュガルド教皇庁の場面で救えなかったのだという設定が後付けで説明された。
- またメタ的な話としては、亡くなって盛り上げるためにこそメインシナリオの2.X初期からイシュガルドの窓口として度々登場し、落ち込んでいたアルフィノを力づけ、イシュガルドで冷遇されていた冒険者一行を暖かく迎え入れる役割を持たされたのだという説明も何度かなされた。もし仮に亡くならない設定ならば、あそこまでメインシナリオに登場することもなく、たとえフォルタン家の一員だとしても、長男のアルトアレールや次男のエマネラン程度の出番だった可能性があるということになる。そもそも「イシュガルドでの案内役」が別の設定キャラになっていた可能性もある。いわばストーリーテリング技法として登場し、冒険者とふれあい、そして死んでいったということになる。後述インタビュー参照
- メインクエストラスト付近、魔大陸アジス・ラーに乗り込む冒険者達に、オルシュファンの父であるフォルタン卿は亡きオルシュファンの盾を同行させるよう頼むのであった。
オルシュファンは、私に貴殿らを皇都に招き、 その後見人となるようにと、説得するときにこう言ったのだ。 冒険者は、我が友であり、希望であると……。 今なら、その真の意味がわかる……。 貴殿は、吹雪の中にあったイシュガルドに灯された希望だ。 どうか、息子の思いを、 決戦の地まで連れて行ってやってほしい。 ……そして、必ず、生きて戻ってくるのだぞ!
慰霊碑
コランティオ : 最近、ここより北に、オルシュファン様の慰霊碑ができた。 旧友のフランセル様を中心に、この拠点の住民や、 主に縁のある方々が協力して建てたものだ。 コランティオ : あのささやかな碑の下に、オルシュファン様は眠っていない。 それでも、そこの椅子に座しておられたときのように、 穏やかな笑みで、ここを見守ってくださっているだろう。
- 慰霊碑はスチールヴィジルにある。
- マップでは、クルザス中央高地(22.5,7.9)。
逸話
初期プロットの話
- FF14新生10周年記念として、ファミ通編集部が特集記事を組んだ際に、開発運営メンバーが思い出を語っており、その中で織田氏がオルシュファンは初期プロットでは「(実は生きている)」と書いていたことを明かした。
コーディネイトについて
- 2024年10月のPaxAusでスタッフ/石川夏子氏とスタッフ/髙柳早紀氏が登壇し、]「Crafting Characters: The Style and Substance of FINAL FANTASY XIV(キャラクターたちのコーディネイトが決まるまで)」という内容で講演した。講演全体の詳細についてはスタッフ/石川夏子氏の項を参照のこと。
- その際にオルシュファンについての内容が含まれていたため、以下に引用する。
- オルシュファン:作った側として思い出深いのが、彼の髪の色。それまでの FF14ではどちらかというとリアル寄りの髪色が多く、こういうビビッドな髪色は使っていなかった。そんな中でオルシュファンはキャラ(設定?)としても振り切っているので試してみようかということになり、このサイドの高い水色の髪色となった。当時はまだ装備バリエーションも多くはなかったため(大変だった)。そのため重要なキャラをコーディネイトで作り上げるのは今の何倍も難しかった。結果的にはうまくハマってコーディネイトの幅が増えてよかった。
- FF14のキャラは等身が高めだがリアルすぎないという独特なデフォルメ具合となっている。だからこの髪色も馴染んだのではないかと思っている。実は他のキャラでもフォトリアル路線だと使えないキャラコーディネイトもいくつかある。
インタビュー
- メインクエスト:蒼天編でのオルシュファンについては反響が大きく、メディアインタビューでも取り上げられた。
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- メインクエスト:蒼天編(パッチ3.0)エンディングまで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
4Gamer:
ちなみに,オルシュファンの運命が開発で決まったのはいつごろだったのでしょうか。
吉田氏:
パッチ2.2~2.3のときくらいです。その段階で,パッチ2.55までのメインプロットはすべて作り終わっていて,パッチ3.0のメインストーリーでオルシュファンが離脱するというのを僕から提案しました。だから,パッチ2.xシリーズの後半からは,彼に最高の舞台を用意するために,セリフも役割もかなり入念に作ったつもりです。
4Gamer:
オルシュファンにプレイヤーが注目するように狙っていたと?
吉田氏:
注目させたというわけではなく,キチンと心に残る人物にしたかったというのが大きいです。そのためには,プレイヤーの皆さんに,オルシュファンというキャラクターの性格をしっかり伝えないといけない。そうでないと,ただのモブキャラが1人いなくなったということにしかならないからです。
4Gamer:
印象が薄いままだと,たしかにそうなりますね。
吉田氏:
ですから,アルフィノとオルシュファン,エスティニアン,そしてイゼルに関しては,徹底して掘り下げて,どこで何をしゃべらせるか,どういうシーンを作るか,プレイヤーにどう受け取ってもらうかを考えて作っています。ストーリーテリングとは本来そういうもので,ショックを最大限にしたいから良いシーンを作るのではなくて,プレイヤーにそれだけ影響を与えた人だから記憶に残るのだと思います。
4Gamer:
それまでにエピソードを積んできたからこそですね。
吉田氏:
はい。アルフィノが御曹司のお坊ちゃんではなく,リーダーとして場数を踏んで失敗から立ち直っていくのは,アルフィノの成長物語として絶対必要で,それを悪態をつきながら陰で支える兄貴的な役割がエスティニアン,そして,窮地に陥ったメンバーを真っすぐ騎士道精神と友情で助けてくれるのがオルシュファン,それら本当の仲間を得て,自分の心に正直になれたイゼルだったと。
難度調整から吉田氏本人への話まで。「FFXIV」P&D吉田直樹氏に読者が聞きたいことを4Gamerがインタビュー
ちなみに,オルシュファンの運命が開発で決まったのはいつごろだったのでしょうか。
吉田氏:
パッチ2.2~2.3のときくらいです。その段階で,パッチ2.55までのメインプロットはすべて作り終わっていて,パッチ3.0のメインストーリーでオルシュファンが離脱するというのを僕から提案しました。だから,パッチ2.xシリーズの後半からは,彼に最高の舞台を用意するために,セリフも役割もかなり入念に作ったつもりです。
4Gamer:
オルシュファンにプレイヤーが注目するように狙っていたと?
吉田氏:
注目させたというわけではなく,キチンと心に残る人物にしたかったというのが大きいです。そのためには,プレイヤーの皆さんに,オルシュファンというキャラクターの性格をしっかり伝えないといけない。そうでないと,ただのモブキャラが1人いなくなったということにしかならないからです。
4Gamer:
印象が薄いままだと,たしかにそうなりますね。
吉田氏:
ですから,アルフィノとオルシュファン,エスティニアン,そしてイゼルに関しては,徹底して掘り下げて,どこで何をしゃべらせるか,どういうシーンを作るか,プレイヤーにどう受け取ってもらうかを考えて作っています。ストーリーテリングとは本来そういうもので,ショックを最大限にしたいから良いシーンを作るのではなくて,プレイヤーにそれだけ影響を与えた人だから記憶に残るのだと思います。
4Gamer:
それまでにエピソードを積んできたからこそですね。
吉田氏:
はい。アルフィノが御曹司のお坊ちゃんではなく,リーダーとして場数を踏んで失敗から立ち直っていくのは,アルフィノの成長物語として絶対必要で,それを悪態をつきながら陰で支える兄貴的な役割がエスティニアン,そして,窮地に陥ったメンバーを真っすぐ騎士道精神と友情で助けてくれるのがオルシュファン,それら本当の仲間を得て,自分の心に正直になれたイゼルだったと。
難度調整から吉田氏本人への話まで。「FFXIV」P&D吉田直樹氏に読者が聞きたいことを4Gamerがインタビュー
- ※同様に「メインクエスト:蒼天編」ではイゼルも亡くなったが、彼女の場合も「メインクエスト:蒼天編」で大きく冒険者と関わり、そしてあの最期が描かれた。冒険者一行は彼女の犠牲によりアジス・ラーに突入することが出来た。メインクエスト:蒼天編で活躍するイゼルやエスティニアンというキャラクターが作られた背景についても「イゼル」項や「エスティニアン」項を参照のこと。
- ※なおインタビューの最後の部分でアルフィノの成長物語を話しているが、これはアルフィノには「NPC側の成長役」という役割が与えられているため。これについては「アルフィノ#挫折と成長」項を参照のこと。