設定:「超える力」(こえるちから / The Echo)
- ハイデリンに生きるもののうち、特別なものが受けた力
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概要
- 「超える力」とは、次のように説明される。
ミンフィリア : 「超える力」の能力は、言葉、心、時間などの壁を超え、相手を「視る」ことができるというもの。 ミンフィリア : これまで、あなたが体験したように、立ち塞がる「精神の壁」を超えることができる能力ね。
- 「霊災」が間近に迫る時代には「超える力」を持つ者が現れる
ミンフィリアは、賢人ルイゾワからの手紙で、自分に発現した異能が「超える力」と呼ばれるものだと初めて知った。そして、古の記録によれば、「霊災」が間近に迫る時代には、必ず「超える力」を持つ者が現れると記されていることも。大洪水が巻き起こった「第六霊災」から人々を救った「十二賢者」や、さらにそれ以前の古の英雄たちも、そうした異能者だったという。
もっとも古文書の全てが真実を書き記しているとは限らない。事実が脚色され、改変され、ねじ曲がっている可能性もある。しかし、そこには「超える力」のひとつの形として、「過去視」に関する言及もあるのだと、ルイゾワは綴っていた。 (第七霊災回顧録より)
- 「霊災」の際に転生するとも言われる。
ミンフィリア : 古い伝承には、霊災の度に転生して生まれ変わり、 困難に立ち向かう魂があるというわ。 ミンフィリア : 私は、この伝承にある「転生する魂」こそが、 「超える力」の正体なんじゃないか……そんな風に考えています。 ミンフィリア : 次々と肉体を入れ替える、魂だけの存在……まるで、 任意に転生を繰り返しているようなものだもの。 ミンフィリア : この伝承が真実とするならば、「超える力」の真実にも、 辿り着けるかもしれない……。
「真なる人」の能力
- ラケティカ大飛瀑の奥に眠っていた遺跡の奥で「大魔道士チュナ」の壁画を発見したヤ・シュトラは、「超える力」が古代人であった頃の力ではないかという仮説を立てる。
ヤ・シュトラ : 星の……雨が降り…… 英雄……大いなる力に……覚醒せん…………。 アルメ : 言い伝えによると、大魔道士チュナは、 「真実を見抜く眼」や「心の声を聞きとる耳」を持っていたそうだ。 ヤ・シュトラ : それが事実なら、間違いなく「超える力」ね……。 ヤ・シュトラ : あるいは、エメトセルクが見せた終末の光景に……。 あなたも、世界を焼き尽くす、無数の流星を見たはずよ。 ヤ・シュトラ : 水晶公たちが作ってくれているソウル・サイフォン然り、 魂と記憶というのは、密接にして繊細な関係を持っている……。
ヤ・シュトラ : 私たちの魂のどこかに、 遠い過去に見た終末の風景が焼き付いていたとしたら…… それに似た流星雨を見たときに、何かしらの反応があるのかも。 ヤ・シュトラ : そうね……そうだわ……「超える力」については、 未だエーテル学的な解明がなされていない。 ヤ・シュトラ : だとすれば、終末の想起によって発露する、 人が分断される前の…… 古代人だったころの力という可能性も……? ヤ・シュトラ : ごめんなさい、私としたことが、 何の根拠もない憶測を語りすぎたわ。
- この仮説はアシエン・エリディブスにより答え合わせが行われる。
エリディブス : そう、君たちが「超える力」と呼ぶものは、 真なる人が有していた力の片鱗だよ。 エリディブス : たとえ魂が分断されようが、 死によって還り、新たな命へと替わろうが…… エーテルそのものに焼き付いた、過日の名残とでも言おうか。 エリディブス : そしてそれは、同じように焼きついた、 忘れ得ぬ終末を思い起こすことで、まれに発露する……。 エリディブス : ゆえに此度の私は、幻影の星を降り注がせた。 眷属を求めるハイデリンが、幾度もやってきたように。 ウリエンジェ : 確かに、流星雨を目撃したことによって、 「超える力」に目覚めたという報告はあります。 しかし、それをハイデリンが……?
エリディブス : 正解だよ、ウリエンジェ。 ハイデリンはそうして眷属を増やすために、 ときに幻を生み、ときに小さな星を引き寄せてきた……。 ウリエンジェ : ならば、あなたは……なぜこのようなことを。 あなたにとっては敵であるハイデリンの眷属を増やしてまで、 何を成すつもりなのですか……! エリディブス : 敵……? 私も見てのとおり……「光の戦士」だぞ。 エリディブス : 私は彼らと手を取り合って、世界を救わんと立ち上がろう。 君たちにも馴染みのある……ただそれだけの話だよ。
鏡像世界での発現
- 漆黒のヴィランズで語られるように、原初世界だけではなく他の鏡像世界でも「超える力」は発現してきた。
アルフィノ : いいや、恐らくだが……同じなのには理由があるんだ。 アルフィノ : 何らかの理由で、超える力に目覚めた人がいるとしよう。 その人はハイデリンの声を捉えるようになり、 呼ばれるままに、己を「光の戦士」だと定義する。 アルフィノ : 君の強さが、超える力だけによるものだとは思っていないが…… 凡人が持たざる異能を持つとなれば、 英雄という立場に上り詰めた「光の戦士」も多かったのだろう。 アルフィノ : そういった事例が重なるうちに、 「英雄」と「光の戦士」が混同されるようになっていった。 ときには超える力の有無すら問わず、ね。 アリゼー : ってことは、ふたつの世界どころか、 すべての世界でこういう現象が起きてる可能性があるわけ?
超える力とそうではないもの
超える力
- 過去視
- プレイヤーが持っている能力。
- メインシナリオ他で、たびたび過去視のシーンが描かれる。対面した状態で発動することがほとんどである。このプレイヤーの過去視に気づく者もいれば、気づかないものもいる。
- バリア
- 紅蓮編の美神ラクシュミのテンパード光線を防いだ際に、プレイヤーが発動している何か。
- アシエンの視認
- アシエンは通常認識できず、目の前にいても見えていない状態となる。たとえばミンフィリアにはアシエンは見えるが、タタルには見えない。
- → 「アシエン」の項を参照のこと
- プレイヤーである光の戦士、ミンフィリア、ヤ・シュトラ、サンクレッド、ウリエンジェ、ムーンブリダ、カヌ・エ・センナ(はっきりと気づく描写あり)、闇の戦士、ヴァリス帝、軍団長ガイウス、影の狩人ことガイウスに従う者、トールダン7世らにはアシエンが見えていると思われる。
- ※ただしアシエン側が意思を持って姿を表す場合にはこの限りではなく、アシエンが視えたからと言って「超える力」があるわけではない。例えばヤ・シュトラは、自身やウリエンジェは、「超える力」を持たないとはっきり認めている。
……こんなとき、私にも超える力があればいいのにと思うわ。
たしかに、私やウリエンジェが蛮神に近づけば、 魅入られて「テンパード」にされるリスクがある……。
- 未来視
- ミコト・ジンバが持っている能力。ただし、能力は不意に発動し、ミコトの自由意志で発動することは出来ない。
ミコト : 「超える力」の一種と考えられています……。 その人が経験した過去を追体験するのが「過去視」だとすると、 これから起きる未来を追体験するのが「未来視」です。 ミコト : 予知夢や占いなどによる予言と同じように思えますが、 それらは未来を知ることで回避することができるかもしれません。 ですが、「未来視」は「確定された未来」というのが重要です。 ミコト : 必ず起きる……けっして避けようのない未来、 確実に起きる今より先の時間軸に存在する出来事……。 それが「未来視」なのです。 ミコト : ルイゾワ様やウリエンジェさんが研究していた預言詩、 「メザヤの予言」の著者も、 この力を有していた可能性が指摘されているんですよ。
- ミコト・ジンバが持っている能力。ただし、能力は不意に発動し、ミコトの自由意志で発動することは出来ない。
超える力ではないもの
- 敵の攻撃の予兆
- 床やフィールドに表示されるオレンジ色の予兆範囲については、あくまでギミックのマーカーであり超える力で見えているのではない。同様にギミックのマーカー的なものは超える力で見ているものではないとされる。(2018年9月の14時間生放送時に行われた座談会での回答による)
超える力を獲得している人物など
プレイヤー
- 光の戦士(冒険者)
- 超える力を使うことで、特定の人物の「過去を視」、追体験することができる。なお超える力により過去を「視られた人物」は視られたことを認識している場合が多い。
ミンフィリア
- ウルダハに来て事故で父親を失った後、超える力(過去を視る能力)を獲得したとされる。その後、超える力など「不思議な力」を手に入れてしまった人々を集め、「十二跡調査会」を設立する。
確かにミンフィリアは、ちょうど一年ほど前から、たびたび幻視を経験していた。突然、幻のように現れる過去の出来事。そして導くように囁く、星の声……。 (第七霊災回顧録より)
ミコト・ジンバ
- クロニクルクエスト「リターントゥイヴァリース」、サブストーリークエスト「セイブ・ザ・クイーン」に登場する人物。
- 「未来視」ができることが、「セイブ・ザ・クイーン」で語られた。
ミコト : 今だから話しますが、私も「超える力」を持っているのです。 ですが、それは「過去視」の能力ではないので、 この「覗覚石」を使いこなすことができないのです。
ミコト : ……どうやら、ご覧になったようですね。 あれが私の……「超える力」です…… 未来に起きる出来事を視る……「未来視」です…… ミコト : 「覗覚石」のパワーによるものなのか…… 私が記憶探索に同行できたように、 今度は貴女様が私の「未来視」にご一緒したと……
- 「未来視」について
ミコト : 「超える力」の一種と考えられています……。 その人が経験した過去を追体験するのが「過去視」だとすると、 これから起きる未来を追体験するのが「未来視」です。 ミコト : 予知夢や占いなどによる予言と同じように思えますが、 それらは未来を知ることで回避することができるかもしれません。 ですが、「未来視」は「確定された未来」というのが重要です。 ミコト : 必ず起きる……けっして避けようのない未来、 確実に起きる今より先の時間軸に存在する出来事……。 それが「未来視」なのです。 ミコト : ルイゾワ様やウリエンジェさんが研究していた預言詩、 「メザヤの予言」の著者も、 この力を有していた可能性が指摘されているんですよ。
クルル・バルデシオン
- 意思を読み取る力が強い為に「動物との会話が出来る」ほどの力を発現している。
クルル:わたしには、「言葉の壁を超える力」が強く発現しました。 動物と会話できる、なんて言われるほどに。 これは、言い換えれば、意思を感じ取る力が強いということ。
クルル : それじゃあ、私の超える力を、 この「水晶の目」を通して発現させてみるわ。
- なおクルルは紅蓮編でガレマール帝国軍に拘束され、「超越技術研究所」に収容される。後に、彼女が格納されていたポッドには異常なほどエーテル波形を調べるためのセンサーが取り付けられており、「基準個体」と記されていた。※他のポッドには「供給個体」と記されている。
アレンヴァルド
- 流星雨の夢を見て暁の血盟へと参加することとなった。
アレンヴァルド : 俺たちは、偶然に「超える力」を手に入れた。 その意味を、考えさせられるよ。
アレンヴァルド : 過去視ってのは、そう何度も起こることじゃないんだ。 ところが彼女の苦しみようからは、どうもかなり頻繁に、 他者の過去を視ているように感じられた……。 アルフィノ : ふむ……。 漠然と超越者とは、人工的な「超える力」保持者だと考えていたが、 何か違いでもあるのだろうか?
アレンヴァルド : 過去視ってのはさ、 他人の人生の一部を追体験するようなものなんだ。 大きな影響を受けることも少なくない。 アルフィノ : きっとフォルドラは今、 自分たちが危害を加えてきた者たちと接することで、 知りたくもなかった人生を知り、罪悪感に苦しんでいるのだろう。
イゼル
- イゼルもまた冒険者同様に超える力を持つ。光の戦士とともにフレースヴェルグの過去を視ている。
ミンフィリア : あなたからの話を聞くかぎり、 彼女は「超える力」を持っている可能性が高いわ。 おそらく、ハイデリンとも邂逅している……。 ミンフィリア : いいえ、それだけじゃない。 イゼルは、あなたと同じ「過去を視る」能力を持っている。 ミンフィリア : 人とドラゴン族の争いの発端だという「人が犯した罪」。 ……過去を視ることで、それを知ってしまった。 だから、蛮神を憑依させてまで、何かをしようとしている……。
イゼル : 私は、あなたと同じ「超える力」を持つ者。 最初は、幻のように現れる過去の情景を前にして、 その意味すらわからず、怯えさえした。
- 最期、ハイデリンから与えられた「光のクリスタル」のエーテルを放出する。
イゼル : かつて星の意思から授かった、光のクリスタル……。 ……今こそ使う時か。
ヤ・シュトラ : あのエーテル……あれは、光のクリスタル……。 彼女もまた、間違いなく、 ハイデリンに導かれた光の戦士だったのね……。
ウリエンジェ : 通常の蛮神は、信仰心を糧として、 神話上の存在である「神」を降ろしますが…… ウリエンジェ : 超える力を持つイゼルは、 過去視で視た実在の人物を、崇敬の念を以て、 その身に具現化させたのです。
ウヌクアルハイ
- 第十三世界からやって来たウヌクアルハイも「超える力」を持つという。
ウヌクアルハイ : 故郷の次元で、「超える力」を持って生まれながら、 滅びゆく世界を救えなかった幼き光、すなわち…… ウヌクアルハイ : 貴方に…… 「光の戦士」になれなかった存在です。
ウヌクアルハイ : 蛮神の思考を読み取ることができる……。 それが、僕にあたえられた異能。 ウヌクアルハイ : フフフ、この力を理解する必要はありません。 貴方も「超える力」とは何なのかを知らないまま、 その力を利用しているでしょう……それと同じことです。
- この力を持って第一世界へと移動する。
ウリエンジェ : ふむ……。 確かに、この少年には「超える力」があり、 アシエンから「不滅なる者」として転生する術も学んでいる……。
テンゼン
- クロニクルクエスト「四聖獣奇譚」に登場するテンゼンも「超える力」の持ち主。
玄武 : あの男……テンゼンもまた、 (光の戦士)のような力を持っておった。 おぬしらが、「超える力」と呼んでおる能力じゃ。
最後の女王グンヒルド
- サブストーリークエスト「セイブ・ザ・クイーン」で語られる話。
ミーシィヤ : ここまでなら、まだイイ話で終わるんだけどね、 ……真相はもっと血なまぐさいのさ。 ミーシィヤ : 闘神となった最後の女王グンヒルドは第四霊災から民を護った後、 再び人間として皆の前に現れたという。 ……自我を失わずにすんだということらしい。 ミコト : 聞いたことがあります……イシュガルドのイゼルさんと同じ……。 最後の女王グンヒルドも「超える力」の持ち主だったならば、 自我を失わずに蛮神を憑依させることができる……。
古代ボズヤの紡ぎ手
- サブストーリークエスト「セイブ・ザ・クイーン」で語られる話。
- 古代ボズヤには「紡ぎ手」と呼ばれた巫士がおり、特別なクリスタルを使うことで心の病を患った病人の心の中に入り治療を施したという。
ミーシィヤ : ……この地には、かつて「紡ぎ手」と呼ばれた巫士がおりました。 その者たちは、特別なクリスタルを使い、 心の病を患った病人の、その心の中に入り治療を施したそうです。 ミーシィヤ : 正確には、心というより、病の原因となった「記憶」、 こちらを取り除いたり、他の何かに置換することで、 心の病を治した……ということです。
ミコト : 今だから話しますが、私も「超える力」を持っているのです。 ですが、それは「過去視」の能力ではないので、 この「覗覚石」を使いこなすことができないのです。
第一世界:闇の戦士達
第一世界:「大魔道士チュナ」
- 古代ロンカ帝国の英雄、ヴィース族の魔道士であったという「大魔道士チュナ」も持っていたという。
ヤ・シュトラ : 星の……雨が降り…… 英雄……大いなる力に……覚醒せん…………。 アルメ : 言い伝えによると、大魔道士チュナは、 「真実を見抜く眼」や「心の声を聞きとる耳」を持っていたそうだ。 ヤ・シュトラ : それが事実なら、間違いなく「超える力」ね……。
ヤ・シュトラ : 世界に降り注ぐ星の雨。 「流星雨」を見た者は、異能に目覚める。 それは、原初世界でもたびたび報告されている事象なの。
第一世界:衛兵のふたりセイラーとヴォナード
サンクレッド : レイクランドで見回りをしていた、 あの衛兵のふたりも、「超える力」に目覚めたようだったな……。 サンクレッド : 「超える力」の目覚めによって、 彼らふたりは、本当の意味で「英雄候補」になった。
持っていない人たち
- ヤ・シュトラ
ヤ・シュトラ : ……こんなとき、私にも超える力があればいいのにと思うわ。 あなたに語らせずとも、過去を視てわかってあげられたら、 どんなにいいことか……とね。
- ウリエンジェ
ウリエンジェ : エリディブスが「砂の家」に現れたとき、 その姿を捉えられたのは、ミンフィリアと、我らが英雄のみ。 私は気配程度しか、感じ取ることができませんでした。 ウリエンジェ : おそらく、「超える力」の持ち主でもなければ、 アシエンの不確かな存在を、「認識」することは難しい……。 ウリエンジェ : それゆえに、彼らが人の歴史に介入する際には、 他者の肉体をまとっているものと推測されます。 ウリエンジェ : かつて、エリディブスが私に接触してきた際も、 きっと誰かの肉体を用いていたのでしょう。
超越者
- ガレマール帝国でも「超える力」については情報収集していた。
- すでに新生エオルゼアの魔導城で出会ったネロやリウィアが次のような発言をしている。
ネロ : 冒険者……。 オレは、エオルゼアに入ってから、 ずっとお前を見てたンだぜ? ネロ : 人にして蛮神を倒す、その能力。 そして、ヤツらのテンパード(信徒)化を妨げる 不可思議な「超える力」。 ネロ : 閣下が熱を上げるのも無理はない……。 ネロ : オレも「超える力」には興味があるンだ。 その力を解析して、魔導技術に転用できれば、 オレはさらなる高みにいける!
リウィア : ガイウス閣下は、あなたの「超える力」にご執心だった。 だから、いったいどんな雄健な者かと思っていたら……。 リウィア : 案外、普通の冒険者なのねぇ。
- アサヒの副官として東方を訪れたマキシマも知識として知っている。
マキシマ : なんと……ゼノス殿下の密命であったと!? これが噂に聞く、超える力…… 過去を視るという力なのですね!?
- ガレマール帝国では、これに類する能力を後天的に獲得する仕組みの研究開発に成功している。→「超越技術研究所」
アレンヴァルド : 過去視ってのは、そう何度も起こるわけじゃないんだ。 ところが彼女の苦しみようからは、どうもかなり頻繁に、 他者の過去を視ているように感じられた……。 アルフィノ : ふむ……。 漠然と超越者とは、人工的な「超える力」保持者だと考えていたが、 何か違いでもあるのだろうか?
リセ : それって、クルルが持っている魔法的な力…… 「超える力」をマネしようとしたってこと? アルフィノ : おそらくね……。
ラウバーン : 超越技術研究所のデータが、帝国本国に送られていた場合、 大量の超越者が造られ、敵として現れる可能性があるということ。 ラウバーン : 対策を立てるためにも、超越者の調査は続行せねばならん。 非情なようだが、フォルドラは貴重なサンプルだ。 ますます簡単には殺せんぞ。
フォルドラ
- ギラバニア辺境地帯での失敗を厳しく叱責されたフォルドラは、ゼノスの誘いを受け自ら「超越者」になることを志願する。そして「超越技術研究所」において肉体改造を付され、超える力のような能力を獲得し「超越者」となっている。その副作用なのか、頻繁に過去視を経験している様子が描かれる。
フォルドラ : 力が……。 フォルドラ : 力が欲しい…… 私を罵るすべての者をねじ伏せるだけの力が……! ゼノス・イェー・ガルヴァス : …………ハ。 そうだ、それでいい……。 ゼノス・イェー・ガルヴァス : ならば機会をくれてやる……超越者たる力を手にする機会を……。 命を賭けるだけの気概があるのであればな……。 フォルドラ : 超越者たる力……!? フォルドラ : 今日この場で失うことすら覚悟した命です……。 そのような力を得られるのなら、何をためらう必要がありましょう?
フォルドラ・レム・ルプス : 私の邪魔をするなッ! 「超越者」たる力で、貴様らなど超えてみせるッ!
- フォルドラの力は「予見」を可能とするもので、これも同様に「エーテルジャマー」によりその力を削ぐことができる。
クルル : あの施設では、超越者という存在を造ろうとしていたの。 魔法の才がある者たちから、奇妙な装置を使って魔力を吸い上げ、 別の被験者に注入するという実験だったみたい。 リセ : フォルドラの妙な力も、その実験の結果なの? どんな攻撃も先読みされている感じがして、 急に強くなったように思えたよ。
ウリエンジェ : 見舞いに赴いた折、アリゼー様はこう証言しておりました。 フォルドラなる者は、まるで攻撃を予知していたかのように、 目視することもなく回避し、反撃を繰り出してきた……と。 ウリエンジェ : 細剣を扱うアリゼー様の戦い方を、 フォルドラなる者は、一度も見ていないはずです。 にも関わらず、なぜ完璧に見切ることができたのか……。 ウリエンジェ : ここで、私はひとつの仮説を導き出しました。 対象者の魂を形成するエーテルを読み取ることにより、 その戦い方を予め「知っていた」のではないかと。 アルフィノ : それじゃあ、まるで過去視じゃないか! まさか、彼女もまた超える力の持ち主だったとでもいうのか? ウリエンジェ : 確証はありませんでしたが、少なくともエーテルを感じ取る力が、 極めて高いのではないかという推論のもと、対策を講じました。 ウリエンジェ : 環境エーテルを強制的に振動させる魔器を造ったのです。 彼女がエーテルに敏感であればあるほど、不快な振動によって、 疑似的なエーテル酔いが発生し、動きが阻害される……。
アルフィノ : な、なるほど……。 仮に過去を視ることができたとしても、今回の場合は、 使用者自身すら使ったことのない手だから読まれもしない……。 ウリエンジェ : ええ……これほど上手くいくとは幸運でした。 クルル : でも、それって超越者が、 人工的な超える力保持者だということになるわね。
ゼノス・イェー・ガルヴァス
- ゼノスは、冒険者の持つ「超える力」について語っており、ガイウスの報告をきっかけに研究を行わせている。ゼノス自身も、人工の「超える力」を持つ超越者である。
ゼノス・イェー・ガルヴァス : 超える力とやらがあれば、神に干渉されぬばかりか、 神に干渉し、従えることすらできただろうに……。 倒すことしか知らぬとは、やはり蛮族よな。 ゼノス・イェー・ガルヴァス : ガイウスの報告書で超える力の存在を知ったとき、 俺はまっさきに神を屈服させ、従えることを夢想したぞ? だからこそ研究させ、そして超越者たる力を得たのだ!
ゼノス・イェー・ガルヴァス : 神をも寄せつけぬ、この力! お前が持つ天賦の才を、俺は力尽くでものにしたぞ! ゼノス・イェー・ガルヴァス : そして俺は超越者として神をも従えてみせる! ゼノス・イェー・ガルヴァス : 終わりの戦の始まりだ……!
ミーシィヤ
- ミーシィヤ・ヴォートヤシュはサブストーリークエスト「セイブ・ザ・クイーン」で登場した人物。
- フォルドラが肉体改造を行うことでクルルから能力を受けたのと同様に、ミコト・ジンバから能力を受ける様子が描写された。
ミーシィヤ : 私の問いに答えてもらおうか。 ……「未来視」をどうやって発動させる? ミコト : ……本当にわからないのです。 意図的に発動するのは無理だと思います。 だって、今まで一度もそんなことできてないし……。 ミーシィヤ : ……まぁ、いいだろう。 「強化」すればわかるというもの。
アシエン
- すべてのアシエンかどうかは不明だが、少なくともアシエン・ラハブレアとアシエン・イゲオルムは持っているような描写がある。当初はバラバラに戦っていた2人だが、やがて光の戦士の力が以前よりもましていることを知ると、真なる「超える力」の使い方と称してひとつとなり、「アシエン・プライム」へと姿を変える。
アシエン・ラハブレア : よもや これほどの力を── アシエン・イゲオルム : 認めん 断じて認めはせんぞ ラハブレア! いまこそひとつに! アシエン・ラハブレア : 仕方あるまい 「超える力」の真なる使い方を見せてやろう 魂の境界さえ 超えるほどの力をな! アシエン・イゲオルム : 我は 汝となりて── アシエン・ラハブレア : ──汝は 我となる アシエン・プライム : 贄となるがいい!ゾディアーク様の新生のために!
アシエン・ラハブレア : チィ……! 光の加護を、完全に取り戻していたとは! アシエン・ラハブレア : 我らの「超える力」を打ち破るほどに 加護が強くなっているだと……? ……このままでは。 アシエン・イゲオルム : 退くぞラハブレア……。 奴は今、我らの魂を砕く魔器を持たぬ! アシエン・イゲオルム : 馬鹿なッ! (蒼天のイシュガルド カットシーン3)
- アシエン・エリディブスの説明。
エリディブス : その問いのすべてに答える気はないが…… 星降る幻影は、確かに私が投じたものだ。 エリディブス : それによって、思い出す者もいるだろう。 かつて、その魂が有していた力をな……。 エリディブス : やっと気づいたか? 自分たち「なりそこない」の滑稽さに……。 エリディブス : そう、君たちが「超える力」と呼ぶものは、 真なる人が有していた力の片鱗だよ。 エリディブス : たとえ魂が分断されようが、 死によって還り、新たな命へと替わろうが…… エーテルそのものに焼き付いた、過日の名残とでも言おうか。 エリディブス : そしてそれは、同じように焼きついた、 忘れ得ぬ終末を思い起こすことで、まれに発露する……。 エリディブス : ゆえに此度の私は、幻影の星を降り注がせた。 眷属を求めるハイデリンが、幾度もやってきたように。 ウリエンジェ : 確かに、流星雨を目撃したことによって、 「超える力」に目覚めたという報告はあります。 しかし、それをハイデリンが……? ウリエンジェ : ……ハイデリンの呼びかけが、 星の中心から、常に発せられているものだとすれば。 ウリエンジェ : ただびとたる我々には聞こえずとも、 「超える力」を得た者は、それを受け取ってしまう。 かの神と繋がり……光の祝福を受けることになる。 ウリエンジェ : 事実、先ほどの彼らも、呼び声が聞こえている様子でした……! エリディブス : 正解だよ、ウリエンジェ。 ハイデリンはそうして眷属を増やすために、 ときに幻を生み、ときに小さな星を引き寄せてきた……。
その他
- 【サハギン族司祭】:超える力を獲得し、「不滅なる者」へと昇華する
サハギン族の司祭 : フスィーッ!! そうか……これが「超える力」を受け入れるということか! フスィーッ、これでワレもあの方々と同じ存在に…… サハギン族の司祭 : フスィーッ、無駄だ! ワレは「不滅なる者」に昇華した! もはや止めることはできんぞ「ヒレナシ」ども! 創世の湧水に生まれし、蒼き神よ! 氣現にて穢れた大地を清めんとする、いと高き神よ! 今こそ、ワレの肉体を依代に、 一族に救いを! 水神リヴァイアサンよ、来たりませ……! フスィーッ……!? ……力が……抜けて…… 水神様に……吸われている……? ワレは……不滅になったのでは……ないのか……? …………白き衣のものよ……これは……いったい!? ……フ……スィーッ…………………。
ミンフィリア : 蛮神「リヴァイアサン」が召喚される際、 あの長老と思われるサハギン族は「超える力」を行使した。 ミンフィリア : そして、「超える力」を受け入れたことで、 一時的にとはいえ、確かに「不死」となった……。