アシエン・エリディブス(Ascian Elidibus)
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概要
- 白い衣をまとってはいるが、上位アシエンである「赤き仮面」の「オリジナル」に分類される。アシエン・ラハブレアおよびアシエン・エメトセルクと並ぶ高位のアシエンとされる。
- 黒き衣のアシエン(アシエン・エリディブスは彼らを”黒法衣”と呼ぶ)とは別に、人を「覚醒」させるのがゾディアークに課せられた命であるとする。
白き衣のアシエン : 私は黒法衣どもとは違う。 すべてを理のもとで正しき道へと導くだけだ。
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
「白き衣」
- アシエンは通常黒い衣をまとうのに対して、このエリディブスのみは白い衣をまとっている。
- 白き衣のアシエンについては、エオルゼアでは伝承が失われている。
ミンフィリア : でも、その白き衣は……。 ???? : 人の伝承には伝わっていないのか? まぁ、私がこの世界に来たのも数千年ぶりだ。 仕方あるまい。 (失われし伝承と存在 カットシーン2)
「調停者」
- 自ら「調停者」を名乗り、黒法衣とは違うと語る。
???? : 待ちたまえ、私は調停者だ。 黒法衣どもとは違って、君たちと戦う意志はない。 ミンフィリア : 黒法衣……アシエン・ラハブレアのこと!? ???? : 彼に痛手を負わせてくれたようだな。 ずいぶんと悔しがっていた。 ???? : だが、奴等にとっては、いい薬となっただろう。 (失われし伝承と存在 カットシーン2)
- ただしエリディブスによれば調停者はひとりではないらしい。
アシエン・エリディブス : 光で無に帰された世界など、 ゾディアーク様にとっても不要な存在……。 あちらの「調停者」のお手並み拝見といこう。
「暁の血盟」との関わり
- 「新生エオルゼア」では、「砂の家」に現れたことがある。「石の家」に移転作業中、ミンフィリアの背後に現れ、故ルイゾワの遺品である「名杖トゥプシマティ」の所在を確認する。
ミンフィリア : 持っていくものは、これで最後ね。 ……ルイゾワ様、少しの間、窮屈でしょうが、 我慢してくださいね。 ???? : ……それが賢人ルイゾワが持っていたという、 名杖「トゥプシマティ」か……。 ミンフィリア : 赤き仮面……もしやアシエン!? ???? : ほう、私の姿を認識できるか。 ……やはり「超える力」の持ち主なのだな。 (失われし伝承と存在 カットシーン2)
- 一方的に立ち去ろうとするエリディブスを制止したミンフィリアを取り込もうと試みるが、失敗する。
???? : 私は調停者……君たちと戦う意志はない。 今日は、そのことを伝えに来ただけだ。 いずれまた会おう。 ミンフィリア : ま、待ちなさい! ミンフィリア : キャァァァァ! ???? : やはり、超える力を持つ者を 取り込むことができぬようになったか……。 ???? : 「アーダー」も考えものだな。
- その後追ってきた光の戦士に対してアシエンの存在についてひとしきり語った後、空間に消えてしまう。
白き衣のアシエン : ハイデリンの光の使徒……。 しかし、君は感じているだろうか。 ハイデリンの干渉が、減りつつあることを……。 白き衣のアシエン : 直にハイデリンは失われる。 ……いや、本来の姿に戻るのだ。 白き衣のアシエン : ハイデリンだけではない。 星も、世界も、人も……すべては、あるべき姿に戻る。 白き衣のアシエン : 私は黒法衣どもとは違う。 すべてを理のもとで正しき道へと導くだけだ。 アシエン・エリディブス : 私は、アシエン・エリディブス。 真なる神と人とを紡ぐ調停者……。 アシエン・エリディブス : いつかゆっくりと話をしよう。 誰にも邪魔をされないところで、ゆっくりとな。 (失われし伝承と存在 カットシーン4)
- この時に発見した「名杖トゥプシマティ」はその後、オリジナル組を出し抜こうと考えていたアシエン・ナプリアレスにより持ち出されそうになるが、光の戦士によりミンフィリアとともに取り戻されている。
サハギン族への関与
- サハギン族へと関与し、水神リヴァイアサンを召喚しようとさせる。「不滅なる者」に昇華した「サハギン族の司祭」であったが、召喚したリヴァイアサンに吸収されてしまう。
サハギン族の司祭 : フスィーッ!! そうか……これが「超える力」を受け入れるということか! フスィーッ、これでワレもあの方々と同じ存在に……
サハギン族の司祭 : フスィーッ……!? ……力が……抜けて…… 水神様に……吸われている……? サハギン族の司祭 : ワレは……不滅になったのでは……ないのか……? …………白き衣のものよ……これは……いったい!? ……フ……スィーッ……………………。
ウヌクアルハイとの関係
- 鏡像世界のひとつである「第十三世界」に生まれたウヌクアルハイは、第十三世界が「闇の氾濫」により失われようとする時にアシエン・エリディブスにより見出され、この原初世界へとやってきたという。
ウヌクアルハイ : 戦いに敗れ、最期を迎えようとしていた僕の魂を見つけ、 次元の狭間へと引き上げたのが、我が主…… 「エリディブス」と名乗る、白き衣のアシエンでした。 彼は、この世界の理について、僕に講じました……。 この世にはいくつもの次元が存在し、その在り方をめぐって、 「闇」と「光」が争っていること。 その均衡が急速に瓦解すれば、 「闇の氾濫」のごとき大災厄が起き、ひとつの次元が「無」へ還る。 それは、光と闇のいずれもが望まぬ、最悪の結果であること。 「調停者」と名乗る彼は、 原初世界……このハイデリンもまた、危機に瀕していると告げました。
ウリエンジェ : 白き衣の調停者……。 かの者がいかなる思惑を持って、そのことを告げたのか? その本性は、善か、悪か……? それらについては、私がいつか、問いただすことにいたしましょう。 いずれにせよ、ハイデリンが危地にあることは疑いなき事実。 ……それを知ったあなたは、どのような選択を? ウヌクアルハイ : 主の使いとなり、この世界へと送り込まれることを選びました。 今度こそ世界を救いたい……故郷の惨禍を繰り返させたくない。 それは間違いなく僕自身の想いであり、意思でした。 (永き冥路の果てに カットシーン4)
蒼天のイシュガルド
- イシュガルド戦勝祝賀会を逃げ延びたウリエンジェは、アシエン・エリディブスに呼び出されて応じている。
ウリエンジェ : まさか、闇の使徒からの招待を受けようとは……。 貴方の要件を伺いましょう……。 星の運命についてだ……。
- 「蒼天のイシュガルド」では、アシエン・ラハブレアとアシエン・イゲオルムがイシュガルドの皇帝トールダン7世を操るが、トールダンが「騎神トールダン」へと変貌しラハブレアを斃すのを見ると、闇と光の均衡を取るべく動き出す。
「闇の戦士」及び「鉄仮面」との関わり
- 鏡像世界のひとつ第一世界では、その世界における光の戦士が力を持ちすぎたために「光の氾濫」を引き起こし、世界からエーテルが消失していこうとしていた。彼ら光の戦士は、原初世界側から世界を隔てる壁を破壊し第一世界を統合に導く必要があるとエリディブスより教えられ、自ら命を断つことで次元を超越し、「闇の戦士」として転生を果たす。
白き衣のアシエン : ラハブレアとイゲオルムが散ったか……。 白き衣のアシエン : 八度目の「次元圧壊」を狙ったようだが、 どうやら、ヒトの可能性を見誤ったらしい。 白き衣のアシエン : とはいえ、嗤ってばかりもいられぬか……。 白き衣のアシエン : このまま光と闇の均衡が失われれば、 世界をあるべき姿に戻すという、我らの宿願が破綻しかねん。 白き衣のアシエン : 光の戦士は、力を持ちすぎた。 神の領域に近づくほどに……。 白き衣のアシエン : だからこそ、お前たちの出番なのだ。 白き衣のアシエン : 闇の戦士よ……。
- この動きはアリゼーとサンクレッドにより察知される。
アシエン・エリディプス : どうやら事は予定通りに運んでいるようだな? 闇の戦士 : あぁ、問題ない。 ウロチョロと五月蠅い、ネズミ以外はな……。 サンクレッド : さあ、こちらへ! 闇の戦士 : チッ……あの野郎……。 アシエン・エリディプス : 放っておくがいい。 我々は、我々の使命を果たすだけなのだからな……。
- この時、ウリエンジェに偽典「ゲルンの託宣」の内容について語っている。
ウリエンジェ : 偽典「ゲルンの託宣」…… これが……真の創世を綴ったものであると? ???? : ……そうだ……今なら理解できよう。 星の運命と、その在るべき姿がな……。 アシエン・エリディブス : 目覚めの途にある三闘神…… 帝国が血眼で欲するあの力を以てしてさえ、 この運命は、変えられはしないのだよ……。 (光と闇の境界 カットシーン6)
- 闇の戦士が回収した「竜の眼」は、その後、エリディブスによりアラミゴ奪還へと動く鉄仮面(イルベルド)へと渡される。
アシエン・エリディブス : 光で無に帰された世界など、 ゾディアーク様にとっても不要な存在……。 あちらの「調停者」のお手並み拝見といこう。 アシエン・エリディブス : それよりも、君に手土産がある。 ……君が憐れんだ、闇の戦士たちが回収したものだ。 アシエン・エリディブス : かの地で絶えた、邪竜の眼だ。 さまざまな蛮族を試したが、君が適役とみた。 ……受け取るがいい。 アシエン・エリディブス : 果てのない絶望と怒り、深い怨嗟にまみれた心の持ち主…… その眼には、やはりそういう者がふさわしい。 どう使うも、君次第だ。 (魂を継ぐもの カットシーン3)
紅蓮のリベレーター
「ゼノスの顔を持つ男」
以下にネタバレ要素を含みます。パッチ4.5まで進行していない方はご注意ください。
- パッチ4.0のメインクエスト「紅蓮のリベレーター」でのゼノスの死後、「ゼノスの顔を持つ男」としてガレマール帝国のヴァリス帝の周囲に現れる。
ヴァリス・ゾス・ガルヴァス : 我が望みは、星を蝕む存在を排し、世に安寧をもたらすこと……。 そのためには、蛮族どもに甘言を囁きかけ、 蛮神を呼ばせるうぬらアシエンも排除対象に過ぎん。 アシエン・エリディブス : 黒法衣どもとやり合おうというのなら、止めはせんさ。 私の望みは救済であり、この星に真の姿を取り戻させることだけ。 その点で、目的は一致していると思うのだが……。 ヴァリス・ゾス・ガルヴァス : 世界の統合によるゾディアークの完全覚醒、 そして、ハイデリンとふたたびひとつに……か。 果たして真の姿を取り戻した世界に、人の棲まう場所があるのか? アシエン・エリディブス : もちろんだ……。 こちらとて、すぐに信頼してもらえるとも思ってもいない。 なれば…………。 ヴァリス・ゾス・ガルヴァス : 貴様、その顔は…………!
ゼノスの顔を持つ男 : 策が功を奏し、民衆派は息を潜めるばかり…… ならば今こそ、帝国の力を見せつけてやるときではないか? ゼノスの顔を持つ男 : 皇帝陛下が一声、号令をかけるだけでいい。 それだけで軍は、飢えた狼のようにアラミゴへと殺到し、 あのような小国など、またたく間に喰らい尽くすことだろう。 ゼノスの顔を持つ男 : ……だんまりか。 ゼノスの顔を持つ男 : わざわざ手間を掛けてまで「調停者」たる私が、 道化を演じているのだぞ? ゼノスの顔を持つ男 : お前に初めて、この顔を晒したときに誓ったろう? 私が持つ力と知恵のすべてを、帝国のために振るおうと……。 その言葉に偽りなしと、証明してきたはずだ。 ゼノスの顔を持つ男 : あの神殺しの英雄すら、 この身体を得た私ならば、安々と始末できるだろう。 いったい、何を迷う? ゼノスの顔を持つ男 : あまり決断を遅らせると、確定した勝利さえ揺るぎかねないぞ? 悩みの渦を抜け出せたなら、また呼びたまえよ。 父上殿……。
- 「ゼノスの顔を持つ男」は、ガレマール帝国内の民衆派の動きを封じ、なおかつ奪還されたドマとの和平交渉を行わせるべく全権大使としてアサヒを派遣するが、同時にヨツユに対する神降ろしの秘儀を授けることでドマとの和平交渉を決裂させ、ドマ再侵攻へと流れを変える。
漆黒のヴィランズにて
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
ガレマール帝国帝都にて
- ここでも「ゼノスの顔を持つ男」ことアシエン・エリディブスは、ヴァリス帝にゼノスの話をする場面から登場する。
ゼノスの顔を持つ男 : さて、陛下……。 君の懸念……皇太子ゼノスが異形の者の傀儡だという噂は、 概ね私が「潰して」きた。 ゼノスの顔を持つ男 : 皆、ただでさえも戦争の行方に気を取られている時期だ…… 当面は、あの噂に足元を掬われることもなかろう。
- 「暁の血盟」メンバーが第一世界へと渡っていることを、アシエン・エメトセルクから聞き及んだエリディブスは、ここが好機だと迫る。
ゼノスの顔を持つ男 : 君も、不思議に思っていたのではないかね…… ギムリトでの初戦以降、くだんの「暁」が現れないことを。 ゼノスの顔を持つ男 : あれは、現れないのではない……現れることができないのだ。 ゼノスの顔を持つ男 : 「暁」の英雄は今、第一世界に渡っているらしい。 その仲間にいたっては、身体をこちらの世界に置いたまま、 不完全な転移を遂げているとか。 ゼノスの顔を持つ男 : これは、またとない好機だ。 今のうちに同盟軍を押し破ることができれば、 「暁」までも容易に壊滅させられる……。
ゼノスの顔を持つ男 : 愚かなるハイデリンの計らいか…… あの英雄たちは、運命を引き寄せすぎている。 今となっては、誤った結末を招きかねないほどに。 ゼノスの顔を持つ男 : 人類はただ早急に、真なる形へ…… 「人たる者」に近づくべきなのだ。 ゼノスの顔を持つ男 : 今の不完全な形のままで我々に対抗し得るなど、 おぞましき、許されざる進化だ。 それはもはや、駆逐すべき「人ならざる者」である……。 ゼノスの顔を持つ男 : さあ、陛下……今再び進軍のときだ……。 圧倒的な力をもって、君の大義を阻むものを駆逐しろ。 ゼノスの顔を持つ男 : 君はそれを渇望していたはずだ。 ソルの代替ではない、ヴァリスとしての勝利を…… 君自身が勝ち取る、ガレマール帝国の未来を!
- しかしその場に現れたのは、当のゼノス本人であった。
???? : …………ハ。 退屈な戦に逸るなど、「俺」とは似ても似つかぬではないか。 刀を帯びた百人隊長 : それよりも…… 我が友が、よもや別世界に落とされていようとは。 そこは、奴の牙を研ぐに足る場所なのだろうな? 刀を帯びた百人隊長 : 詳しく聞かせてもらおうか。 皇太子ゼノス……いや、アシエン・エリディブスとやら。 ゼノスの顔を持つ男 : っ……なるほど……。 さすがにこれは、想定外だったと認めよう……。 ゼノスの顔を持つ男 : 人造の超える力ごときで、不滅なる者に至っていようとは。 その身に宿りし魂は、君だな…… ゼノスの顔を持つ男 : ゼノス・イェー・ガルヴァス……! 刀を帯びた百人隊長 : もはや、その名にこだわりはないが…… その身体は、返してもらうぞ。 仮初の身では、全力で狩りを楽しめぬ。 刀を帯びた百人隊長 : さあ、選ぶがいい。 話すか、その身体から叩き出されるか……どちらが先だ? (目覚めたら)
- 不意を突かれたエリディブスは、ゼノスと争うまでもなく逃げおおせるしかなかった。すでにエメトセルクも滅んでおり、最後の「オリジナル」アシエンとしての覚悟を新たにするばかりであった。
アシエン・エリディブス : エメトセルク…… 本当に消えたのか……君は……。 アシエン・エリディブス : ……ラハブレアも亡き今、 私はついに、最後のオリジナルだ。 アシエン・エリディブス : この期に及んでは、己もまた人の可能性を見誤っていたと、 認めざるを得ないだろう……。 アシエン・エリディブス : ゼノスにしても、然り……。 肉体の宿した力を、あの状態で凌駕してこようとは……。 アシエン・エリディブス : 彼に世界の真実を告げたことが、 果たしていかなる展望を招くのか…… もはや、私にも想像がつかない。 アシエン・エリディブス : まったく……調停者(エリディブス)が聞いて呆れる……。 歴史の流れはもはや、私の正せぬ濁流となったのか……。
アシエン・エリディブス : ハイデリンよ、すべてはお前の望みどおりだ。 その星は今、新しき者たちに奪われようとしている。 アシエン・エリディブス : お前の……お前を造ったものたちの願いによって、 世界の真相は伏せられたまま…… 彼らは、己がなりそこないの命であることすら知らない。 アシエン・エリディブス : そうして、今の人類が憂いなく生を謳歌するほどに、 我々は消え失せていくのだ。 アシエン・エリディブス : ……わかっている。 それでもまだ、我々は終わっていない。 アシエン・エリディブス : あの英雄は、確かに過去最大の障害だ。 だが……今度こそ排除してみせよう。 アシエン・エリディブス : 策はある……。 連中を第一世界に縛り続けることができれば、 最後に勝つのは、我々だ……。 アシエン・エリディブス : お前たちは、そちらの世界で「闇の戦士」になったとか……。 ならば、運命は決まっていよう。 アシエン・エリディブス : 「闇の戦士」は「光の戦士」に討たれるのだ。 かつてお前たちが、そうしたように……! (漆黒のヴィランズ)
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.3まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
白き誓約、黒き密約
- 平穏と希望を取り戻したユールモアでは、アルバート風の男が現れていた。
???? : 希望、か……。 戦士風の男 : ならば、遺された最後のひとりとして、 我らが悲願のため、希望の光を灯してみせよう……。 戦士風の男 : それを成し得るのは、 選ばれし英雄だけなのだから……。
追憶の凶星
- 第一世界では、「光の戦士」を名乗る人物(アルバートの顔を持つ男)が現れはぐれ罪喰いを倒すことが続いていた。
- アルフィノは第一世界の「光の戦士」、つまりアルバートたちの真実を第一世界の人々に知らしめておいた方が良いと提案し、それが実行に移される。「闇の戦士」たる冒険者から真実が語られると、その真実は驚きをもって住人たちに受け入れられた。
- そこへアルバートの姿をした人物が現れ、我こそが「光の戦士」アルバートだと名乗る。
アルバートの顔を持つ男 : まさか「闇の戦士」が、 俺たち「光の戦士」の真実を語ってくれていたとはな。 話が早くて助かるが、ここからは俺が引き継ごう。 アルバートの顔を持つ男 : クリスタリウムの民よ…… 俺が「光の戦士」、アルバートだ!
- そしてアルバートを騙る男は、第一世界の民たちに「光の戦士」となるよう呼びかけはじめた。
アルバートを騙る男 : これも、光の意志によるもの。 俺は託されたのさ、新たな「光の戦士」を覚醒させる使命を! アルバートを騙る男 : 彼ら「闇の戦士たち」は、この世界の英雄ではない。 かつて俺たちが渡った、異世界の住人。 従って、いずれもとの世界に帰っていく。 アルバートを騙る男 : だからこそ、この世界は、 お前たち自身の手で護ってゆかなければならない。 アルバートを騙る男 : もう英雄に頼っていた時代は終わるんだ。 お前たち自身が新たな英雄に…… 「光の戦士」となるべく、立ち上がる時だ! 勇ましい衛兵 : お、俺たちが……「光の戦士」だって!? アルバートを騙る男 : どんな英雄だって、何も特別なわけじゃない。 俺だって、一介の冒険者に過ぎなかったんだ。 アルバートを騙る男 : それが、旅先で人助けをしているうちに、 いつの間にか、「光の戦士」だなんて呼ばれ始めた。 アルバートを騙る男 : ここにいる誰もが、「光の戦士」になる可能性を秘めているんだ。 重要なのは、この世界と人のために立ち上がろうとする意志だ!
- 暁の血盟メンバーは、エメトセルクを失いゼノスの身体も失ったアシエン・エリディブスが、今度はアルバートの身体を利用して何かを行い始めたのだと知る。彼ら第一世界の「光の戦士」たちの遺体はユールモアに葬られていたが、アルバート以外の4人は罪喰い「四使徒」へと利用されていた。そして今、残るアルバートの遺体がエリディブスの次なる計画に利用されていたのだ。
ウリエンジェ : アルバートは復活し得ない……しかし事実としてここにいる。 少し前に話題になった「四使徒」とも似てはいますが、 彼は罪喰いであるとも思えませんでした。 ウリエンジェ : なればこの状況、あるいはまた……。 ヤ・シュトラ : アシエン、ということ? 水晶公 : ふむ……。 確かに、アシエンが肉体を利用しているという線はあり得る。 水晶公 : 「光の戦士たち」の遺体は、彼らに救われた人々の手で、 ユールモア領に埋葬されたと聞いたことがある。 大罪人、と呼ばれるようになる前の話だ。 水晶公 : それらのうち、アルバート以外の者たちの遺体は、 何者かによって再生され、罪喰い「四使徒」となり果てていた。 つまり、残る彼の遺体だけがアシエンに利用されたということか。 ヤ・シュトラ : アシエンの仕業だとしたら、 残るオリジナルはあとひとり…… ウリエンジェ : アシエン・エリディブス。 ウリエンジェ : あなたがもたらした報告によれば、 ゼノスは彼から己が肉体を取り戻したと。 ウリエンジェ : ということは、かの白き調停者はもはや、 ガレマール帝国皇太子に扮しているわけではない。 ウリエンジェ : エメトセルクも失った今、次なる一手として、 アルバートとなって、行動を開始した……。
- ヤ・シュトラと共にラケティカ大森林を訪れた光の戦士は、ラケティカ大飛瀑に眠る遺跡を攻略、その最奥で「大魔道士チュナ」の壁画を発見する。そしてそこに書かれた文字を読み取ったヤ・シュトラは、大魔道士チュナもまたかつての光の戦士であり、その能力の発現が流星雨にあったことに気づく。そして「超える力」とは分断される前の古代人であったころの力の可能性を指摘する。
ヤ・シュトラ : これは……まさか…… ヤ・シュトラ : 星の……雨が降り…… 英雄……大いなる力に……覚醒せん…………。 アルメ : 言い伝えによると、大魔道士チュナは、 「真実を見抜く眼」や「心の声を聞きとる耳」を持っていたそうだ。 ヤ・シュトラ : それが事実なら、間違いなく「超える力」ね……。 ヤ・シュトラ : だとすれば……なんてこと……。 すべては、偶然ではないのかもしれない。 ヤ・シュトラ : 世界に降り注ぐ星の雨。 「流星雨」を見た者は、異能に目覚める。 それは、原初世界でもたびたび報告されている事象なの。 ヤ・シュトラ : その理屈はようとして知れなかったけれど、 ひとつ、仮説を立てることができそうだわ。
ヤ・シュトラ : 水晶公たちが作ってくれているソウル・サイフォン然り、 魂と記憶というのは、密接にして繊細な関係を持っている……。 ヤ・シュトラ : 私たちの魂のどこかに、 遠い過去に見た終末の風景が焼き付いていたとしたら…… それに似た流星雨を見たときに、何かしらの反応があるのかも。 ヤ・シュトラ : そうね……そうだわ……「超える力」については、 未だエーテル学的な解明がなされていない。 ヤ・シュトラ : だとすれば、終末の想起によって発露する、 人が分断される前の…… 古代人だったころの力という可能性も……?
- その後、スリザーバウに立ち寄ると暁の血盟メンバーとも合流し、さらにそこへアルバートを騙る男が現れる。
アルバートを騙る男 : まあ、君たちを騙せるとは思っていなかったがな。 エリディブス : 私は、アシエン・エリディブス。 エメトセルクの再現した街を歩んだであろう君たちには、 こうも名乗れよう…… エリディブス : 真なる人を導きし、十四人委員会の調停者である……と。 アルフィノ : 聞かせてくれ……君の目的は何なんだ……? エリディブス : 調停者として、十四人委員会の決議を成し遂げること…… ほかのアシエンたちと同じだと思ってもらって構わない。
- アルフィノは、光の戦士がエメトセルクから託されたものを語り、エリディブスの試みがその遺志に反するものではないかと指摘するが、エリディブスは次のようにその言葉を否定する。
エリディブス : エメトセルク…………。 エリディブス : 残念だよ……君らしくないことをしたものだ。 調停者として、それは棄却すべき思考だと言わざるを得ない。 エリディブス : 宿願を達成するまでの長き道のりの中で、 誤った見識を持つ者がいれば、それを正すのも調停者の役目。 エリディブス : エメトセルクの抱いた考えが、 私たちの歩みを止めようとするものであるならば、 いかに彼の言葉でも、私はそれを認めない。 エリディブス : そもそも、「なりそこない」の歴史を見てみろ。 100年前のアルバートたちのことですら、 都合よく解釈していたじゃないか。 エリディブス : そして今、民は私の言葉ひとつで掌を返している。 エメトセルクのことだって、所詮は同じようなもの。 エリディブス : ああ、お前たちは、いつもそうだ……。 エリディブス : 忘れ、誤り、その小さな手から何もかも零し続けている。 そんな存在が、私たちの何を「覚えている」と言うのだ。 エリディブス : 「なりそこない」であるお前たちと私たちの間には、 和解も、理解も有り得ない……その必要もない。 エリディブス : 私はただ……己が役目を成し遂げるのみだ。
クリスタルの残光
- さらに明かされていくエリディブスの過去。
- 古代人の記録が残るアニドラス・アナムネーシスを攻略することで、エリディブスはかつて古代人がゾディアークを生み出した際に「核」として身を捧げた人物であったこと、さらにハイデリンの核がヴェーネスという人物であったことも知る。
落ち着いた古代人 : ヴェーネス様……。 ハイデリン召喚の際は、やはり、あなたが……? 落ち着いた古代人 : あなたには、できることなら最後まで残り、 我らを導いてほしいのだが……。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : ご存知のとおり、この召喚に賛同してくれる者の数は、 ゾディアークのときに比べ、とても少ない……。 ヴェーネスと呼ばれた古代人 : それでもかの神の「枷」となるほどの存在を生み出すには、 私自身が核になるほかないでしょう。
ただ……いち個人としては……惜別にたえない。 落ち着いた古代人 : もしかしたら、あのエリディブスを、 ゾディアークの核として捧げた十四人委員会も…… 同じような気持ちでいるのかもしれないな。
ヤ・シュトラ : どういうこと……? ヤ・シュトラ : エリディブスは、ゾディアーク召喚の際に、 核として……命を捧げていたというの……? アリゼー : じゃあ、私たちの前に現れたエリディブスは…… いったい何だったのよ……!?
- 一行がクリスタリウムへ戻ると流星雨が降り始め、アルバートを騙る男ことエリディブスが現れる。
- そして、如何なる目的で流星雨を降らし人々を先導するのかというアルフィノの質問には答えず、ただ暁の血盟が「超える力」と呼んでいるものについて種明かしをして立ち去ってしまう。
エリディブス : やっと気づいたか? 自分たち「なりそこない」の滑稽さに……。 エリディブス : そう、君たちが「超える力」と呼ぶものは、 真なる人が有していた力の片鱗だよ。 エリディブス : たとえ魂が分断されようが、 死によって還り、新たな命へと替わろうが…… エーテルそのものに焼き付いた、過日の名残とでも言おうか。 エリディブス : そしてそれは、同じように焼きついた、 忘れ得ぬ終末を思い起こすことで、まれに発露する……。 エリディブス : ゆえに此度の私は、幻影の星を降り注がせた。 眷属を求めるハイデリンが、幾度もやってきたように。
- 博物陳列館の司書モーレンから、ノルヴラントに伝わる「光の戦士」の伝承について聞いた暁の血盟メンバー。レイクランド連邦の初代国王トルスウィル、フッブート王国のドラン族とガルジェント族のコンビであったロッドフォートとソーラード、ロンカの大魔道士チュナなどはかつて光の戦士と呼ばれ、第一世界においては”光の戦士”という呼称が「英雄」の別名の一つであったことを知る。
- さらにモーレンは、ノルヴラント最古の英雄譚であり、始まりの「光の戦士」の物語を語りだす。
モーレン : ご覧ください。 これはノルヴラント最古の英雄譚…… そして彼こそ、始まりの「光の戦士」とされている人物です。 モーレン : 予言で示され、海と空を渡り、 世に蔓延らんとする混沌を打ち倒した英雄……。 彼は己を「クリスタルに導かれし光の戦士」だと言いました。 モーレン : そして不思議なことに、以降の時代にも、 同様の名乗りをあげる英雄が度々現れたのです。 モーレン : それらが積み重なって、いつしか、 傑物を「光の戦士」と呼ぶ風習ができたとされています。
- ふと思い立ってクリスタリウムのある地点に立ち寄ると、そこにエリディブスが現れる。彼に過去視をすることで、かつて彼が十四人委員会の調停者エリディブスの座に迎えられた際の映像を視る。
十四人委員会の議長 : おめでとう、お前を十四人委員会の一員として迎えよう。 十四人委員会の議長 : ときに我らと同となり、ときに我らに異を唱え、 人と星とが正しく進むよう、尽力してほしい。 十四人委員会の議長 : 調停者の座……エリディブス。 それが今より、お前のしるべとなる名だよ。
エリディブス : 過去を視たか……。 どうせ、大した記憶は覗けまい……。 エリディブス : なに、やっていることは君と同じだよ「闇の戦士」殿。 エリディブス : 君が技を磨き、装備を整え、強敵たちを屠って来たように…… 己にできる最善を尽くし、道を阻む者を排除する。 エリディブス : ……お前はラハブレアを下し、エメトセルクを消し去った。 真に善き世界のため、長い時を戦ってきた彼らを……! エリディブス : ここに至っては、もはや利用できるなどとは思わない。 君を、我ら十四人委員会の前に立ちはだかった、 最悪の敵と認めよう。 エリディブス : 私は調停者エリディブス……人と星とが正しく進むための機構。 ゾディアークを用いんとした委員会の決議を是とし、 彼らの計画を結実に導く者……。 エリディブス : ゆえに君を殺し…… エリディブス : 魂ごと消し去ることだけを考えているよ。
テンペストにて
- もう一度テンペストを訪れていたヤ・シュトラを追いかけると、ヤ・シュトラはアニドラス・アナムネーシスで倒れており、傍らにエリディブスがいた。
- そしてそこで、自己を失くしつつも自らの役目に忠実であろうとするエリディブスを過去視で知る。
十四人委員会の議長 : おや、また弁論の記録を見直していたのか? 本当にお前は心配性…… 十四人委員会の議長 : いや、その座に誇りを持っているのだな、エリディブス。 十四人委員会の一員 : 調停者にしては優しすぎるんじゃないかって、 誰かさんが心配していたけれど……ふふ、杞憂だったわね。 十四人委員会の一員 : ねえ、窓の外をご覧なさいな。 今しがた雨も上がって、この星は今日も、とても美しいわ。 あなたが私たちをよく補佐してくれてる証ね。
消える 消えていく
今の世界に 私は不要だとでも言うのか
いいや まだ──私はエリディブスだ
役目を果たさなければならない
なりそこないたちの英雄
それでも 世界を救わんと願う者だ
ならば──
ああ──願いが集う──力が満ちる──
これで役目──役目を──
しかし──
私はなぜ なんのために それを果たしたかったのだろうか
- エリディブスは光の戦士の力を測る必要があるといい、「課題」を出してくる。
- 光の戦士が冒険を開始した頃を振り出しに、やがて英雄と呼ばれるようになり挫折を味わいながらも、イシュガルド、アラミゴ、ドマと、光の戦士のかつての冒険を辿りながら幻影の敵を用意し力を試してくる。
- そして最後にアルバートとなって対決するが、それを光の戦士が凌駕するとそこでヤ・シュトラが目覚め、エリディブスの目的を推論してみせる。
???? : そこまでよ。 趣味の悪いイタズラは、やめてもらおうかしら。 途中で目が覚めたから、 あなたたちが戦ってる間に抜け出してきたの。 ヤ・シュトラ : ねえ、アシエン・エリディブス…… 少し、私の話につきあってもらえるかしら? ヤ・シュトラ : あなたが何者で、今この世界で何をしようとしているのか…… なかなか面白い推論を立てたのよ。 ヤ・シュトラ : エリディブス、あなたは…… あなた自身が、蛮神なのでしょう? ヤ・シュトラ : 思い出してみて。 古代の人々は、終末の災厄を収束させるために、 ゾディアークを創造した……。 ヤ・シュトラ : 記録には、あなたが、 ゾディアーク召喚の際に核として身を捧げたとあったわ。 ヤ・シュトラ : そのあと、どんな理由があって、 ゾディアーク本体から分離したのかはわからない……。 ヤ・シュトラ : でも、あなたがゾディアークの欠片で、 同じ性質を持つのであれば、 「世界を救いたい」という願いが満ちるほどに強くなるはず。 ヤ・シュトラ : だからあなたは、英雄を…… 「光の戦士」を目指せと、人々を焚きつけたのよ。 アルバートという象徴まで使ってね。 エリディブス : ……そうだ。 私はそういうもので……だからこそ、英雄を利用してきた。
- さらに注がれる願いにより「蛮神」として長い時を経たために、(彼らの時代より複雑化してしまった)人々の想いがエリディブスの性質すら変え、すでにエリディブス自身を失っているのではないかとヤ・シュトラに指摘される。
ヤ・シュトラ : けれど……そういうあなた自身は完璧なの? 大事なものを、きちんと覚えていて? エリディブス : ……何が言いたい。 ヤ・シュトラ : 蛮神は、注がれる願いによって、性質を変えるものよ。 そして私たちが抱く願いは、「世界を救う」という一念でさえ、 きっとあなたの時代よりもバラバラで……複雑だわ。 ヤ・シュトラ : それを糧としてきたあなたは、 本当に「あなた」でいられてるのかしら? エリディブス : 私に、それを問う必要などない。 エリディブス : 己が変質し、内から何が欠け落ちていたとしても…… 私は自分の座を、役目を、覚えている。 エリディブス : 十四人委員会の同胞たちを、ときに助け、ときに正しながら、 星と人のために計画を遂行する……それでいい。 エリディブス : エリディブス…… その名こそが私のすべてで、その名だけが私のしるべだ。
- そう語ると、さらなる策を匂わせながらエリディブスは去ってしまう。
- カピトル議事堂を出ようとした光の戦士は、そこで不思議なクリスタルを発見し、さらに再びヒュトロダエウスの幻影と出会う。
ヒュトロダエウス : せっかく「覚えてる」ってエメトセルクと約束したのに、 すぐにこっちに来てしまっては、台無しだろう? ヒュトロダエウス : ……キミはそんな風に多くを背負い、 たくさんの記憶で満たされている。 ヒュトロダエウス : だからこそ、エリディブスのことは、 つまらないことにこだわり続ける、 ちっぽけで空っぽな存在にも思えるかもしれない。 ヒュトロダエウス : だけどね……彼がそんな風になってまで立っているのには、 何か理由があったはずなんだ。 たとえ、本人すら思い出せなくなっていてもね。 ヒュトロダエウス : さて……零れ落ちてはぐれた星も、 キミならまた繋げられるかな?
- そう言ってヒュトロダエウスは、「第十四の座」の話をして最後のクリスタルを光の戦士に渡してくる。
ヒュトロダエウス : そこに込められているのは、 そんな「しかるべき星を喚び寄せる」術。 ヒュトロダエウス : キミが大きな困難を前にして強く願ったならば、 きっと応えてくれるだろう。
クリスタルタワーにて〔ネタバレ警告〕
- 水晶公とベーク=ラグが苦心の末に完成させた「ソウル・サイフォン」であったが、完成直後、不意に現れたアシエン・エリディブスに奪われてしまう。
水晶公 : すまない……エリディブスが、襲撃、してきて…… 応戦を、したのだが………… ベーク=ラグ : だが、しかし…… 水晶公の記憶を封じた魔具を、奴に……奪われた……。 ベーク=ラグ : すまん……本当に、すまなかった…………。 水晶公 : あれには、塔の制御権たる、アラグの皇血が用いられている…… 私の血と記憶……その両方を得たことで、 エリディブスは、塔を操れるようになってしまった……。 水晶公 : それで……あなたを倒すために、 ほかの世界からの召喚を繰り返しているのだ……。
- エリディブスの企みを阻止すべく、クリスタルタワーに乗り込んだ水晶公と光の戦士。そこで始まりの光の戦士「ウォーリア・オブ・ライト」となって立ちはだかる最後の真なる人エリディブスと対峙する。
エリディブス : ……君にはじめて姿を見せたのは、 「砂の家」とかいう、君たちの拠点でだったか。 エリディブス : 闇に依った第七霊災の影響が色濃かったあのころ、 急激に活性化したエオルゼアの地には、 ともすれば再び闇を激化しかねない問題ばかりが転がっていた。 エリディブス : ゆえに調停者たる私は、君に近づいた。 あのときは、いい駒になることを期待していたのだ……。 エリディブス : ……その私の見込みの甘さが、 ラハブレアを、エメトセルクを失わせた。 エリディブス : 私はもはや、最後のオリジナルだ。 所詮はなりそこないである転生組だけでは、 真なる人の悲願は達成できないだろう。 エリディブス : ゆえに私は、負けられない……ここでお前を倒す。 ゾディアークを復活させ、 その召喚に捧げられた命を地上に呼び戻すのだ。 エリディブス : これから、何千、何万年かかろうとも…… 十四人委員会が調停者、エリディブスが成し遂げてみせる。
- 胸中にヒュトロダエウスの言葉やエリディブスの過去が蘇る。そしてエリディブスが守ろうとした人々はもう居ないのだと告げる光の戦士。
エリディブス : ハ……それがなんだというんだ……! 独りであろうが、計画を成し遂げられさえすれば構わない! エリディブス : 私はエリディブス、人と星とが正しく進むための機構。 そう在ると約束……約束、を………… エリディブス : 誰に……何を誓った……何と言われたのだ……? 私は…………。 エリディブス : この程度の痛みが、どうした……! お前たち、なりそこないの英雄たちが物語ってきたじゃないか! 世界を救うのには、苦しみも、哀しみも伴うのだと! エリディブス : あらゆるものを失い、 ときに命まで懸けなければならなかった。 エリディブス : それでも役目を背負い続けることの、 最後まで足掻くことの、何が悪いッ!
- 魂の奥から声が響く。
魂の奥から響く声 : ……ああ、そうだな。 確かに、俺たちはいろんなものを失った。 魂の奥から響く声 : だが、自分にとって大切なものを忘れたりはしなかった。 それでこそ進んだんだ。 だから―― (エリディブス……お前はもう戦えない、戦う目的がない) エリディブス : いいや、まだ……終わりになど、するものか……ッ! エリディブス : 応えよ、あまねく世界の英雄たち……! 運命に憤り、救いのために武器を取りし者たちよ! エリディブス : 我が行く道の先に待つは、悲しみなき世界。 さあ祈り、願え、我らがすべてを救わんと……! エリディブス : お前が終わりをもたらさんとするなら、私はそれに抗おう。 エリディブス : みじめにも、無様にも、なお戦い続けんとした、 なりそこないの英雄たち…… ウォーリア・オブ・ライトの名を以って! ウォーリア・オブ・ライト : 勝負だ、闇なる名で呼ばれし者よ……!
- アブソリュートテレポで「次元の狭間」へと飛ばされた光の戦士。しかし反逆の意志で力の限り抗いアゼムのクリスタルを掲げると、エリディブスの背後に古代人が現れ、指パッチンで光の戦士たちを再びフィールドへと呼び戻すと腕を振りながら消えていった。
ウォーリア・オブ・ライト : 境界を裂き、かの地にお前を封じてみせよう。 ウォーリア・オブ・ライト : 次元の狭間に浮かびし、我らが「果て」へ! アブソリュートテレポ! ウォーリア・オブ・ライト : アシエンが追いやられたその場所で、代わりに朽ちるがいい……! ウォーリア・オブ・ライト : 拘束を解いたとて、戻る道はない。 二度と帰れはしないのだ……どこにも……。 ウォーリア・オブ・ライト : 決着か……終わりは静かなものだ……。 ウォーリア・オブ・ライト : そんな……君が……何故……!
ウォーリア・オブ・ライト : ……さあ集え、「光の戦士」たちよ! ウォーリア・オブ・ライト : 窮すれど敗せず、我こそが第一の「救い」…… ウォーリア・オブ・ライト : 最初の英雄にして、最後の反逆者……! ウォーリア・オブ・ライト : 立ち塞がるもの、すべてを断つ! ウォーリア・オブ・ライト : まだだ……まだ終わりではない……ッ! ウォーリア・オブ・ライト : 全霊をもってお前を超える……ッ! ウォーリア・オブ・ライト : 我冠するは、諦めを知らぬ者の名よ……!
- なおも諦めないエリディブス。しかしその隙を突いて水晶公はエリディブスの魂をクリスタルタワーへと閉じ込めてしまう。
ウォーリア・オブ・ライト : 見くびるな……私は、不滅なる者……。 まだ、戦える……! 水晶公 : 捕らえたぞ……! お前も、私の「未来の」記憶ばかり気にしていたのだろう? 水晶公 : だが、忘れるな。 この塔は、過去から届いた希望だ……! 水晶公 : アラグの時代、こいつは天より注ぐ力を受けるために作られた! いうなれば……特大の白聖石だ! 水晶公 : 我が民の心、そして英雄たちの心を利用してお前が得た力…… その魂ごとまとめて、いただくぞッ!
- 最終決戦後にエメトセルクのクリスタルを見たエリディブスは、忘れかけていた大事なものを思い出す。
エリディブス : これは…………。 エリディブス : ああ……そうだ…………。 ゾディアークになれば、みんなを救えると思って…… けれど、なった後にも、仲間たちの嘆きが聞こえたんだ……。 エリディブス : 世界の行く末について、たくさんの意見が出た…… そんなことは珍しいから、委員会のみんなが悩んでいた。 エリディブス : だったら、エリディブスが手助けしに行かないと…… そう思って、ゾディアークから零れ落ちたんだ。 エリディブス : そう……私は、好きだったんだ……彼らのことが……。 エリディブス : 役目をやり遂げたら、もう一度見られると思っていたんだよ。 彼らの、幸せそうな笑顔を……。 エリディブス : 私が最後に残ったって……仕方ないじゃないか……。
戦いを終えて〔ネタバレ警告〕
- エリディブスの心の在り処
ヤ・シュトラ : ……そう。 つまり、あなたは最後にちゃんと、 エリディブスの心の在処を見つけ出してくれたのね。 ヤ・シュトラ : それは、私にも…… きっと誰ひとりとして、答えを出せないことだわ。 ヤ・シュトラ : ただ、あなたが単に争うだけじゃなく、 彼に大事な想いを取り戻させたということは、 前向きに受け止めていい事実じゃないかしら。 ヤ・シュトラ : 彼らにも彼らの願いがある…… それを「覚えていた」からこそできたことなら、 間違いなく進歩だもの。
- 最後の戦いで現れた古代人について
アルフィノ : しかし、戦いの途中で君を助けてくれた古代人というのは、 結局のところ何だったのだろうね……? ヤ・シュトラ : エメトセルクとて、エリディブスの状態は知っていたでしょう。 だからこそ、彼が孤独に戦い続けることを望まず、 終わりをもたらすための仕掛けを遺した…… ヤ・シュトラ : ……なんて勝手な憶測はできるけれど、 これこそロンカの諺で言うところの、 「過去を明かす者、ときの者に非ず」だわ。 ヤ・シュトラ : 真相の答え合わせはできない。 生者に赦されるのは、その思い出を大切にしておくことだけよ。
- エリディブスはクリスタルタワーに封じられた。
サイエラ : とにかく、かつての主であるエリディブスが封じられたいま、 彼がどうしているものかと、気になってね。 私のように新たな使命を見つけていれば良いのだが……。
- ウヌクアルハイの語るエリディブス
ウヌクアルハイ : ……ところで。 どうやら貴方は、別の次元に招かれていたようですね。 そして、その世界の偏った「光」を正してみせた……。 ウヌクアルハイ : 「エリディブス」もまた、アシエンとしての矜持を抱いたまま、 彼らが信じる理想のために殉じたわけですが…… 正直、どう受け止めるべきか僕はまだ心の整理ができていません。 ウヌクアルハイ : アシエンたちの計画が潰えたことは、喜ばしきこと。 ですが、一方で「エリディブス」が闇に消えゆく僕の魂を引き上げ、 救ってくれた恩人であることもまた、事実なのですから……。
WoL戦の歌詞
- 2020年9月、オフィシャルブログにて公開されたもの。
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<To the Edge>
All our splendour bathed black in silence
Our surrender a sombre reverie
我らの栄華は黒き静寂に浴し
屈することさえ叶わぬ夢
Slowly drifting down into twilight
Left to sifting through faded memories
ゆっくりと黄昏へ漂う
色あせた記憶を選り分けながら
Know our places, for worth is wordless
Evanescent, this writing on the wall
身の程を知れ、価値は言葉になりはしない
重大な兆しほど、儚く消えてしまうものなのだから
Brother stay this descent to madness
Come and save us. Catch us before we fall
同胞よ、狂気への転落を止めてくれ
我らを救い、落ちる前に捕まえてほしい
Like broken angels, wingless, cast from heavens' gates
(Our slumb'ring demons awake)
堕天せし者のように羽をもがれ、楽園から追放された
(我らの内に眠れる過ちが目を覚ます)
We only fly when falling, falling far from grace
(Hell take us, heaven can wait)
落ちゆくときしか飛べず、恩寵から遠ざかる
(地獄よ、歓迎したまえ。幸福は後回しでいい)
Our lives a message in a bottle cast to sea
(Disgrace untold and unseen)
我らの人生は寄る辺なく、海を漂う瓶詰の手紙にも似て
(計り知れぬほどの不道を犯したのだ)
Quick to their ends, our candles burn until we're free
いつか解き放たれるまで、この魂は業火に焼かれる
In monochrome melodies
Our tears are painted in red
(Bleeding to the edge)
Deep inside we're nothing more
Than scions and sinners
In the rain
Do light and darkness fade
――色のない旋律の中に
互いの涙が赤で描かれる
(端まで滲んでいく)
結局のところ、お前も自分も
罪を抱いた、一端の人にすぎない
滴る雫の中でなら
光と闇も混ざり合うだろう
Yes, time circles endlessly
The hands of fate trained ahead
(Pointing to the edge)
All things change, drawn to the flame
To rise from the ashes.
To begin
We first must see the end
――そう、時は終わりなく巡っていく
運命の針はただ真っ直ぐに
(刻限を指し示す)
その炎に呑まれ、すべては変わる
灰の中から再び生まれ来るために
始めるにはまず
終わりに辿り着かねばならない
Rock of ages, we cast the first stone
In our cages, we know not what we do
揺らがぬものには真っ先に石を投げるが
籠に入れば、何をすべきか見当もつかない
Indecision here at the crossroads
Recognition, tomorrow's come too soon
岐路においては優柔不断
明日はもう目前だと、手遅れになって気づく
Follow blindly like lambs to slaughter
At the mercy of those who ply the sword
結末も知らぬまま大人しく従い
剣を持つ者に翻弄される人々よ
As our song wends dead underwater
We're forgotten for now and evermore
我らの歌が水底で死んでいくように
かつての人は忘れられるのだろう、永遠に
Without a compass wand'ring lost in lies of faith
(Faith slowly wasting away)
羅針盤はなく、すがった嘘の内で彷徨う
(本当の心はゆっくりと薄れていく)
Only alive in fighting Death's amber embrace
(Our hearts beat loud, unafraid)
琥珀のような死の抱擁に抗うときのみ、生を知る
(恐れはない、鼓動は高まっている)
On Hands and knees we pray to gods we've never seen
(Come shadow, come follow me)
手足をついて、見たこともない神に祈りを
(降りて従え、我が影よ)
The final hour upon us, no more time to breathe
息をする間さえなく、今、最後の時が来る
暁月のフィナーレ
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ6.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
エルピス
- 「エルピスの花」についてのヒントを求めて第一世界のクリスタルタワーを訪れた光の戦士は、ファダニエルが終末を起こそうとしていること、ゾディアークが強引に復活したものの討滅されたことを話す。
???? : ああ……私は夢を……夢を見ていたのか……。 美しくて、優しい日々の……。 だというのに……。 エリディブス : ……まさか、君に起こされるとは。 何をどうしたらこんな事態になるんだ。 エリディブス : おかげさまで、世界を見渡すことはおろか、 ゾディアークとの繋がりさえ感じ取れない身だ。 説明がないとわからない。 エリディブス : ついに、ゾディアークが……。 捧げられた皆の魂も、還ったということか……。 エリディブス : 再び終末が訪れてしまったことには、当然、思うところもある。 だが、それは明日を得た君たちが対処すべき問題だ。 エリディブス : 一方で、その発端となったのがファダニエルだったのなら…… 調停者(エリディブス)として、責任を果たす必要があるだろう。 エリディブス : ……君が最後に焼いてくれたお節介のおかげで、 十四人委員会についての記憶は、多少なり補完できている。 エリディブス : 知っていることを伝えるくらいは、 やぶさかではないという話だ。 エリディブス : やめてくれ、君に感謝をされると、どうにも妙な気持ちになる。 私はただ、責任を果たすだけだ。 エリディブス : しかし、何を話したものか……。 終末そのものについての認識は、 君が調べてきたことと大差がない。 エリディブス : 天脈が薄い地域から、星が腐り落ちていく。 その法則に気がついたのは、そう、ファダニエルだった……。 エリディブス : 無論、君が会った、今のファダニエルではない。 終末当時その座についていた男、いわばオリジナルの方だ。 エリディブス : 彼は誰よりも早い段階から、 終末の現象を明かし、対策を練ることに心血を注いでいた。 エリディブス : あの執念と、彼の有した天文の知識があってこそ、 天脈と終末発現の関係がわかったんだ。 エリディブス : ……今のファダニエルも、 別人とはいえ、彼の魂を継ぐ者だっただろうに。 それが自ら終末を望むとは、遺憾だよ。
- そしてエリディブスに「エルピス」の花について尋ね、それが花ではなく場所の名前であることを知る。そしてそのエルピスの所長がオリジナルのファダニエルとなったヘルメスだと教えてくれる。
エリディブス : ……エルピス? ふむ、確かにそれは私たちの時代にあったものだ。 エリディブス : もっとも、私が知るのは花の名前ではなく、 「ある場所」の名前としてだが。 エリディブス : エルピスは、創造魔法で生み出された生物の実験場だった。 そこで生態を調べ、認可された種だけが、 世界に解き放たれたんだ。 エリディブス : そして、もうひとつ……。 先の話に出たオリジナルのファダニエルが、 十四人委員会に入る前、そこの所長を務めていた。 エリディブス : そのころの……座に就く前の彼の名は「ヘルメス」という。
- さらにエリディブスは、1万2千年前のその場所「エルピス」に転送することも可能だという。
エリディブス : ……すまない、記憶が混濁したようだ。 だが、おかげでひとつ、思いついた手がある。 エリディブス : 君が過去の…… ヘルメスが所長をしていた時代のエルピスに行く、という手だ。 エリディブス : 水晶公の記憶を垣間見た私には、 この、時空を超える塔の制御法がわかる。 それを応用した彼の召喚術も、以前使って見せたとおりだ。 エリディブス : 加えてあのとき君たちは、私を、私の集めた力ごと封じた。 おかげで動力は豊富に蓄えられている……。 エリディブス : 以て、君を過去に飛ばすことが可能かもしれない。 行くべき時代、行くべき場所も明確なのだから。
- ただしこれは調停者エリディブスの残っていた魂を使い切っての転送であり、これによりエリディブスは星に還るのだという。
エリディブス : わかった……。 ならば私も、調停者の最後の責務として、 君を送り届けるとしよう。
エリディブス : いい調子だ。 エーテルも順調に流れ込んでいる。 エリディブス : これなら、私の魂も含めて使い切ってくれるだろう。 エリディブス : 何を驚く。 言っただろう、これが「最後の」責務だと。 エリディブス : ゾディアークが散った今、私がここで永く微睡む理由はない。 エリディブス : 私は還る……そしてまた、会いたい人たちがいるんだ。 夢ではなくて、大地の上で。 エリディブス : だから、振り返らずに行くがいい。 君が「光の戦士」なら……。
──ハイデリンよ 私は先に逝く 真なる者 旧き人も 残すは君だけだろう 最後のひとりは いちばん寂しい その役回りを譲ることが ゾディアークからの意趣返しだ 残された者の意地で 君と新たな英雄のやり方で この星を どうか──
万魔殿パンデモニウム
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- 「万魔殿パンデモニウム:天獄編」をクリアしていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
- 「暁月のフィナーレ」のラストで、クロニクルクエスト「万魔殿パンデモニウム」の予告が入るが、ここで登場している。
???? : いつ訪れようと、ここは変わらないな。 満ちた命は輝き、たゆたう時を生き続ける。 ???? : だが……感じる、何かが蠢いているような……。 ???? : 地の底より深く、星なき夜より昏いところ…… 数多の魔を繋ぐ万魔殿。 ???? : 何が起きているのか、早急に突き止めたいところだが……。 本格的に動くのは、(彼・彼女)が到来を予言した、 「星」との出会いを果たしてからかな。 ???? : 魔の巣窟たる万魔殿……パンデモニウム。 ともに挑まんとする「星」とは、いかなる存在か……。
- ※彼・彼女というのは当初2人で来る予定だったアゼム(その同僚というのが、君と見間違えた「友人」さ。)で、そのアゼムが到来を予言した「星」こと光の戦士を指して言っている。「暁月のフィナーレ」のエルピス編において、光の戦士はエリディブスと出会っていない。また天獄編のラストでテミス自身が謎解きをしてくれている。ただしストーリー的には光の戦士のことはヴェーネス以外に覚えていなかったはずだが、アゼム自身が感じたのだろうか。
- ※ここではまだテミス(本当は十四人委員会の調停者エリディブス)の状態であり、その後世界の分断を経てアシエン・エリディブスとなる前。メインクエストの世界線では「漆黒のヴィランズ」において第一世界のクリスタルタワーに吸収され、「暁月のフィナーレ」現在の第一世界から古代のエルピスに飛ばしてくれるが、それは古代人テミスとしてはまだ先の話となる。当のエリディブスに飛ばしてもらった先にテミスがいるため多少混乱する。
- そのため、エルピスに飛ばす際に(今では理解できるが)君”光の戦士”を見た覚えがある、記憶が混乱しているなどと言っている。
エリディブス : とはいえ、それらの事実と終末の関係性はわからない。 エリディブス : 君が持ってきてくれた記憶のクリスタルは、 あくまで十四人委員会に関するもの…… 就任前の情報には乏しいんだ。 エリディブス : エルピス自体も、かつての終末で壊れ、残骸すら残っていない。 何か秘された事実があったのだとしても、 君が行って暴くことは…… エリディブス : いや……君はエルピスにいた……。 私はそれを……見た覚えがある……。 エリディブス : おかしい、そんなはずはない……。 この記憶の断片は、なんだ……? エリディブス : これは……どうして……こんなにも…………。 エリディブス : ……すまない、記憶が混濁したようだ。 だが、おかげでひとつ、思いついた手がある。 エリディブス : 君が過去の…… ヘルメスが所長をしていた時代のエルピスに行く、という手だ。
- 曰く”十四人委員会の関係者”「テミス」として登場する。
テミス : 私の名前は……「テミス」。
テミス : ……パンデモニウムは、このエルピスの直下に存在する。 ラハブレア院が管理する施設だ。 テミス : その内部には、世界へ解き放つべきではないと判断された、 危険な創造生物が、研究のために収容されている。 テミス : むろん、厳重に管理されているのだが…… つい先日のこと、施設周辺から異様なエーテルが検知されるとともに、 内部との通信が途絶してしまったんだ。 テミス : 私は……十四人委員会絡みの組織の人間でね。
- 実はエリディブスであり、後で種明かしをしている。
テミス : 彼の言うとおり、私は「エリディブス」。 十四人委員会の一員として、調停者の座についている。 テミス : ここで調査を行うために、身分を隠しておく必要があってね。
- パンデモニウム本編時には、ラハブレアを信頼する若いエリディブス(テミス)として活動しており、天獄編では、アテナによって再現された再現体として登場する。そして天獄編3層ボスとして光の戦士と対峙することになる。※天獄編のほぼ全体が現代のアイティオン星晶鏡(ラヴィリンソス地下)で行われ、最後1回だけ過去のエルピスへと訪れる。
この高揚は アテナに仕向けられたものだろうか──
君との戦いにふさわしい姿を ずっと考えていた──!
私のすべてを 君に見せよう
これが 私の転身だ──!
- その後、謎解きをしてくれている。
テミス : この星海に漂うエリディブスの魂から創られた私が、 何を記憶していて、本当はどう思っているのか……。 テミス : 正直に白状しよう。 パンデモニウムについては記憶が補強されているようだが、 それ以外は、あらゆることが穴だらけだ。 テミス : アテナの創り方による影響もあるだろうが…… 「私」はもう、記憶が保持できなくなっていたのだろう? テミス : ただ、おぼろげには思い出せるよ。 君にとっては過去の、私にとっては未来の光景を……。
テミス : 水晶の塔の頂きで、君と私は相対する。 そして、同じ場所から君を送り出すんだ…… テミス : 私たちの時代へ……エルピスへ。 テミス : どうしてそうしようと思いついたのか、 影法師には、正しいところはわからない。 テミス : ……が、推測を立てることはできる。 テミス : 「私」は欠けた記憶のどこかで、 君とパンデモニウムに挑んだことを覚えていた。 テミス : その姿を忘れ、経緯を忘れ、結末を忘れていたとしても…… ほんのひと欠片残った事実が、 君はエルピスに行くべきだと「私」に思わせたんだ。 テミス : そうして君をエルピスに送ったことが、 アーテリスを救うことに繋がったというのなら…… テミス : 無駄じゃなかったよ。 君とテミス(わたし)が共に戦ったことは……何ひとつとして。
テミス : なら、恨むも何もないだろう? テミス : まあ、当の「私」の魂は、違う考えかもしれないけれどね。 テミス : 同胞たちとの再会が果たせるよう、 苦労してこちらの海まで渡ってきたようだ。 テミス : テミスとしては理解しがたい執着だが…… そういう想いがあるというのも、 万魔殿の深層を見た今ならば、認められる気がするよ。 テミス : さて、これ以上幕引きを伸ばすのは野暮というものだろう。 テミス : 今の時代に、冥界が星海と呼ばれているのは気に入った。 ここに煌めく星々すべてが、それぞれの生命だ。 テミス : 数多の星のどれでもない。 君という星が私の前に現れたことを、幸福に思う。 テミス : どうかこれからも、この世界すら超え、思うがまま飛び給え。 遥か彼方を目指す、ほうき星の如く……。
エリディブス(テミス)の時系列整理
- エリディブスは第六星暦時代から登場し、(人間の感覚的には)二度も死んで魂まで消えたはずなのにテミスとして蘇ったりとややこしいので、彼の活動を時系列で整理する。
- 古代:
- 第六星暦まで:
- 第七星暦:
- 「新生エオルゼア」の頃は、調停者という位置づけで、邪魔をするわけでもアシエンとしての活動をするわけでもない、よくわからない存在であった。
- 「蒼天のイシュガルド」ではウリエンジェに接触を図り、また第一世界から闇の戦士たちを原初世界に連れ出している。とある事情で谷底に放り出されたニーズヘッグの「竜の眼」(ラハブレアの魂入り)をイルベルドに渡す。
- それは「紅蓮のリベレーター」で神龍復活に使われ、やがてゼノスの死とともにアラミゴ空中庭園に放置され、やがてエスティニアンにより消滅させられた。アシエン・ラハブレアが消えると、ソル帝の役目を終えて眠りに入ったばかりのアシエン・エメトセルクを起こしに行く(漆黒秘話「ラハブレアが散った」)。またガレマール帝国を動かし、第八霊災を起こそうと画策している。この頃ゼノスの姿をしていた。
- 「漆黒のヴィランズ」6.0本編でエメトセルクが消える(エメトセルク本当に消えたのか……君は……。)と、最後のオリジナルとして全力で光の戦士の活動を阻止してくる。この頃はアルバートの姿をしている。しかしあまりにも多様な願いを注がれたエリディブスはその影響を受けてすでに自分を保てなくなっており、「調停者エリディブス」としての名前だけが彼を動かすようになっていた(己が変質し、内から何が欠け落ちていたとしても……私は自分の座を、役目を、覚えている。)。
- 残されたアシエン・エリディブスとして、ウォーリア・オブ・ライトになり対峙するが、一瞬の隙を突いた水晶公により、クリスタルタワーに吸収されてしまう。バトル後に記憶のクリスタルを見たエリディブスは、光の戦士の「おせっかい(クリスタル)」で本来自分がやりたかったことを思い出すが、すでにときは遅かった(私が最後に残ったって……仕方ないじゃないか……。)。
- 「暁月のフィナーレ」本編では(第一世界のクリスタルタワーで微睡んでいたところを)エルピスの言葉の意味を請いに来た光の戦士に起こされ、それを教え、同時に(この時点では失ってしまった記憶をエメトセルクのクリスタルにより補っている状態であり、古代において一緒にパンデモニウムを探索したという)かすかな記憶を頼りに1万2千年前の古代エルピスへと転送をして、魂もろとも消滅する(真なる者 旧き人も 残すは君だけだろう)。※テミス本体の魂はここで消滅する。
- ただし魂は原初世界の星海に戻ったという(同胞たちとの再会が果たせるよう、苦労してこちらの海まで渡ってきたようだ。テミスとしては理解しがたい執着だが……)。
- 「万魔殿パンデモニウム」で登場するテミスについては、上記テミス本人による謎解きがある。基本的には辺獄編、煉獄編、天獄編のラストで一度だけ古代のパンデモニウムで出会うテミスは古代人テミスであり、天獄編本編で出会うテミスは、アテナにより再現された「星海に漂うエリディブスの魂から創られた」魂だけの存在に過ぎない。
WoL戦での外見について
- 2022年2月のデジタルファンフェスソウルで次のようなQ&Aがなされた。
Q:エリディブスは、昔「ノルヴラントの最初の光の戦士」として記された英雄を見、人々の希望となるその力に憧れて英雄の外見や言動を討伐戦で真似ているのか?それともエリディブスが仮面を外した本来の姿が「ノルヴラントの最初の光の戦士」なのでしょうか?
A:(漆黒のヴィランズにおいて)”闇の戦士”となったプレイヤーの皆さん=英雄に対して、”世界を救いたい”、”世界を守りたい”、”闇を打ち払いたい”という(ノルヴラントの人々の)想いをかき集めてそれを自分の力にして戦おうとした。というのがエリディブスの考えだった。
”最初の光の戦士”の姿をエリディブスが意識した理由というのは、より強く人々の世界を救いたいという想いを集め、最大の力を発揮して闇の戦士(ヒカセン)を倒そうとしたからだと思っている。
ここは、実はパッチ5.1~5.3までのエリディブスのセリフを改めて全部追いかけてもらえると、なんとなく見えてくるんじゃないかなと思っている。
いずれにせよ、(プレイヤーが)どう感じたかがポイントであって、正解かどうかというのはまた別問題だと思っている。プレイヤーが感じた、そのこと自体が大切だと思っている。もし気になるのであれば(強くてニューゲームなどで)見直してもらえるとまた違った見え方がするかもしれない。
関連項目
- 【アシエン】
- 【暁の血盟】【ミンフィリア】【ウヌクアルハイ】【闇の戦士】
- 【トールダン7世】
- 【ガレマール帝国】【ソル・ゾス・ガルヴァス】【ヴァリス・ゾス・ガルヴァス】【ゼノス・イェー・ガルヴァス】