ヴェーネス(Venat)
|
|
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.2まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
概要
- 古代人のひとり。
- ゾディアークの枷となるハイデリンを召喚せし者たちのリーダー的存在。
ヴェーネスと呼ばれた古代人 : できるのならば、進みましょう。 すべてを止めるための、「枷」を生み出すのです。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : 「闇」なるゾディアークと対をなすもの…… 「光」なる……ハイデリンを……
- ※英語綴りはエンディングクレジットによった。フェイス選択画面では「VENAS」表記になっているが、クライアント言語で英語を選択すると「VENAT」になる。恐らく「VENAS」表記は誤記ではないかと思われるが、現時点では不明。フォーラムでも指摘はされている。(再投稿)【メインクエスト】とあるキャラクターのアルファベット表記の誤字。FF12のヴェーネスもVENAT表記。
- ※追記12月23日時点で確認したところ、「不具合確認・修正予定」となっており、やはり「VENAS」表記は誤字だったようだ。
- ※追記2022年6月22日時点で「仕様」との回答があった。
こんにちは。
ご報告ありがとうございます!
本報告については、ご指摘のとおり日本語版と他言語版でアルファベット表記の差異が確認されたため「不具合確認・修正予定」に区分されていましたが、実際は日本語と他言語で表記が異なるため、本件は「仕様」となります。
ヴェーネスの正式なアルファベット表記は以下のとおりです。
・日本語版:Venas
・他言語版:Venat
ただし、エンドクレジットについては全言語版で共通の表記を用いているため、日本語版でもVenatと表示されています。
ご報告ありがとうございます!
本報告については、ご指摘のとおり日本語版と他言語版でアルファベット表記の差異が確認されたため「不具合確認・修正予定」に区分されていましたが、実際は日本語と他言語で表記が異なるため、本件は「仕様」となります。
ヴェーネスの正式なアルファベット表記は以下のとおりです。
・日本語版:Venas
・他言語版:Venat
ただし、エンドクレジットについては全言語版で共通の表記を用いているため、日本語版でもVenatと表示されています。
- ※当Wikiサイトでは、英語名称を項目名の()内に記載しているため、「Venat」のままとします。
暁月のフィナーレ
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ6.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
- 6.0メインクエストにおける主要人物の紹介のひとりとして「光に佇む淑女(Lady of the Light)」が紹介された。
- ヴェーネスことハイデリンは、「ハイデリン・ゾディアーク編」シナリオのすべての時代に登場する。
過去(1万2千年前)
- 「ハイデリン・ゾディアーク編」における「現在」である、第七星暦から見て、過去にあたる時間軸での言動など。
- ※ゲーム内では「暁月のフィナーレ」メインクエストにおいて、主に「エルピス」を訪れる際のもの。
十四人委員会メンバー
- 通常、十四人委員会を退くと星海に還るが、調停者エリディブスとこのヴェーネスはその例外であるという。その例外の印として白法衣を着用している。
エメトセルク : ……この前、過去に十四人委員会に属した者は、 ほとんどが退任とともに星に還っていると言っただろう。 エメトセルク : 彼女はその「ほとんど」に含まれない、稀有な例だ。 かつて座に在り、それを譲ったあともこうして活動している。
ヴェーネス様が纏っている白いローブは、 公正なる「染まらぬ者」の証…… ヒュトロダエウス : 十四人委員会を筆頭とする公的な役職を下りてなお生きる者と、 調停者エリディブスのみが纏える、助言者の印さ。
- なおごく一部の例外で還っていない人であるヴェーネスは、ヘルメスの苦悩に理解を寄せた上でその理由を次のように語っている。
ヴェーネス : ……彼の苦悩は、わからないでもありません。 私も世界の流れに反して「死に損なった」者ですから。 ヴェーネス : それでも……少なくとも私にとっては…… たとえ完璧でなくとも、この世界は美しく愛しい。 だから私は、星の滅びを防ぎたいのです。
エルピスにて
- エルピスでエメトセルクとヒュトロダエウスと行動していた時に遭遇する。たまたま古い知人からの依頼で数日前から滞在していたのだという。
ヴェーネス : 私は、エルピスで働く古い知人からの依頼を受けて、 数日前からここに滞在しています。 ヴェーネス : この先のポイエテーン・オイコスに館を借りているので、 そこへ向かいましょう。
- (未来のヴェーネスが)目印を付けている光の戦士を、未来から訪れた人だと見抜く。
ヴェーネス : それから、そちらのあなたは…… ヴェーネス : もしや、今よりも先の時間…… つまりは「未来」からきたのではありませんか? ヴェーネス : あなたに、私の紡いだ魔法が掛けられているのを感じます。 けれど、そんなことをした覚えはない……。 ヴェーネス : となれば……掛けたのは「今より先」の私ではないか、と。 ヒュトロダエウス : ちなみに、どんな魔法なんですか? ヴェーネス : 旅人のための護りです。 あらゆる状況で、エーテルの変質を防ぎます。
ヴェーネス : ……大丈夫、この出会いは、きっと間違いじゃないわ。 ヴェーネス : そうでなければ、こんなわかりやすい目印をつけて、 過去の自分の近くに向かわせたりしません。 ヴェーネス : わかりますよ、ほかでもなく私の考えですもの。
後代アゼムについて
- ※ヴェーネスの次にアゼムの座に就いた人物。
ヴェーネス : 私は昔、アゼムの座に就いていたとき、 人々の抱える問題を見聞きし、解消するために、 星中を駆けまわっていました。 ヴェーネス : その先で見つけた「おもしろい子」に座を託してからは、 以前ほどそういう旅をしていないのですが……
ヴェーネス : まだ若いのに……。 あまり顔をしかめてばかりではいけませんよ。 エメトセルク : あなたの後任が、ずいぶん、大変、とても、やんちゃなもので。 ヴェーネス : まあ、あの子は元気? ヒュトロダエウス : 相変わらずですよ。 この前なんて、噴火間近の火山に突撃したりして。 ……お聞きになります? ヴェーネス : ええ、よければあとで是非!
後代アゼムからのヴェーネス評
- 弟子であり後任アゼムである人物によるヴェーネスの評価。
エメトセルク : しかし、まさかお前とヴェーネス様の調査が、 そこまで順調に進んでいるとはな……。 エメトセルク : いや、お前はともかく彼女は優秀だ。 知識や経験が誰よりも豊富で、創造魔法を使うにしても、 ほかの仕事にしても、予想だにしないような成果を上げる。 エメトセルク : ……だが、彼女の聡明さと情熱は、 ときに彼女を余人には理解しがたい領域に連れていってしまう。 エメトセルク : いちばん遠くて近い人なのだ、と…… かつて彼女に教えを受けた、 弟子であり後任である奴が言っていたものだ。
他の古代人との関係
- ヒュトロダエウスとは顔見知りでとても親しい間柄のようだ。
ヒュトロダエウス : ヴェーネス様! まさかこんなところで会えるなんて! ヴェーネス : お久しぶりですね。 会えて嬉しいわ、ヒュトロダエウス。
ヒュトロダエウス : 緊張せずとも大丈夫だよ。 ヴェーネス様が纏っている白いローブは、 公正なる「染まらぬ者」の証…… ヒュトロダエウス : 十四人委員会を筆頭とする公的な役職を下りてなお生きる者と、 調停者エリディブスのみが纏える、助言者の印さ。 キミの話も、しっかり受け止めてくれると思うよ。
- 一方エメトセルクは何度か顔を合わせたことはあるが、人柄については人伝手で知る程度のようだ(むしろエメトセルクが厄介事に巻き込まれるのを避けている)。
ヴェーネス : 当代のエメトセルクも。 でもあなた、また眉間の皺が深くなったのではありませんか?
ヴェーネス : 大丈夫、彼が私の知る…… アゼムから聞かされたとおりの彼ならば、 きっとこのままお別れにはならないわ。
エメトセルク : ただでさえ頭の痛くなるお前の問題に、 アゼムの座に連なる者が絡むとは………… エメトセルク : ……くっ、考えるだけで眉間が寄ってくる! ヒュトロダエウス : 前アゼムと現アゼムの師弟は、いろいろとすごいんだ。 エメトセルクは始終苦いものを食べてるような顔をするし、 ワタシは大抵、手を叩いて笑うことになる。
光の戦士への理解
- 光の戦士が携えてきた悩み(終末の到来とその解決策)について、古代人で唯一理解を示す。
ヴェーネス : ……最初の終末が、 いつ、どうして起こったのかが正確でない以上、 現時点では真偽を判断する材料がありません。 ヴェーネス : ですから、すべて真実であるという前提に立って、 「なぜ私がそうしたのか」を考えていました。 ヴェーネス : 大衆と十四人委員会が選んだ道…… それに反してハイデリンを創り出す理由を、 少なくとも今の私では、はっきりと説明できません。 ヴェーネス : もちろん、そのときになってみないと、 わからないことも多いでしょうが…… 簡単に下せる決断ではなかったはず。 ヴェーネス : それから、なぜあなたに、 エルピスの花を標にしろと言ったのか。 ヴェーネス : 花そのものや、追う過程が大事だったとも考えられますが、 あなたがここへ至っている以上、 エルピスという場所にもきっと何かがある……。 ヴェーネス : それが何なのか……私はあなたに、何をすべきなのか……。
- ※その後、エメトセルクとヒュトロダエウスも理解を示すが、とある事情により2人共忘れてしまうことになる。これは「漆黒のヴィランズ」でのエメトセルクの言動や、その後の星海に還る前の言動に反映されており、エルピスでの出会いの記憶自体を失うことになる。
エメトセルク : ……荒唐無稽だ、とても信じられたものじゃない。 ヒュトロダエウス : そうだね……。 正直、想像すらつかない部分も多いよ。
- アゼムとして星の各地を旅していたこともあり、冒険者こと光の戦士にも深い理解を示している。ガレネーに会いに六洋院を訪れて空中歩廊で彼女の到着を待つ間、世界の成り立ちを知り旅を始めたきっかけについて、アーテリスを身近に感じ人々の営みを知る旅の素晴らしさについて、生きる理由ではなく死ぬことができる理由を探し続けることについて語り、光の戦士の旅が良いものであったかどうかを尋ねてくる。
ヴェーネス : 風が心地いい…… それに、とても綺麗……。 ヴェーネス : ……あなたのいた未来の世界も、変わらず美しいですか? ヴェーネス : ふふ、あなた越しに、素敵な世界が垣間見えそう。 一歩一歩を楽しんでいるのですね。 ヴェーネス : ……よければ、待つ間にあなたの旅の話を聞かせてください。 ヴェーネス : ここに至った経緯については教えてもらいましたが、 今度はもっと、取り留めのない……あなただけの旅の話を。 ヴェーネス : ハイデリンの目的を明らかにするため、 未来の世界を知りたいという意図もありますが…… ヴェーネス : 何より、同じ旅人として興味があるのです。 知らない場所に行った人から話を聞きたいと思うのは、 私たちのさがでしょう?
ヴェーネス : なんて不自由で厳しい世界…… けれど、そこに生きる人々の、なんと愛しいことでしょう。 ヴェーネス : 人は、そんなふうにもなれる…… 可能性の輝きは、彼方でも、やっぱり煌めき続けている……。 ヴェーネス : ありがとう、とびきり素敵なお話でした。 ヴェーネス : ……先ほども少し話に出ていましたが、 私はもともと、世界の成り立ちを追い求める学者だったのです。 ヴェーネス : エーテルとは何? 物はどうしてこんな形をしているの? 私たちの始まりは……? ヴェーネス : 世界はそういった謎に満ちている。 いくつかには、それらしき答えを出しもしました。 ヴェーネス : けれど、突き詰めていくほどに驚きは増すばかり。 世界の法則が今のようであり、私たちが存在していることは、 まさしく奇跡のような必然だったのです。 ヴェーネス : 遥か天地を巡り、移ろいながら悠久を渦巻く熱が、 こうして私やあなたという形をとっている。 ヴェーネス : それがどれほどの確率の出来事かを思えば、 想像できる範疇のことなんて、 何も不可能ではないように感じるのです。 ヴェーネス : ……そう気づいたとき、急激にこみあげてきた想いが、 私の「当たり前」を打ち砕きました。 ヴェーネス : 何かとてつもなく大きなもの……運命だとかそういうものに、 命が、人が、愛されているのだという感覚。 ヴェーネス : 同時に、数多の奇跡と、不確定な可能性の上にある今が、 ひどく脆いもののようにも思えました。 ヴェーネス : 私は、誰かに、何かに会いたくなって、思わず飛び出した。 この瞬間に輝く世界を、見て、聞いて、感じて、 もっともっと知りたいと考えたのです。 ヴェーネス : それが、遠い昔の、旅の始まりでした。
ヴェーネス : 「当たり前」が取り払われた世界は、 何もかもが新鮮で、とても美しかった。 ヴェーネス : 眼前に広がる地平、吸い込まれるような空。 静かだけれど力強い、自然の息遣い…… ヴェーネス : それらの合間に、人の営みが明かりを灯し、言の葉を響かせる。 そんな光景に胸があたたかくなった。 ヴェーネス : 何より、出会う人そのものが、たまらなく好きだった。 ヴェーネス : ……だから、皆のためにできることをしていたら、 還るに還れなくなってしまったのです。 ヴェーネス : もしかしたら、未来の私も…… ハイデリンも探し続けているのかもしれませんね。 ヴェーネス : 生きる理由ではなく、死ぬことができる理由を。 ヴェーネス : 多くの可能性を持ち、ゆえにこそときに迷える人を、 「もう大丈夫だ」と思える瞬間を……。 ヴェーネス : この星の未来に生きるあなた…… いまだ人の行く末を問い、手放せずにいる私に、どうか答えて。 ヴェーネス : あなたの旅は、良いものでしたか?
- また光の戦士がエルピスから元の時代に戻る際には次のように語って力づけ、未来での出会いを約束する。
……あなたと、あなたの時代の人々が、 どうか打ち勝てますように。 あなたがここで知ったことを役立ててくれたなら、 エルピスでの日々は……エメトセルクたちの想いは、 決してなくならないわ。
ヴェーネス : 私たちが為すべきことは、ヘルメスを糾弾することでも、 エメトセルクたちに追い縋ることでもありません。 ヴェーネス : この失われた日々が、 それでも「なかった」わけではないのだと、 ふたりで証明をすること…… ヴェーネス : つまり、ここで知ったことを頼りに、 終末に抗っていくことです。 ヴェーネス : 私は、この時代で……。 あなたは、あなたの時代で……。 ヴェーネス : …………さあ、もう一度、歩み出しましょう。 プロピュライオンまで、見送りにいきますね。
その果てで、私たちが…… 人が、絶望に立ち向かえる強さを得たならば…… 終焉を謳うものに、叩きつけにいきましょう。 人の答えを…… 私たちの旅は、終わるには惜しいものなのだと。 約束よ、遥か遠い未来の光。 さようなら、あるいはまたいつか……。
- この時、ヴェーネスは自らがやらなければならないことも語っている。
メーティオンが宇宙のどこかにいる以上、 遅かれ早かれ、いつかは終末が訪れるでしょう。 それまでに、いったいどれだけのことができるのか……。 防御策の模索や、星の外をゆく方法の検討、 やるべきことは山積みです。
いずれにせよ、事態を根本的に解決するには、 ヘルメスの問いに、答えを示さねばなりません。 ……人は、生きるに足るものだと。 大事なのは、終末を前に…… 不可避の絶望や理不尽な死を前に、何ができるか。 それらと対峙したときに立ち尽くすだけでは、 乗り越えられずに終わりを迎えた、先ゆく星と同じです。 終末を乗り切ることもできなければ、 彼らの巣へ辿り着けたとて、手も足も出ずに敗北するでしょう。 絶望に抗い、踏み越える術を、 見出していかなければなりません。
十四人委員会
- 十四人委員会との関係
かといって、野放図にこの件を拡散するわけにもいきません。 多くの星が終わりを望んでいるという話を安易に振りまけば、 ますます手のつけられない事態になりかねない。 頼れるものから伝えていって、着実にことを進めていかないと……。 本来なら十四人委員会にも協力を仰ぎたいところですが、 ヘルメスがまっさらな状態からの裁定を望んでいた以上、 彼がこの件を知れば、次はどうなるか……。 かといって、彼と委員会を引き離せば、 終末が来たときに対策を検討し得る人材を削ぐことになる。 難しいところですね……。 やはり、彼らは彼ら、私は私で、道を探すしかないのかしら。
オールラウンダー
- 前代アゼムとして世界を駆け回っていたため、戦闘能力はずば抜けており、とあるダンジョンではオールラウンダーなフェイスとして一緒に行動できる。タンク=ナイト、DPS=踊り子、ヒーラー=白魔道士
ヴェーネス : 心配せずとも、できる戦い方をしてもらえれば大丈夫です。 あとは私の方で、あなたたちに合わせます。 ヴェーネス : これでも、元アゼムですので。 護り手、攻め手、癒し手のいずれであろうと……抜かりなく。 ヒュトロダエウス : さすがヴェーネス様、頼もしい!
世界の分断
- 終末を迎え人々を説得するヴェーネスだったが、人々はそれを聞き入れようとはしなかった。
奮い立つ古代人 : 見るに堪えない……。 なぜ苦しまなければなかないのか。 乞い願う古代人 : もとに戻すのだ、何もかも。 曇りなき世界に……楽園に帰ろう ヴェーネス : いいえ、いけません。 私たちは今、苦しみを知り、悲しみを知り、絶望を知った。 ヴェーネス : それらは、いかなる文明も消し去れなかったもの。 生きていくことを望めば、添っていかなければならない相手。 ヴェーネス : この惨劇をなかったことにするのではなく、 胸に刻んで進みましょう。 それこそが、生きる強さを得るということ……!
- そしてさらにゾディアークへの祈りを強めようとする。ここにきてヴェーネスは古代人を分断し自らハイデリンとなることを決意する。
乞い願う古代人 : ああ、ゾディアーク……我らの創りし神よ……! どうか祈りを聞き届けたまえ。 乞い願う古代人 : 命を喰らい、命を紡げ…… そして私たちを帰しておくれ……。 乞い願う古代人 : 星と愛しあっていた、ただ幸せたっだ、あの日々に……! 奮い立つ古代人 : 壊そうというのか、この美しき世界を。
- しかしヴェーネスは、憂いや苦難もあったのだがたまたま人に向いていなかっただけであり、それに気付いた今こそ生まれ変わろうと呼びかける。
ヴェーネス : いいえ、いいえ! この世界にも憂いはあった、苦難はあった。 それがたまたま人に向いていなかっただけなのです! ヴェーネス : お願い、どうか目を開いて……! 命を捧げて命を生み、それを繰り返してもとに戻ろうだなんて、 到底、進歩とは言えません。 ヴェーネス : 楽園でしか生きられない、そんなものにならないで……! 影なき国を創り得ない以上、 いつかは決定的に破綻してしまいます!
- それでもそうした事実からは目を背けゾディアークに祈りを捧げる古代人たち。遂にヴェーネスは世界を分かってしまう。
ヴェーネス : 私は、あななたちを分かつ。 よすがの神ごと、二度と戻れぬ形に変えよう。 楽園へ至る翼、仮初の全能は失われた。 人はここから歩き出すのだ。
その他
- この後のヴェーネスがハイデリンになった経緯(あるいは分断と同時になったのか、なってから分断したのか、分断してからもいくばくかの時間があったのか)は詳しくは語られていない。
- しかし断片的に、レポリット族らしき創造生物の研究をしていたり、そのレポリット族に最果てにたどり着くための準備を行わせたり、あるいはゾディアークを封印した月に監視者を置いて監視させたりしていることが語られている。
ロドピス : それにしても、うさぎの使い魔かぁ……。 ヴェーネス様が「うさぎ型の使い魔」を研究していたと、 噂で聞いたことがあったから、もしやその子たちの仲間かな……?
月の監視者 : 私は月の監視者、ハイデリンによって月とともに創造された、 管理機構の一端だ……。
- レポリット族のグローウィングウェイが今までに行ってきた準備について語っている。宇宙航行機能の備え付けにおよそ6千年以上、さらにヒトを乗せる環境整備におよそ4千年以上かけてきたという。
グローウィングウェイ : 私たちレポリットが創られた当初、 この月は、ゾディアークの檻であるだけの、 本当に何もない場所でした。 グローウィングウェイ : レポリットの最初の役目は、 月に、宇宙を航行するための機能を備えつけること。 グローウィングウェイ : 私たちは、ハイデリン様から授かった知識をもって、 ヒトの時間にして6000年以上にわたる試行錯誤を続け…… どうにかそれを成し遂げたのです。 グローウィングウェイ : ……ささ、このまま歩道に沿って歩きましょう! グローウィングウェイ : さて……宇宙を航行するための設備がようやく完成したので、 次に、ヒトを乗せる環境を整えることになりました。 グローウィングウェイ : これもまた、長い長い年月がかかりました。 ざっと4000年ほどでしょうか……。 グローウィングウェイ : とはいえ環境開発は気長な戦いですから、 機構を創るだけ創って、成果が出るまで数百年眠っている…… なーんてこともしばしばでしたが! グローウィングウェイ : そうそう、途中でみんな飛び起きた事件があったんです。 アーテリスから、赤い衛星やら何やらが、 急に打ち上げられてきたんですよ。 グローウィングウェイ : アラグ……でしたっけ? もしやゾディアーク側の息がかかっているんじゃないかと、 私たち、固唾をのんで見守ってしまいました……。 グローウィングウェイ : しばらくして、ハイデリン様から「滅びた」と聞いたときには、 みんなでハミングしちゃいましたよ! フン フフーン!
現代
旧FF14~新生エオルゼア
- 第六星暦末~第七星暦始めには、「冒険者」に対して流星雨を見せることで力の発現を確認していた。
- その中で有望な人物は、ハイデリンの導きを受けて設立された「暁の血盟」へと加わるようになる。
- その後も冒険者こと光の戦士は、ことあるごとに「ハイデリン」の言葉を聞き、その加護を受けるようになる。
- 第七霊災末には、エオルゼアに進軍してきたガレマール帝国軍第XIV軍団に対して行われた反攻作戦「マーチ・オブ・アルコンズ」で冒険者部隊が攻め入った「カストルム・メリディアヌム」での最終決戦において、アシエン・ラハブレアがアルテマウェポンに発動させた古代魔法「アルテマ」に対して、ハイデリンは光の加護で防御している。
- また第七星暦にウルダハで起こった「ナナモ・ウル・ナモ暗殺計画」後には、ミンフィリアを「星の代弁者」として消えかけていた星の声を代弁させている。※この後急速に「ハイデリン」から光の戦士への語りかけは少なくなる。また、第一世界での動きにより、星の代弁者たるミンフィリアは星海へと還ることになる。
漆黒のヴィランズ
- また「漆黒のヴィランズ」では、エメトセルクの口からゾディアーク及びハイデリンが過去の蛮神であったことが語られる。かつてこの星に危機が訪れた際に人々がゾディアークを召喚してそれをしのぐが、贄を差し出さなければ続かないこのやり方に反対した一部の人々がハイデリンを召喚してゾディアークを分断して月に封印したのだという。
暁月のフィナーレ
- 光の戦士は、「嘆きの海」(月)でゾディアークを打ち破る。
- さらに光の戦士たち暁の血盟メンバーは、終末への対峙方法をハイデリンに尋ねるべく、ラヴィリンソスの地下にあるタウマゼインへと潜っていく。
ハイデリン : よくぞここまで辿り着きました……。 ハイデリン : あなたは……エルピスに行ったのですね。 ハイデリン : 私たちの時間が、やっと、ここで繋がった……。
アリゼー : ハイデリン、あなたは終末が再来したときに備えて、 脱出船としての月を準備していたのよね。 アリゼー : でも、本当にそれですべてなの? 私たちは逃げたくない…… 鏡像世界も含めて、この星を救いたいの! ハイデリン : そうですね…… 逃げるのは、人が取り得るふたつの選択、 その片方にすぎません。 ハイデリン : もうひとつの道は、 メーティオンが巣くう天の果てへ向かうこと。 終焉を謳うものたちと、直接決着をつける方法です。 ハイデリン : ……しかし、そこは彼女たちが支配する、 デュナミスで構築された宙域。 ハイデリン : 想いだけが力となるその場所では、 どれほどのエーテルを有し、強大な魔法を繰ろうとも、 決して彼女たちに勝つことはできません。 ハイデリン : かの空間に集められた、先ゆく星々の絶望、苦しみ、悲しみ…… それらに抗えなければ、行くだけ無駄。 あえなく全滅するでしょう。
- それでも終末を倒しに行くという暁の血盟メンバーに対し、ハイデリンことヴェーネスは試練を突きつける。
ハイデリン : ですが…… ハイデリン : 人を天の果てに送るのは、至難の業。 やり直しは利かず、仕損じれば二度目はありません。 ハイデリン : ゆえに私は、星の意志として問わなければならない…… ハイデリン : あなたたちの決意を。 強大な相手を前に、幾度倒れ、毀たれようとも、 皆でなら戦い抜けるという確信を。
- そしてその中で、かつて世界を分かった技を繰り出してくるが、メンバーはこの試練も乗り越え遂にハイデリンを倒す。
ハイデリン : 聞いて…… ハイデリン : 星の彼方より届く唄を…… ハイデリン : 感じて…… ハイデリン : 生命の果てにある絶望を…… ハイデリン : 考えて…… ハイデリン : 闇の中を進むすべを…… ハイデリン : 想いの力で超えなさい! ハイデリン : さもなくば逃げるがいい……エクソダス! グ・ラハ・ティア : うおぉ! サンクレッド : グッ…! ヤ・シュトラ : これが… 世界を分かった技…!
- 航行するために必要な膨大な量のエーテルについてはマザークリスタルを使うようにいったあと、光の戦士に対してはアゼムの術が込められたクリスタルにハイデリンの司る力を組み込み、「姿なき者」ですら呼び出せるという力を与えると消滅してしまう。
ハイデリン : 私、ハイデリンの司る力は、停滞、鎮静、平穏…… つまりは、存在を固定するものです。 ハイデリン : その力をアゼムの術式に組み込むことによって、 数度かぎりではありますが、 姿なき者を喚び、形を与えることができるでしょう。 ハイデリン : 星海の道すがら、あなたに応えた魂のように…… 肉体なき者でさえ、喚び寄せられるかもしれません。
ハイデリン : ……託せるものは、今度こそこれですべて。 ハイデリン : お願い、どうか……約束を…… あらゆる時代を超え、積み重ねてきた、人の答えを…… ハイデリン : 私たちは終わるものかと…… 終焉を謳うものに、叩きつけて……! ハイデリン : 私は、きっともう、魂も残らないけれど…… ハイデリン : 私の想いが、いつまでも、愛しき子らを護りますように……。
ゾディアークとハイデリン
- 古代人はゾディアークで何に対処しようとしたのか。
月の監視者 : アーテリスには、 いくつかの大きなエーテルの流れが存在している。 月の監視者 : 大地に沿う「地脈」と、海を巡る「水脈」。 月の監視者 : 空を流れる「風脈」。 月の監視者 : そして、この月も含めるようにして、 星のいちばん外側を通っている「天脈」だ。
月の監視者 : 地上で暮らす貴殿らには、馴染みがないのも頷ける。 我々の時代ですら、それを認識しているのは、 一部の研究者のみだった。 月の監視者 : しかし、その天脈こそが、終末を知るための鍵だったのだ。 月の監視者 : 地脈や風脈と同じく、 天脈も細かい網目状に広がっていて、 ところによって濃淡がある。 月の監視者 : 十四人委員会は、終末の現象が、 天脈の薄い地域から発生していることに気がついた。 月の監視者 : 彼らは、根本的な原因はわからないとしつつも、 天脈が循環不全を起こしている場所から、 星が腐り始めたのだと見たようだ。 ウリエンジェ : だから、闇の力を…… 活性の力を持つゾディアークを創造したのですね? ウリエンジェ : 星全体のエーテルの流れを増強し、制御する。 まさに理を敷き直すがごとき神業です。 月の監視者 : 正解だ。 そうして創り出されたゾディアークによって、 予測どおり、終末は退けられた。
- ではハイデリンが生み出された理由は何か。
サンクレッド : そのあとに、ゾディアークの扱いを巡って対立が起き、 ハイデリンが生み出された…… エメトセルクはそう語っていたが、相違はないか? 月の監視者 : ああ……。 しいて補足をするとすれば、対立したといっても、 ハイデリンの願いはゾディアークの消滅ではなかったことだ。 月の監視者 : 終末の根本的な原因を断てたわけではない以上、 ゾディアークがいなくなれば、それは再開しうる……。 月の監視者 : ゆえに彼女は、世界と自分を巻き込んでまで、 ゾディアークを分割し、封じるという手を選んだのだ。
- ヴェーネスの真の狙い。
月の監視者 : ああ、その真相についても、 今の貴殿らであれば、理解が及ぶかもしれない。 月の監視者 : ゾディアークもハイデリンも、人が創り出したものだ。 真実と正しさだけでできた、絶対の神ではないのだよ。 月の監視者 : その上で、両者を比べればハイデリンの方が弱い。 ゾディアークは当時の人類の半数を贄として創られたもの…… どう足掻いても規模が違う。 月の監視者 : かつての戦いにおいては、 あらゆる技を尽くしてハイデリンが勝利したが、 それを抑え込み続けるとなると、いかにも分が悪い。 月の監視者 : 彼女の力のほとんどは封印の維持に使われ、 地上に対してできることといえば、 星の内から危機を訴え、応じた者に加護を与える程度だった。 月の監視者 : だからなんとしてでも「光の戦士」の協力を得たい一方で、 彼女のことだ、旧き世界の事情は、 できるだけ伝えたくなかったのだと思う。 月の監視者 : 人が、過去を過去として、前に向かって進むこと…… それがハイデリンに込められた願いなのだから。 ヤ・シュトラ : 実際、ハイデリンのその導きがなかったら、 アシエンに、もっと多くの世界統合を許していたでしょうね。 ヤ・シュトラ : そして、今を生きる生命は、 かつての人を蘇らせるための贄とされていたはず……。
その他
- 世界の分断
- ハイデリン(ヴェーネス)の一撃により分断されるとどうなったのかをエメトセルクが語っている。
エメトセルク : ああ……。 問題はその、ハイデリンの一撃だ。 エメトセルク : 枷として創られたあいつは、 力を削ぎ落すことに関して、破格の能力を持つ。 エメトセルク : その渾身の一撃ともなれば、身を裂くなんて単純な話じゃない。 ……存在そのものを切り刻むという、離れ業だった。 エメトセルク : 例えば、お前がその技を受けたとする。 すると、お前が2人に分かたれる。 エメトセルク : 見た目はそっくりお前のまま。 しかし、ひとつひとつを構成する要素は薄くなっている…… 力も、知能も、魂も、なにもかも半分ずつだ。 エメトセルク : それと同じことが、 ゾディアークを含め、この星全体に起きた。 エメトセルク : あの一撃を逃れたのは、たったの3人…… オリジナルのアシエンたる、私たちだけだ。 エメトセルク : 14に分かたれた世界を見たときは、絶句したよ。 エメトセルク : 生命はどれも、弱く、脆く、愚かになっていた。 しかも、その不完全な状態のまま、 それぞれに固有の歴史を歩みはじめたじゃないか。
- 過去を見るということ
ヴェーネス : 過去を視るには、おおまかにふたつの手段があります。 ヴェーネス : ひとつは、当人がその記憶を想起しているときに、 心の壁を超えて窺い見る方法……。 ヴェーネス : もうひとつが、場のエーテルに刻まれた記憶を、 読み解くという方法です。 ヴェーネス : 魂に記憶が刻まれていくように、 世界に満ちるエーテルにだって、歴史は刻まれていくのです。 ヴェーネス : もっとも、そういったものは消えやすいので、 必ず読み取れるとは限りませんが……。
- 終末への対決姿勢
- 光の戦士から未来に起こった終末を聞いたときの反応。二度目の終末に対して(この時点で光の戦士が把握していた)”月で逃げる”だけという方法にやや怒りを感じており、不可能を信じていないと断言する。
ヴェーネス : 終末が聞いたとおりのものならば、それは、 私にとってかけがえのないものを焼き払おうとしています。 ヴェーネス : そんな事象を前にして、長い時間も費やして、 用意した手段が「逃げる」だけ……? ヴェーネス : 普通なら、まず、 終末を完全に退ける方法を考えるはずでしょう。 ヒュトロダエウス : それは、十四人委員会でも果たせなかったことですし、 不可能だと考えたのでは? ヴェーネス : 私は、「不可能」を信じていない。 ヴェーネス : ハイデリンが私なのであれば、 それだけは、揺るぎない事実だと思います。
- 光の戦士から未来に起こった終末を聞いたときの反応。二度目の終末に対して(この時点で光の戦士が把握していた)”月で逃げる”だけという方法にやや怒りを感じており、不可能を信じていないと断言する。
- 月の監視者
- ハイデリンによって月とともに創造された再現体。オリジナルは研究仲間だったという。→月の監視者参照
月の監視者 : 私は「月の監視者」。 ハイデリンによって月とともに創造された、 管理機構の一端だ。 月の監視者 : 名のとおり、 「あれ」が正しく封印されているかを監視している。
リヴィングウェイ : ハイデリン様から託された知識と理論を実践したまでですわ。 リヴィングウェイ : ……あの方は、「ヴェーネス」という名のヒトであったころ、 世界の構造を解き明かさんとしていたそうです。 リヴィングウェイ : 月の監視者を名乗っている彼も…… まあここにいるのは再現体ですが、研究仲間だったとか。 リヴィングウェイ : 彼らの知識を織り込んで、 わたくしたちは月とともに創られたのですわ。
- ハイデリンによって月とともに創造された再現体。オリジナルは研究仲間だったという。→月の監視者参照
- ヴェーネスの光の加護はどうなったのか?
- これについては、「ヴェーネスが施した光の加護は消えないと思ってますし、消えないであってほしいなって思っています。」と延べ、さらに「ヴェーネスは最後に『私の想いが、いつまでも、愛しき子らを護りますように……。』と語っているが、最後に加護をかけ直してくれたのかも知れないと思っていたい」と語っていた。
ヴェーネス派
- ヴェーネスの率いる一派はウリエンジェらにより「ヴェーネス派」と呼ばれており、ヴェーネスと12人のメンバーで構成されていると思われる。
ウリエンジェ : 彼らについての情報は今まで得られていませんでしたが、 指導者の名を借りるなら、さしずめ「ヴェーネス派」、 といったところでしょうか。
- 後に古代人をオリジナルに持つ月の監視者がその名を認めている。
月の監視者 : そして私が、かつて実在したある学者を素としているように、 彼らにもまた、機構を形作るうえでのオリジナルがいる。 月の監視者 : そのいずれもが、終末を退けた後、 星を新たな命に託すべきと考える者たち…… いわゆる「ヴェーネス派」に属していた。 月の監視者 : 仔細な経緯は記憶していないが、 おそらくヴェーネスが、人柄、能力、経験などを考慮し、 重責を担うに足る者を選んだのだろう。
アニドラス
- 5.2実装のダンジョン「黒風海底アニドラス・アナムネーシス」で訪れることになる「アニドラス」は、彼らの拠点とされる。
ヤ・シュトラ : そんな人たちの弁論が保管されているということは、 ここ……アニドラスという場所は、 ヴェーネス派の拠点と考えてよさそうね。
- なお、”アニドラス”は”アナイダ”と語源が同じであるという。
ウリエンジェ : アニドラスは、アナイダと語源を同じくします。 イデアの研究機関たるアナイダ・アカデミアに対し、 この施設は、その保管所といったところでしょうか……。
ヴェーネス派の目的
- 古代エルピスにおいて光の戦士と接触したヴェーネスは、未来を知るものとして終末現象への対処法を練ることになる。十四人委員会はゾディアークを召喚し天脈を強化することで終末による被害に歯止めをかけることになるのだが、これに対してヴェーネスに率いられた一派はハイデリンによる世界分断という策を採る。
- ゾディアークにより一度目の終末の災厄は乗り越えられた。しかしふたたび災厄が発生した時、この世界は耐えきることができないだろう。その解としてヴェーネス派が選択したのは奇しくも対立する十四人委員会の決断と同様のものであった。
- それはゾディアークと対になる「枷」としての第二の神を召喚することで、世界をそこに棲むすべての生命体ごと分断し、人という種から創造魔法の行使に必要となる力を強制的に奪った上で、寿命という死すべき定めを制定しようとした。
- 言い換えれば、ゾディアークもろとも世界を分かつことで、そこに生きる生命のすべてを「薄く」することを意味していた。当然、人もまた対象に含まれる。そして分割された人は体内エーテルの減少に伴い、弱く儚い存在となる。永遠に等しい生は短く有限のものとなり、創造魔法を行使することも叶わなくなる。しかしエーテルが薄い存在こそデュナミスに干渉しやすくもなる。世界分断後に生じる後継人類たちがエンテレケイアとなって、天の果てから「絶望」を振りまく「終焉を謳うもの」に対抗する道を歩むことを期待してのことだった。
- デュナミスによる創造魔法の暴走を抑え、かつまたデュナミスへの干渉を強めるためにはエーテルを薄くすることが必要であり、そのために人を世界ごと分割したということになる。言ってみれば「人類のエンテレケイア化計画」と考えることもできる。さらにデュナミスへの干渉力を強めるためにも人をか弱い存在に作り変えることが必要だったとも言える。
- そして万が一人が強くなれなかったときのための星外脱出の手段を、月という脱出装置を用意した上で、具体的手段についてはレポリットたちに探らせた。
- ヴェーネス派は、ラハブレア院から盗み出した「神のイデア」を改変し、停滞の光を司る存在を創造する計画に着手した。ヴェーネス自らを核として賛同者達が命を捧げたことでやがて蛮神「ハイデリン」が召喚されたのだった。
十四人委員会などとの関係
- アニドラスでの会話は、ゾディアーク召喚により終末の災厄を鎮めた後のこと。
落ち着いた古代人 : 同胞たちよ、この状況の中、 よくぞここ「アニドラス」へと集ってくれた。 落ち着いた古代人 : ゾディアークの召喚によって、災厄は鎮まった。 かの神が紡いだ理は、強固に見えるが……さて……。 不安そうな古代人 : いいや、我々が今のままで在り続けるかぎり、 どれほど制御を試みたとて、 終末を先延ばしにしているにすぎん……。 不安そうな古代人 : 十四人委員会にも、そう進言したが、 残念ながら、取り合ってはもらえなんだ……。
不安そうな古代人 : 我らが長、ヴェーネス様、いかがなさるおつもりですか? ヴェーネスと呼ばれた古代人 : ……彼らを責めるような物言いはなりません。 願うところは我らと同じ、星の健やかなる未来なのですから。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : むしろ己に問うのです。 彼らや、多くの同胞と相対することになっても、 この道を善しと信じられるのかを……。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : できるのならば、進みましょう。 すべてを止めるための、「枷」を生み出すのです。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : 「闇」なるゾディアークと対をなすもの…… 「光」なる……ハイデリンを……
ハイデリン召喚
- ヴェーネスは、ハイデリン召喚の際に自ら「核」になっている。
落ち着いた古代人 : ヴェーネス様……。 ハイデリン召喚の際は、やはり、あなたが……? 落ち着いた古代人 : あなたには、できることなら最後まで残り、 我らを導いてほしいのだが……。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : ご存知のとおり、この召喚に賛同してくれる者の数は、 ゾディアークのときに比べ、とても少ない……。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : それでもかの神の「枷」となるほどの存在を生み出すには、 私自身が核になるほかないでしょう。
- しかし「核」となることは、消えるということではないのだという。
ヴェーネスと呼ばれた古代人 : ……大丈夫、核になるということは、 消えるということではありません。 私がどう在るかは、いつだって私次第です。 落ち着いた古代人 : そうおっしゃるなら、止めるのはよそう。 ただ……いち個人としては……惜別にたえない。 落ち着いた古代人 : もしかしたら、あのエリディブスを、 ゾディアークの核として捧げた十四人委員会も…… 同じような気持ちでいるのかもしれないな。
関連項目
- 【十四人委員会】【ハイデリン】
- 【アシエン・エリディブス】【ヒュトロダエウス】
シリーズ作品におけるヴェーネス
- FF12のオキューリア種族の一人として登場する。ただしゲルン王など他のオキューリアとは異なり、人間に協力的な存在でありオキューリアの中では異端者である。最期はヴェインと融合してラスボス「不滅なるもの」となり立ちはだかる。