スタッフ/吉田直樹

吉田直樹

  • スクウェア・エニックスのゲームクリエイター
  • ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア(FF14)のプロデューサー兼ディレクター
  • ファイナルファンタジーXVI(FF16)のプロデューサー


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Table of Contents

略歴

  • 1973年5月1日札幌生まれ(ニコニコ超会議2にて自ら発言)
  • 高校までは函館で過ごす
  • 札幌に本社があったハドソンに入社、その後2004年ごろにスクウェア・エニックス入社
  • 2010年12月、前プロデューサー田中弘道氏の辞任を受け、プロデューサー兼ディレクターに就任した。コーポレートエグゼクティブ(開発担当)。
  • キャッチフレーズは”すべては「すべてのお客様」のために。”
  • スクウェア・エニックスは2015年4月1日付けで執行役員制度を導入、吉田氏は、北瀬佳範氏や齊藤陽介氏などと並んで執行役員に選ばれている。

    なお一般の人が「スクエニ」と聞いて思い浮かべる会社は実際には「株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス」(東証プライム上場企業)であり、その子会社に株式会社スクウェア・エニックス(こちらは非上場)がある。吉田氏はその子会社(事業会社)の取締役である。 ※そもそもホールディングスの方は社外取締役ばかりがおり、(社外ではない)取締役は松田洋祐社長ただ一人となっている。役員一覧|会社情報|株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス

    • ※2022年6月の株主総会で、桐生隆司氏、北瀬佳範氏、三宅侑氏の3名が新たに社内から取締役に選任される見通し。

肩書

2018年1月

  • 2018年1月時点での社内での役職は、「執行役員・第5ビジネスディビジョン ディビジョン・エグゼクティブ
    • 執行役員:以前付いていた”(開発担当)”は外れた。他の執行役員としては、北瀬氏、齋藤陽介氏、橋本氏(名人)、三宅氏などがいる。
    • 第5ビジネスディビジョン:第5事業部のこと。現在、開発組織としては第10事業部まである。音楽出版などは別。
    • ディビジョン・エグゼクティブ:部門長のこと。第5事業部では、FF14及びFF11の開発、ドラクエビルダーズの開発を行っている。
  • ※2018年1月27日のNGC「吉田直樹×えどふみ」対談生放送での発言に基づく。

2018年4月

2019年4月

呼称

  • スクウェア・エニックス社内では「直樹さん」と呼ばれることが多いという。
    • ※当時FF14開発のコアスタッフには、吉田明彦(画伯)など吉田姓が4人ほどおり区別するためであったという。
  • 自ら「よしP」を名乗っているが、一部では「ダリー」(ドラゴンクエストバトルロードシリーズ時代のコスプレから)とも呼ばれる。
  • またプレイヤーの間では、過去のネトゲ廃人時代のブログなどが相次いで発見されたことから、「賢者ナオ」または「魂のみの存在」としても知れ渡ることとなり、第7回プロデューサーレターライブでは自らそれを認める形となる発言を行なった。

人物

経歴

  • ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」シリーズのディレクターなど元エニックス系出身の開発者で、早くからディレクションを行うようになったと述べている。

    スクウェア・エニックスに入社する前からゲーム開発には携わっていて、来年でゲーム開発は18年目になります。(2010年12月29日付けインタビューでの発言)

    ハドソンで『天外魔境』シリーズのシナリオや『ボンバーマン』シリーズのゲームデザインなどを手掛けた後、2004年にスクウェア・エニックスへ入社。(ファミ通インタビュー)

    僕は『スクウェア・エニックス』(以下、スクエニ)に入って8年ですが社内では外様なんです。元々『ファイナルファンジーシリーズ』(以下、FF)の開発に1度も関わった事が無くて。『ドラゴンクエストX』(以下、ドラクエ10)立ち上げのタイミングで4人目のメンバーとして入っているので、本当はそれを作っている筈なんですが『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』(以下、バトルロード)のゲームデザインとディレクションをやることになって、それらをかけもちでやりながら、気が付いたらここにいた感じですね。

    株式会社スクウェア・エニックス
    開発部
    ディレクター
    2004年スクウェア・エニックス入社。入社前は大型RPG、アクションゲームなどを制作。 入社後はドラゴンクエストモンスターバトルロードシリーズに ディレクター/ゲームデザイナとして参加。 他、複数タイトルを手掛ける。(CEDEC2010のセッション”人を楽しませるプロデュース”の講師プロフィール)

    ただ、あの時代あの年齢だったから受ける衝撃と、仮にですけど来年40歳になる僕のタイミングで出されたとしたら、あそこまでの衝撃って多分受けないんじゃないかと。当時先端だったゲーマーも、もう社会の荒波を知ったおじさんですからね。

判明している経歴

  • 【2008年】
    • 6月:「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード感謝祭」にダリーで出演。この時に「年齢を10万とんで35歳」と答えているようだ。

      これでは大魔王に勝つ術はないのか…と人類全員が希望を失ったその時、ダリーが「第七章のSPカードに秘密があるかもしれん」と教えてくれたのだ! 優しいぞ、ダリー!! チビッコのハートをガッチリつかんでいたぞ、ダリー!!! 年齢を10万とんで35歳と、魔界からの使者らしく答えていたダリー!!!

  • TGS2008:「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」(スクウェア・エニックス)ディレクター

    ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」運営中に、魔界からの使者・ダリーに似ていると言われた

    • 実際に「魔界からの使者・ダリー」として自らコスプレしてイベントにでている
  • 【2010年】
    • 7月:「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードIIレジェンド 夏祭り」に魔界からの使者ダリーで登場
    • 8月末:「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードIIレジェンド」稼働終了。
    • CEDEC2010 9月1日:”人を楽しませるプロデュース”で司会。司会の肩書きは「スクウェア・エニックス開発部ディレクター」
    • 11月下旬:新体制の社内決定

      2010年11月の下旬ですね。

      新たな開発チームのコアメンバーには、それよりも前から話はしていましたが、正式に決まったのが2010年11月下旬ということです。

  • 【2011年】
    • 7月:ファミ通のスクウェア・エニックス特集 クリエイターへの一問一答完全版に登場しており、次のように答えている。
      いまだから明かせる過去のゲーム制作のエピソードは?
      ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』運営中に、魔界からの使者・ダリーに似ていると言われたコト。ちなみにプロデューサーはジョリーという悪役にソックリです。

      スクウェア・エニックスのゲームの中でいちばん好きなタイトルは?
      ドラゴンクエストVIII』、『ファイナルファンタジーVII』。

      あなたがいちばん注目しているスクウェア・エニックスのクリエイターは?
      市村龍太郎、前廣和豊、権代光俊。


      『ドラクエ20』、『FF20』はどんな作品になると思いますか?
      『ドラクエ20』……常に変わらず皆が安心して遊べる大河ドラマを見せてくれると思います!
      『FF20』……オープンワールド『FF』第2作目となり次元を切り裂く能力を持った主人公が19作目までのFF世界を旅する記念碑的シリーズになる!?

      『ドラクエ』、『FF』の職業、ジョブでいちばん向いていると思うものは?
      『ドラクエ』は“遊び人”です。理由は、まわりのスタッフにそう言われるから……。『FF』だと“ナイト”ですかねえ。打たれ強いのが特徴なので(笑)。

      『ドラクエ』、『FF』のキャラクターに自分を当てはめるとしたら?
      『ドラクエ』ならヤンガスですね。妙に涙もろいので。決して、おっさんという意味ではなく……。『FF』ならセシルです。白だったり、黒だったり。決して、見た目がセシル、という意味ではなく……。

      現実に欲しいと思う『ドラクエ』、『FF』の呪文、魔法は?
      『ドラクエ』はパルプンテ。人生、これギャンブル! 『FF』ならケアルガ。そろそろ癒しが欲しいです(笑)。
  • 【2012年】
    • 8月2日に発売された「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のチーフプランナーとして開発に関わっていたが、2010年の10月前後に社内でFF14の前開発体制からの引き継ぎの打診があり、引き受けたとみられる。
    • ※おそらくこの頃と思われる話を、Mちゃんことプロジェクトマネージャーの松田楠緒氏が少し語っている。
  • 「アガレスト戦記」、「クロスエッジ」のディレクターに同姓同名のクリエイターがいるが、これは別人とのこと

コミュニティでの反応

  • エニックス系の出身ということもあり、ファイナルファンタジーシリーズやスクウェア作品での開発経歴がほとんどなかったため、当初は「誰だよ」という反応が多かった。しかしそれは本人も予想していたようで、その後メディアインタビューなどにおいて自身のMMORPGに対する考え方などを多く述べてきており、長いプレイ経験に基づくMMORPGに対する的確な考え方や方向性が徐々に支持されるようになるに至っている。
  • とくに公式フォーラムでは日夜積極的な回答を行なってきており、日中業務であるディレクション作業が一段落する深夜帯にレスポンスを行うことが多い。今までのスクエニオンライン部門(FF11/FF14)の開発担当者としては、かつてないほどに直接的かつこまめな回答を行い、同時に中長期的な方針についても自身の考え方を語ることが多い。
  • 定期的に「プロデューサーレター」を発行しプレイヤーに対してメッセージを発信する他、過去数回YoutuveLiveやニコ生などを利用することで「プロデューサーレターLIVE」を行い生放送形式で質問に答える形で今後の開発の方向性を明らかにするスタイルを取る。LIVEでは「ポロリ」と称して生放送をたてに開発中のコンセプトアートや開発資料をカメラに出してしまうことを多々行なってきており、そのたびに司会役のモルボル氏から「また(宣伝担当やバトル担当に)叱られますよ」と諌められるのが定番のやり取りとなっている。
  • 反面、FF14をベータまで、または製品版の初期までしかプレイしていないプレイヤーにとっては、新任プロデューサーの妄言とそれを盲信的に信じるものとの閉鎖的な対話にしか見えない状態に受け取られる傾向があり、掲示板などで揶揄されることも多い。
    • ※これは前体制のプロデューサー田中氏が、ふだんはディレクターに話をさせておき要所要所で田中氏が期待を持たせる発言を行うスタイルを取っていたのと対照的に、吉田氏がプロデューサーとディレクターを兼務し外部発信についても一元化していることから開発チーム全体の動きが見えづらいことも関係しているのではないかと思われる。

      インタビューを1人で受けさせていただいているのも、それが理由です。新体制は合議制ではありません。こういうと独裁に聞こえますが、そうではなくて、スタッフそれぞれの得意分野があり、調査報告と提案があり、それらのリスクヘッジなど全部総合して、最後は僕が決めるという流れになっています。各リードスタッフ全員が、常に同じ情報レベルになることは限りなく難しいので、全体の情報は僕が押さえているという状況を作っています。僕が決定し、各担当者は、それぞれのタスクフォースで、物事をこなしていく、という形を取ります。間違った判断をすれば、それは間違っていると、と言ってくれるスタッフばかりなので、ある意味安心ですが。

社員になったのは4・5年前

  • 2012年末のインタビューにて

    僕は『スクウェア・エニックス』(以下、スクエニ)に入って8年ですが社内では外様なんです。元々『ファイナルファンジーシリーズ』(以下、FF)の開発に1度も関わった事が無くて。『ドラゴンクエストX』(以下、ドラクエ10)立ち上げのタイミングで4人目のメンバーとして入っているので、本当はそれを作っている筈なんですが『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』(以下、バトルロード)のゲームデザインとディレクションをやることになって、それらをかけもちでやりながら、気が付いたらここにいた感じですね。

    さあ、なんでしょうね。僕はあんまり言葉を隠さないので「そりゃないんじゃないの?」というのをうちの和田にも言っちゃう人間なんですが……。ただ、バトルロードやドラクエ10を含めて、実績自体は出してきてはいるので……。うーん、なんだろう。でも実は正社員になったのも4年か5年前なんですよ。

    僕(正社員化を)断っていたんで。そっちの方が昇給率が良かったから(笑)やればやっただけ、というのが契約の良いところなので。でも、全社案件もこなすようになってしまって、そうも言ってられなくて「いくらで正社員に採用してくれますか?」って。

ネトゲ廃人

  • 初代「Diablo」を丸1年、「Unreal Tournament」などのFPS、「ウルティマオンライン」を2年半、「Diablo II」を拡張パック含めて1年半、「エバークエスト」は半年、「Dark Age of Camelot」は丸6年、「World of Warcraft(WoW)」のローンチ後3ヶ月ほどプレイしたとインタビューで答えている。
  • とくに「Dark Age of Camelot」についてはコアプレイヤーであることを認めており、インタビューで次のように答えている。

    上には上がいるので,僕より凄腕はたくさんいましたよ(笑)。でも去年,当時の開発チームと話をしたら,キャラクターが知られてはいましたね。

    敵からは「あいつらチートだ」とか言われてましたけど,Hiberniaでは救国の戦士ですから! 53人の敵に対して,8人で13分間戦い続けて,最終的にはポーションが尽きて死んだなんてこともありましたね。懐かしい……,海外のプレイヤーと罵り合いながら戦っていましたよ。日本の時間の昼休み頃に1時間だけPvPに出撃して,海外強豪ギルドを倒す動画を作って公開してみたり。

  • モンスターハンターもプレイ時間4桁代の廃プレイをしている。すべてのG級もソロで行くくらい。カプコンの辻本氏とも仲良くさせてもらってる。

MMORPGの開発経験

  • 就任時(2010年12月21日収録)のインタビューで次のように語っていた。

    当然ですが、スクウェア・エニックスに入社する前からゲーム開発には携わっていて、来年でゲーム開発は18年目になります。スクウェア・エニックス入社後の代表作としては「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」シリーズになります。それ以外に未発表のタイトルもあります。今後発表されれば僕のキャリアとなりますが、現時点ではどう関わっていたかお話しすることはできませんが。

  • その後2012年のフランスJapan Expoにおいて、「ファイナルファンタジーXIVの前には、ドラゴンクエストシリーズの、ちょうど日本でまもなく発売となるドラゴンクエストXの製作を担当してたりもします。」と自己紹介した。
  • インタビューで語っていた未発表タイトルとはドラクエシリーズ初のオンラインタイトルである「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」であったことを自ら認める形となった。
  • 2012年8月に発売された「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のオープニングムービーには、「チーフプランナー」としてクレジットされていることが確認された。
  • これ以外でも、アーケード向けの「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードI/II」において、2カ月に一度のバージョンアップを全18回やっており、オンラインゲームに近い運営を体験できたと語ってる。

ゲーム内での登場など

  • 就任後初めて公式に意思表示した内容が謎の詩(メザヤの預言 第七節上)であったため、「ポエ吉」とも呼ばれている。→【メザヤの預言】【第七霊災】の項を参照のこと
    さて……おめでたい新年ではありますが、エオルゼアにはなにやら慌ただしい気配が漂ってきたようです。
    先ほど、エオルゼアの使者から、私の手元に一篇の詩が届けられました。
    古代文字で記されたこの詩は、果たして何を意味するのでしょうか……?
    
    六の陽 没し 七の月 輝きしとき
    群雲よ り紅き炎降り 奈落より 黒き闇湧かん
    然れど 古き灰に 新しき種は蒔かれり
    其は汝 魔断つ勇の剣 獣畏る優の灯なり 
    
     -神歴記第七節 メザヤの預言より
    • 2012年末においては、すでに詩の内容通りの”異変”がエオルゼアに起こっているため理解はたやすい。しかし、発表された当時の2010年1月時点ではなんのことやらまったく理解不能であり、それどころかゲーム以前と言われたFF14を、”誰も知らない”吉田氏が一体どう立てなおすのかと注目されたところにこの詩(ポエム)が出てきたことから、否定的な受け止め方をするユーザーから攻撃の的となるのは致し方がないところであった。
  • 2011年10月に行われた「守護天節/いたずらインプ大脱走」で「双蛇党を導く角尊のオンナノコといえばだ~れダ?」という質問があり、答えの選択肢の中に「詩人オキ・ダ・ヨシナ」という架空の人物が含まれていた。
    • ※ヨシダナオキのアナグラムになっている。
  • 本人は当初この呼び名をあまり好んでなかったようだが、その後現行版パッチ1.20では「グゥーブーホルン」を配布する”異邦の詩人”(Wandering Minstrel:吟遊詩人)としてゲーム内に登場している。→【異邦の詩人】の項を参照のこと
    異邦の詩人 : 実は……僕は、エオルゼアの「外」からやってきた異邦人なんだ。
    異邦の詩人 : そんな僕が、この地に迷い込み数々の試練にぶつかったとき、多くの冒険者が助けてくれてね。傷つき倒れそうになった僕を、勇気付け、励ましてくれたんだ。
    異邦の詩人 : そして、聞けばこの世界には「第七霊災」という恐るべき災厄が迫っているそうじゃないか。
    異邦の詩人 : なぜ、僕がエオルゼアに招かれたのか……。この混沌とした試練の時代に招かれたことには、何か意味があるはずだ。

小惑星「Yoshidanaoki」

  • WGSBN Bulletin Volume 2,#5 2022 April 11
    (350173) Yoshidanaoki = 2011 UL96
    Discovery: 2006-09-25 / Mt. Lemmon Survey / Mount Lemmon / G96
    Yoshida Naoki (b. 1973) is a Japanese video-game producer, director, and designer. He is known
    primarily for his work as director and producer of Final Fantasy XIV: A Realm Reborn.

FF25周年サイト:クリエイターズボイス

  • http://www.finalfantasy.jp/ff25th/2012/12/18/25_40.html
    25年前の今日、1987年12月18日に、記念すべきシリーズ第一作である、
    『FINAL FANTASY』が産声を上げました。吉田は当時14歳。
    発売日にこのゲームを購入し、寝ずに夢中でプレイしていたことを
    今でもはっきりと覚えています。
    自分が今ここでこうして、FF25周年に際してコメントすることになるなんて、
    その時は夢にも思いませんでした。とても嬉しく、そして同時に誇りを感じます。

    吉田にとってFINAL FANTASYで未だに忘れられないのは、
    ありきたりなのかもしれませんが、FCでFF1をプレイ中に見たオープニングです。

    確かに今は沢山のゲームがあり、演出手法も様々にあるのですが、
    あの頃「まさしく映画的オープニング」を採用したことに、大きな感動を覚えました。

    あれから25年が経過し、これまでゲーム開発者でありながら、FFシリーズの製作には、
    一切関わりのなかった自分が、シリーズ最新作の指揮を執ることになったのは、
    本当に予想外のことでしたし、言葉には言い表せないくらい光栄に感じています!
    (と同時に言葉に表せないほどのプレッシャーもありますがw)

    FFシリーズは本当にたくさんの方に愛され、プレイヤーひとりひとりに、
    「ファーストインパクト」をもたらしてきたタイトルだと思います。
    FF1の感動、FF3の面白さとハードさ、FF7の衝撃などなど、
    プレイヤーの皆さんそれぞれに「オリジナル体験」が息づいているゲームです。

    FFシリーズが誕生してから25年。
    「FINAL FANTASY」は我々作り手だけのものではなく、既に皆さんのものでもあります。
    その思い出のひとつひとつに、きっちり応えていくだけの作品を皆さんと一緒に、
    これからも作り続けていきたいと思います!

    願わくばプレイヤーの皆さんと、FF14の世界"エオルゼア"でお会いできますように。


    吉田 直樹

    FF14 プロデューサー兼ディレクター
    FF14:新生エオルゼア プロデューサー兼ディレクター

語録

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FFXIVのコンテンツバランスの方針

現世代のグローバル展開を考える大型MMORPGは、現世代の生活サイクルに合わせて、「これまでよりもカジュアルにあるべき」と考えています。

これはすべてのコンテンツがそうあるわけではなく、平日は学校や仕事から疲れて帰ってきて、ケータイのメールを打ちながら、もしくはビールを片手にでも気軽に遊べるコンテンツがある、という意味に捉えてください。ソロで45~60分くらい、悩まずとも、パーティを編成しなくとも、プレイを続けられる気軽さが大切かなと。

ただし、週末ともなれば、リンクシェルメンバーや、気の合う仲間たちとパーティを組み、プレイヤースキルに合った難易度のコンテンツを「チョイス」して貰うことになります。ライトパーティが組めるなら、クラススタイルを使い、複数クラスのアクションを持ち寄って、ソロでは達成の難しい蛮族砦の攻略に向かう。フルパーティが組めるなら、ジョブスタイルでガチガチにバランスを整え、高難易度のバトルコンテンツへ挑み、レアなアイテムの獲得を目指す。クラフターはバトルクラスに対して、狙った性能の武器/防具を供給し、ギャザラーはクラス需要とマテリアクラフト需要を予測して、素材の収集に勤しむ……。今はまだ道半ばではありますが、今後のFFXIVはランク上げ中心ではなく、その先に供給され続けるコンテンツを、その時のプレイスタイルや状況に応じて楽しめるゲームへと進んでいきます。

MMORPG=テーマパーク

吉田は、MMORPGはテーマパークだとよく例に挙げます。 テーマパークには、数多くのテーマが異なるアトラクションが用意されています。 メリーゴーランド、ゴーカート、観覧車(更にスリルを加えた透明ゴンドラもありますね)、そして数々の絶叫マシン。 ホラーハウスもあるし、パークで働くキャストの方々のプロ意識も素晴らしいと思います。 お客様は様々な年代、様々な要求、様々なシチュエーションで、作り上げられた「世界」に遊びにいらっしゃいます。

第一世代のMMORPGは、同じくテーマパークの中でも、 非常にテーマがはっきりしていたのが特徴です。 バランスの取れたパーティメンバー集めと集合には数時間、ダンジョンの難易度は高く、 デスペナルティは厳しく、全滅すれば2週間分のEXPが一瞬にして完全ロスト。 挙句の果てに、自分の武器防具は全滅位置に落ちてしまい、 裸一貫で装備回収からやり直し。もはやEXPなど二の次です(笑) 気がつけば午前5時、でも装備を回収しなければ、寝るわけにはいかない。 「よし!サブ装備を着て30分後に集合!」リーダーの気合いのチャットが響きます。 まあ、大抵このあと2回目の全滅で、全員涙目になるわけですが……。 まさしく絶叫系アトラクションが山盛りでした!

吉田自身、何度も徹夜しましたし、会社も休みました(スミマセン)。 今でも一晩中あの時代のエピソードを語れますし、とにかく楽しかった!

ですが、現世代のゲームプレイヤーの皆さんの生活スタイル、好み、 ライフワークバランスは、当時と比べて、とても多種多様になっています。 ゲーム以外の家庭や通勤時におけるエンターテイメント産業も、大幅に拡大され、 他社のゲームだけが、自分たちのゲームのライバルでは無くなっています。

「ゲームに人生を賭ける」人がいるのもOK、吉田もそういう人間です(笑) ですが、それだけではやはり、疲れてしまいますし、ついていけない人もいます。 だから、テーマパークであるべき現世代のMMORPGには、多種多様な乗り物や、 施設、仕様が必要になってくると考えているのです。

カジュアルとヘビィとプレイヤーマッチング

オンラインゲームには「オンラインヒエラルキー」という概念(吉田がそう呼んでいるだけですが)が存在します。 ピラミッド型の図形を用いて説明されますが、三角形の頂点には、昼夜問わず、 寝食を忘れてゲームに没頭するヘビィゲーマーが収まり、 三角形の裾野に向かって、そのゲームへの趣向はカジュアルになっていきます。 よって、プレイヤーの皆さんの人数分布も、三角形の下部へ向かうにつれて、 広がりを見せることになります(優劣の話ではありません)。

第一世代のMMORPGは、とにかくこの三角形が細く、縦に長かった時代。 現世代MMORPGでは、ピラミッド形の頂点の位置は高く保ちつつ、 三角形の左右2編の角度を、非常に緩やかに設計するべきと考えます。 カジュアルとヘビィ、そのどちらも共存して貰うためのテーマパーク、 それが、吉田が目指しているMMORPGの最低条件です。

ヘビィゲーマーは、常にパッチの最先端を突っ走ってください。 誰よりも早くイフリートを倒し、イフリートのクラス専用武器を手に入れ、 皆の憧れの的になってください。 蛮族砦の群れ成すモンスターを少ないパーティ人数で攻略し、 その攻略をフォーラムへポストしてください。

カジュアルプレイヤーは、LSメンバーとチョコボでエオルゼアを駆け、 飛空艇を眺め、それからゆっくりと、イフリートへと挑んでみてください。 その頃には、攻略方法もある程度固まっており、じっくり戦えることと思います。 どうぞ、焦る必要はありません。いずれのプレイスタイルも正解です。 必要があれば難易度調整や、難易度を選択するシステムの実装も検討します。

ひとつのコンテンツをとっても、その攻略、アイテム入手までは、 プレイヤーの皆さんの間で時差が発生します。

ヘビィゲーマーは常に最先端を。中間層はその背中を追って。カジュアルプレイヤーは、 自分たちの速度でゆっくりと……。 そんな「自分に見合ったペースでいいんだね」という「安心感」こそ、 現世代のMMORPGには欠かせない、とても大切な要素だと強く思っています。

ソロプレイについて

 もちろん,序盤ならば,自分のレベルよりちょっと低い推奨レベルのダンジョンを選択すれば,パーティを組まずともやっていけるようにはします。一方で,強大な敵に立ち向かうときには,ちゃんとパーティを組んでほしいわけです。  だって,ゲーム中の戦いをドラマチックなものにしようと思ったら,ある程度は敵が強くないと達成感もなにもないじゃないですか。全部ソロで終わってしまうMMORPGでは,やっぱりファイナルファンタジーに向かないと思うんです。  序盤はソロでも十分楽しめるけれど,だんだんと仲間が必要になってくる。仲間を集めるシステムはちゃんと僕らが用意しますので,「ぜひ,みんなで力を合わせてヒーローになってください」と。そういうポリシーでやっていくつもりです。

アーマリーシステムにおける「冒険者」と「クラス」の視点の違い

FFXIVにおけるプレイヤーキャラクタは「冒険者」です。 その冒険者の中に、バトル系クラス/ギャザラー系クラス/クラフター系クラスがあります。 現時点のアーマリーシステムは並列であり、どのクラスであっても、 単独でレベルを上げることも、並行してレベルを上げることも可能です。 1キャラクタで「やろうと思えば何にでもなれる」のがアーマリーシステムです。

FFXIVの世界の中で、遊べる要素を極端に大きな括りでまとめると、 主に「戦うこと」「採集すること」「製作すること」という、三つに分けることができます。 これが各クラスの分類とイコールなのは、改めて言うまでもありません。

この戦うこと、採集すること、製作することの三大要素は、 それぞれのクラス分類とイコールなので、「クラス」という視点でみれば、 お互いに「不可侵」の方が、それぞれに尖った面白さが出せると、吉田は考えています。

ただし「冒険者」の視点で見ると、そこに「不可侵性」はありません。 時間をコツコツかければ、どのクラス、どの要素でもプレイすることができるからです。

冒険者として捉えると「どの要素であっても、体験もプレイも可能」ですが、 クラスとして見ると「それぞれの要素しかプレイできない」ことになります。

Ultima Onlineを引き合いに出される方もいらっしゃいますが、 数十種存在する「スキル」の中から、やはり「チョイス」してキャラクタを育てます。 育てられるスキルの上限が決まっているから、キャラクタ視点で見て いずれどこかに「不可侵」な部分が発生しています(育て直しは可能ですが)。 すべてを体験しようとした場合、複数のキャラクタを育成する必要があります。

ですが、FFXIVの場合クラスを並行して育てることに、なんら制限がないので、 一部シナリオの差分以外、1キャラクタですべての要素を満たすことが可能です。

当然時間はかかりますが、MMORPGは、長い期間プレイして頂くことを 念頭において設計されますので、吉田としてはLIVE後編でも御伝えした通り、 「基本的には、ご自分のペースで色々楽しんでください」という思想が根幹にあります。

その結果、FFXIVのアーマリーシステムの中で、できるだけ多くのお客様に、 楽しんで頂くために、

  • 1日のゲームプレイ時間が短いプレイヤーでも、コツコツ長期間遊べばどれも体験できる
  • ゲームにのめり込むタイプの人には、尖った要素を入れて楽しんで貰う

という根本の考えを、最終的にアーマリーシステムとマッチングの仕組みを使って 実現しようと思っています。

バトル/クラフト/ギャザリングの三角形

ギャザリングは一次産業です。 ギャザラー単独では、手にした採集物から「製品」を作ることができないので、 手に入れた素材そのものを市場に流すか、あるいはクラフターのチカラを借りて、 「製品化」して流通させるしか方法がありません。

この「製品」の主な消費先は「バトルもしくはバトルクラス」です。 脅威と戦うためには装備が必要です。薬も必要だし、食事も摂ります(ちゃんと改修します)。 もちろん、おしゃれのための製品や、ギャザリング自体/クラフト自体にも 製品の需要はありますが、バトルがやはり圧倒的になります。

「製品」は「需要」がなければ売れません。 バトルクラスからの需要は、強い敵が現れることで喚起されます。 より強い敵を倒すために、古い装備をマテリアに変え、 新しく基礎性能の高い装備を身につけます。

もちろん、買い手が製品を簡単に探し出せるためのシステムも必要です。 ただし、それは「需要」が先にありきじゃないと、価値が発揮されません。

つまり「需要」を作ることで「製品」が量産される、結果的に素材が大量に必要になる。 当たり前のことなのですが、結果そのまま実装優先順位になっています。

  • 1.バトルシステムを変更する
  • 2.バトルコンテンツを実装する
  • 3.レシピを改修する(量産)
  • 4.消費を促進させる仕組みを作る(マテリア化)
  • 5.買い手と売り手を繋ぐ仕組みを拡充する(サーチ)
  • 6.新しい素材を追加して新しい製品レシピを加える

まずは一次産業であるギャザラーにとって「素材が必要とされる状態」を作らないと、 ギャザラーにとって最も根源的であるはずの「素材を集める」ことが、 生きてこないと考えた結果です。

ギャザラーにフォーカスしたコンテンツに時間とコストを割いて、 6番に到達するのが遅くなってしまうよりも、全力で6番に向かうことが、 ギャザラーにとっても、FFXIV全体にとって最良だろうと、吉田が判断した結果です。

経済について直接的にポストを避けてきたのは、非常に難しいテーマだからです。 画一的な答えが出せるなら、世の中こんなに不景気にはなっていないですし、 経済学者が世界中に存在しなくて済むと思います。

もちろん、もっと細かいレベルで考えているのですが、 本当に答えのない議論になってしまうので、吉田の中の根幹と結論だけを 上記に記載しました。

新生に至るまでは、この根本部分が綺麗に循環するように、 皆さんのフィードバックも頂きながら、アップデートを続けていきたいと考えています。

そうすれば早く幹が太くなり、早く枝葉を実装することも可能になるからです。

ですので、ご報告が遅くなりましたが、しっかりギャザラーにもクラフターにも 計画はできており、仕様も存在します。

ファイナルファンタジーらしさ

(ファイナルファンタジーらしさとは)スクウェア・エニックスのものではなくて,プレイヤーのものだと思います。最終的には,FFというのは一人一人が持っているキーワードの集合体じゃないでしょうか。例えば,クラウドだったりチョコボだったり,モーグリだったりと,人によって最初に連想するものは千差万別ですが,どれも共通項を持っている。

このほかにもイフリートは最初に戦う召喚獣だよねとか,今回もシドが登場するけど,どんな形で出るんだろうって誰もが考えます。ファイナルファンタジーの正体はこれですよ。この,プレイヤーが共通してもっているイメージっていうのをちゃんとゲームに組み込んであげることが,ファイナルファンタジーらしさにつながっていくと思います。

少なくとも,僕がMMOのファイナルファンタジーを作るなら,それは違うかなと。さきほども言いましたが,ファイナルファンタジーは“絆のゲーム”だと思います。その意味でも,最後はやはり,みんなの力を集めて世界を救うというものにしたいんです。しかも本作は,自分がヒーローになれるファイナルファンタジーなわけですからね。

PvPについて

力を入れているというか,PvPって単に殴ることができればいいというわけではなく,バランスがすべてですから,ある種天秤のような役割を果たしてくれると思っています。  そもそも,PvPにのめり込むプレイヤー層っていうのは,多くて全体の10~15%程度ですから,ビジネスという意味だけでの数字で見たらそこまで重要ではないんです。ただ,それがあることで,どんどんアイテムが消費されて,生産が生きてきたりするんですよね。エンドコンテンツですよね,まさに。

ですから,ゲーム全体を長生きさせて,より深く楽しく遊んでもらうためにPvPは必須だと思っているんです。要するに,僕自身がやりたいというよりは,MMORPGのグローバルスタンダード化の一環として盛り込む必要があると思っています。

現行版の印象

  • 現行版を前体制から引き継いだ時の印象を次のように述べている。

    お恥ずかしい話,僕は序盤の「インスタンスから外れます」というメッセージを初めて見たとき,「デバッグバージョンか,これ?」と思ったくらい厳しかったです。そもそも,初心者の方にインスタンスという言葉が通じるわけがないですし……。

    ……面倒だからとウインドウを強制的に閉じようかと思ったら「サーバーに情報がセーブされないおそれがあります」と表示されて「よろしいですか?」って聞かれても,「いや,いいわけないだろ」ってなりますよね。  僕がFFXIVの仕事を引き受けて,初めてプレイしたときの印象がそれでした。

    問題があるというか,「信じられない」が正直な感想で。「えらい仕事を引き受けたな」と思いました。

テクノロジーの勉強とバトルロード運営

僕が結果的に「FF XIV」に関わるようになった理由はいくつかあります。僕がスクウェア・エニックスに入社した時期は、テクノロジーが目に見えない変化を遂げていた時期でした。2Dグラフィックスから3Dグラフィックスになった初代PSの頃は、目に見える大きな変化でしたが、PCゲーム市場の小さかった日本では、今の現行機で当たり前に用いられるテクノロジーは、使う機会がありませんでした。もちろん、プログラマーやデザイナーの一部の人は、「それじゃまずい」と強く警告を発していましたが、日本のゲーム開発全体で見ると完全に出遅れました。ゲームの企画に携わる人間の中で、僕はその変化に割と早く気がついて、ヤバいと思って勉強していた人間です。その辺りは、会社の中でも評価して貰ってるんだろうな、と。

僕が関わった「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードI/II」がアーケード向けで、開発はPCベースで行なってきたのもラッキーでした。市村(龍太郎氏、「ドラゴンクエストIX」プロデューサー)という超強力なパートナーと丸5年一緒に仕事をして、2人で長期間にわたるゲーム運営の舵取りも実践させて貰えた。「バトルロード」は2カ月に1階のバージョンアップを全18回やってきました。オンラインゲームに近い運営を体験できました。後は「総合ゲームデザイン力」ちうところで、会社から評価されている気はします。こういった諸々の経験や評価が重なって「FF XIV」のプロデューサー/ディレクターを任されたんだと思っています。最後に一番大きかったのは、開発スタッフの上位層から「是非入って欲しい」と言ってもらえたので、じゃあがんばってみようかなと。

400セル以上のシートを作って設計だけを丸3カ月行なった

テクニカルディレクターである橋本(善久氏、スクウェア・エニックスCTO兼「FFXIV」テクニカルディレクター)の発案と指示により、新生側の開発ラインは、基礎仕様が固まり、ある程度詳細に計画が出来上がるまで、一切のプログラムコーディングを止めていました。とにかく設計と計画と見積もりをしようと。何をどう新生でやるのかと。これは非常に大きかったし、今猛烈なスピードで新生クライアントが構築されて言ってるのは、この思想のおかげだったと思います。僕が400セル以上のシートを作って、1つ1つのシステムの基礎概要を書き、それを達成するためのサーバー設計をどうすべきか、ユーザーインターフェイスの設計をするべきかということを5年~10年先まで見据えた状態ですべて考えて、設計だけを丸3カ月行ないました。

その間も全力で「FFXIV」の運営とアップデートは続けており、昼夜問わず、仕様決めと調整、プレーヤーの皆さんとの対話をさせて頂きつつ、現行クライアントの致命的な問題箇所と戦ってきました。これは今後も変わりませんし、これからも、少しでもプレーヤーの皆さんに、未来だけでなく「今」も楽しんで頂きたいと、常にそう思っています。

海外製RPG

  • 自身の体験を元に、海外製MMORPGのマウス+キーボードでの操作体系を始めとしたデファクトスタンダードを重視しており、開発チームにもそれを伝えるためにプレイさせたと述べている。

    “A lot of the Japanese development team members aren’t used to playing MMOs. They always focused on consoles. It’s easy for them to make a game that feels good on a console but not a mouse and keyboard.” In order for the team to learn, Yoshida directed them to play a number of Western MMOs to get a sense of how they should refocus their efforts.
    「日本の(FF14の)開発チームメンバーの多くは、これまでコンソールゲームの開発に専念してきたため(海外製のメジャーな)MMORPGをほとんどプレイしたことがありませんでした。そのために彼らは、コンソールゲームのUI(ユーザーインターフェース)を作るのには慣れていましたが、マウスとキーボードで操作するUIの開発には不慣れでした。」 吉田氏は、開発チームに欧米のメジャーなMMORPGを学習目的でプレイするよう指示し、発想の転換を求めました。

負けたくないのです

  • 第4回プロデューサーレターライブにて新生ベータテスト開始時期や新生サービスインまでのロードマップを聞かれて
  • 現行XIVがあの状態であり、あれで出すべきじゃなかったと思ってます。
  • なので、ボクが責任をもって、少なくともゲーマーとしての自分が遊んでこれで大丈夫だと思うところまで作らない限り、サーバー負荷試験のαテストであっても出せない。(だからαテストも2ヶ月ほど遅らせてでも修正させた)
  • βブランチに関しても同じ考え方をしています。現行版が終わったこともあり早くお届けしたいと思っているのはもちろんなんですが、この1年~1年半くらいの間に、Rift、SWTOR、GW2などワールドクラスのMMOがたくさん出ている。
  • ひと通り夜を徹してスタッフと一緒に見て、やはり今回僕らワールドクラスで戦いたいと思っているので、負けたくない・・のです。なのでもう少しお時間を頂きたいというのが現状です。
  • 良いゲームにしたいんです。ここまで、やったからには。
  • というのがボクの答えです。

新生エオルゼアについて

 『FFXIV』は“Realm Reborn”という形で完全新生し、大きな飛躍を遂げようとしています。サーバーシステム、クライアントシステム、マップ、ユーザーインターフェイス、すべてを一新して、紛れもない『ファイナルファンタジー』シリーズの最新作として登場しますのでぜひご期待下さい。

 グラフィックスに関しては、最高のゲームプレイとストーリーを提供する上で欠かせないと考えていて、『ファイナルファンタジー』シリーズとして提供する以上、長期間MMORPGとして楽しんで貰うためにMMORPG史上最高のものを用意して待っています。

 ストーリーに関しては、MMORPGである前に、『ファイナルファンタジー』シリーズというRPGなので、『ファイナルファンタジー』らしいストーリーを用意して、ナンバリングタイトルのプライドを賭けて作っていますのでぜひ楽しみにしていてください。

 もちろん、シリーズでお馴染みのモーグリやチョコボも登場しますし、強力で巨大な召喚獣も用意してあります。イフリートガルーダタイタンリヴァイアサンシヴァオーディン、ありとあらゆる召喚獣を用意して、皆さんの挑戦を待っています。

 もちろんそれだけではなく、過去の『FF』シリーズの要素を取り込んでいきます。たとえば、『FFVI』の魔導アーマーが登場したり、『FFIII』のクリスタルタワーがダンジョンとして登場したり、将来的には『FFVII』のゴールドソーサーでカジノができるようになるので、ぜひアップデートも楽しみにしてほしいです。

 ほかには、シリーズ初となる本格的なPvP、対人戦も用意しています。もちろん、PvPをやるようなコアプレーヤーだけではなく、カジュアルなプレーヤーのためにパブリックエリアで楽しめるコンテンツもたくさん用意しています。仕事が忙しいカジュアルなプレーヤーでも楽しめますし、自分のライフスタイルに合った楽しみ方が見つかると思うのでぜひ手にとって遊んでみて下さい

漁師の扱いについて

──漁師が釣った魚を使って,ほかの生産職が何かを作る,という仕組みは作られているのでしょうか。

吉田氏:
 その仕組みは,旧FFXIVのときに無理矢理入っていたんですよね。何かを作るときに魚の皮が必要だとか・・・・・・。普通,鎧の一部に魚は使わないでしょう,生臭くなるし(笑)。
 ゲームには,偏りがあっていいと思っているんです。「このクラスでこれができるなら,このクラスでも同じことができないと不公平になる」と平均化したくなりますけど,それって,実は悪平等,みんな同じになってつまらなくなってしまうんです。
  • なお旧FF14にも「魚の皮」というアイテムは存在しない。似たものに「魚にかわ(ウオニカワ、ギョコウ)」がある。ニカワとは今で言う接着剤のことで、魚類の皮や鱗、骨などコラーゲンを含んだ部位を熱し、ゼラチンを取り出した上で利用された。
  • また鎧ではないが剣道の防具では「鮫胴」と呼ばれる種類がある。さらに日本刀では柄(握り部)に鮫革が用いられたことは有名である。これらいわゆる「鮫革」と呼ばれているものは、実際にはアカエイやツカエイなどの楯鱗と呼ばれる部位の皮を乾燥させたものであり、その文様の面白さなどから珍重され高価で取引された。つまり武具への魚皮使用は事実として存在する。

ファイナルファンタジーXVI(FF16)

  • 2020年9月17日に開催された PlayStation 5 SHOWCASE において、PS5向けタイトルとして発表された「ファイナルファンタジーXVI(FF16)」のプロデューサーを兼務することが正式に発表された。同作のディレクターは髙井浩氏。

関連項目

異邦の詩人

スクウェア・エニックス

スタッフ:【Sage Sundi】 【マイケル・クリストファー・コージ・フォックス】 【マット】 【ミニオン同盟】 【佐藤弥詠子】 【前廣和豊】 【千葉知樹】 【吉田明彦】 【和田洋一】 【室内俊夫】 【岩尾賢一】 【市田真也】 【政尾翼】 【新納一哉】 【松井聡彦】 【松田楠緒】 【松野泰己】 【橋本善久】 【河本信昭】 【片山理恵子】 【生江亜由美】 【田中弘道】 【皆川裕史】 【石川夏子】 【祖堅正慶】 【織田万里】 【鈴木健夫】 【馬場敬一】 【髙井浩】 【髙柳早紀】 【髙橋和哉



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