チャイ夫妻
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概要
- 都市国家ユールモアの住人で、「チャイ夫妻」と呼ばれている。
入国審査室の役人 : ミステル族の名士、チャイ・ヌズ様と、 その奥様であるドゥリア・チャイ様ですね。 皆さん「チャイ夫妻」とお呼びになっていますよ。
- ふだんはユールモア「樹梢の層」にある、「グランドデイム・パーラー」にいる。
- 解雇した画家の代わりを探しており、アルフィノを採用することになる。
チャイ・ヌズ : うん……? 何だ、お前は……。 ドゥリア・チャイ : あら、あなたは……? アルフィノ : お初にお目にかかります。 画家をお探しのチャイ夫妻でいらっしゃいますか? チャイ・ヌズ : おお、ではお前たちが新しい…… ドゥリア・チャイ : まあまあまあ! なんってかわいい男の子なの! ドゥリア・チャイ : ふわふわの髪に、お上品なお顔立ち…… それに、なんだかお花のいい香りもするわぁ~! ドゥリア・チャイ : あなた! わたし、この子が一目で気に入っちゃった! きっと……ううん、絶対に素敵な絵を描いてくれるわ! チャイ・ヌズ : う、うむ……。 先日手放した、あの下手で陰気な画家よりは、 マシだといいんだが……。 ドゥリア・チャイ : それじゃあ、改めてよろしくね。 ええと…… アルフィノ : アルフィノと申します、奥様、旦那様。
- 典型的な婦唱夫随のカップルであり、たいていの場合、妻の提案に夫が押し切られて動くという様子が幾度も描かれる。
- ただし夫のチャイも決してそれを不快には思っていないようで、良い夫婦関係であることが見て取れる。※いわゆるマスオさんではない。後述
- なお、解雇したのはトリストル。
トリストル : ……トリストルと申します。 ユールモアで、画家として雇われておりました。 トリストル : ある夫妻に召し抱えられていたのですが、 私の描いた絵が気に食わないとおっしゃられ、解雇されました。 トリストル : その後、ほかの引き取り手もなく……。 処遇は、ユールモアの元首に任されることになったのです。 トリストル : 元首に、どうしたいかと問われ…… すっかり自信をなくしていた私は、街から出たいと……。 トリストル : すると……ああ……! ユールモアから、海に向かって捨てられたのです……!
- なお後に、光の戦士一行をグルグ火山へと送り届けるために巨大タロースを建造する際に2人は面会しており、トリストルはチャイ・ヌズの謝罪を受け入れ、協力している。
夫:チャイ・ヌズ・ミューラ(Load Chai-Nuzz)
- フルネームは「チャイ・ヌズ・ミューラ(Chai-Nuzz Mewlah)」
- ミステル族の男性、40歳
- 特技はタロースの設計
- 元は、アム・アレーンの鉱山事業を行っていたダイダロス社の跡取り息子。
ドゥリア・チャイ : …………タロース? 今、タロースを動かしたいっておっしゃったかしら? ドゥリア・チャイ : はい、はいは~い! タロースを動かすことなら、任せてちょうだい! ドゥリア・チャイ : 私の旦那様は、アム・アレーンの鉱山開発も担った、 タロース操業の大家……ダイダロス社の跡取りなんだから~! チャイ・ヌズ : いやいやいやいや、もう何年もやってないんだ。 できるかどうか、怪しいもので……! ドゥリア・チャイ : で、できないの……? チャイ・ヌズ : いや、そういう、わけでも……。 チャイ・ヌズ : ……み、見てみるだけだからな! 期待はするな、文句もなしだ!
- かなり慎重な性格で、妻のことも心配している。
チャイ・ヌズ : お前は、このままユールモアに戻るんだ。 この先は、どんな危険があるかもわからないんだから……。 ドゥリア・チャイ : いいえ、あなた。 私は、あなたと一緒に行くわ。 ドゥリア・チャイ : それに、お話の相手が、彼らなら…… 私だって、きちんと謝罪しなければいけないもの。 チャイ・ヌズ : し、しかしだな……! この先は本当に、どう転ぶかわからないのだ。 私が命を懸けても、お前を護りきれるかわからないほどに。 チャイ・ヌズ : ああっ……また不安になってきた……! や、やはり、行くべきではないのか!? 私には、何もかも不可能なのでは……!?
- しかし乗せられると本気を出す。
チャイ・ヌズ : さあ、さっそく巨大タロースの設計を開始するぞ! 人材を集めに行った連中が戻るまでに、 ある程度、形にしておかねばならないからな! チャイ・ヌズ : 一世一代の大仕事になるが…… ダイダロス社の叡智にかかれば、やってやれないことはない。 大船に乗ったつもりで、待っているがいい!
ユールモア再建への想い
- ヴァウスリー亡き後、ユールモアの代表を決める選挙では立候補者がおらず、自由に投票(つまり他薦による選挙)しようということになり、結果チャイ・ヌズが選ばれてしまう。
- 最初は戸惑うチャイ・ヌズであったが、住民の協力を得ようと奮闘する中で自らの覚悟を語る。
チャイ・ヌズ : 貧者であれ富者であれ、 このような状態では国の未来など語れようものか……! チャイ・ヌズ : 食料の早急な確保、周辺集落との関係改善、 崩壊した産業の再建に、他地域との連携強化……。 課題は、まさに山積みだ。 チャイ・ヌズ : 私は、政治家でも国王でもない。 ダイダロス社の跡取り……企業家だ……! チャイ・ヌズ : そんな私にできることは、 問題を分析し、改善案を企画し、 収益を上げて部下を食わせること……。 チャイ・ヌズ : レンデン殿……ユールモアの民が、 国の理想を思い描き、政に手を挙げられるようになるまで…… どうか力を貸していただきたい!
- レンデンの出した条件であった「食料不足」の解消について、労働タロースという解決手段を提示してみせたチャイ・ヌズに対して、かつてユールモアの官僚であったレンデンは態度を改める。
レンデン : チャイ・ヌズ……いや、チャイ・ヌズ殿。 これまでの無礼をお詫びしたい。 レンデン : 熟考を重ねて導き出した解決策。 ダイダロス社の社長としての知識と経験。 そして、闇の戦士までもが力を貸すだけの人柄……。 レンデン : あなたは、まごうことなく、 ユールモアの元首にふさわしい男だ。 チャイ・ヌズ : ……ありがとう。 だが、私はまだまだ臆病で弱腰な未熟者だ。 チャイ・ヌズ : だから、私が元首としての務めを果たせるよう、 レンデン殿の力を貸してほしい。 レンデン : 謹んで、お受けしよう。 私が提示した問題に、見事な回答を示したあなたに、 従わぬ理由など、どこにもない。
元首就任演説
- こうして各所の協力を取り付けることに成功したチャイ・ヌズは、新たな元首の選出を受け就任演説を行う。
チャイ・ヌズ : 皆、今日はよく集まってくれた。 チャイ・ヌズ : まず、自由市民の諸君……。 周囲を見渡してほしい。 チャイ・ヌズ : ドン・ヴァウスリー施政下の20年間とは、 異なる顔ぶれが混じっていることに気づくだろう。 チャイ・ヌズ : 我々に仕えてくれていた、 労役市民たちはもちろん…… チャイ・ヌズ : 廃船街やゲートタウンに住まう、市民権を持たない者もいる……。 そしてなにより…… チャイ・ヌズ : 我らを目覚めさせてくれた恩人、 「闇の戦士」たちもまた、新たな出発となる今日という日に、 立会人として駆けつけてくれた。 チャイ・ヌズ : 先日、自由市民たちの間で行われた選挙にて、 私、チャイ・ヌズが、ドン・ヴァウスリーの後任として、 新たな元首に選出された。 チャイ・ヌズ : そして私は、名誉あるこの務めを受けさせていただくことを、 この場にいる全員の前で、宣言する。 チャイ・ヌズ : ただし、期限付きの一時的な「元首代行」として、だ。 チャイ・ヌズ : 自由市民と労役市民の関係…… そして、市民と非市民の関係……。 チャイ・ヌズ : ドン・ヴァウスリーの下で決められた歪んだ制度を正すとして、 ユールモアという国を、いかなる国にするのか……。 チャイ・ヌズ : この大きな問題について、 私は、ここにいるすべての者が意見を交わし、 議論する必要があると考えている。 チャイ・ヌズ : だが、我々が直面している現実の問題の前では、 理想を語り合う余裕など無いというのが実情だろう。 チャイ・ヌズ : メオルに依存してきた食料問題、 冷え込んだ周辺集落、他地域との関係改善、 治安維持に、産業再興……喫緊の課題があまりに多い。 チャイ・ヌズ : ゆえに私は、ひとりの企業家として、 まずは、ここにいる皆の安全と安心を優先しようと思う。 チャイ・ヌズ : 当然、ヴァウスリーが築いた偽りの楽園で、 怠惰な時を過ごしてきた、私を含む自由市民にとっては、 多くの痛みを伴う改革も必要となろう。 チャイ・ヌズ : だが、夢から覚めた私たちは、現実を生きてゆかねばならない。 チャイ・ヌズ : 私たちのために命を賭して、 天より光を払い、闇を取り戻してくれた、 「闇の戦士」たちに恥じぬ生き方を……! チャイ・ヌズ : そして、皆の暮らしが安定してきたそのとき、 改めて理想のユールモアについて、話し合わせてほしい。 チャイ・ヌズ : だから、それまでの間、どうかこの私に…… いや、ユールモアという希望に、皆の力を貸してもらいたい!
妻:ドゥリア・チャイ・ミューラ(Lady Dulia-Chai)
- フルネームは「ドゥリア・チャイ・ミューラ(Dulia-Chai Mewlah)」
- ミステル族の女性、40歳
- 好物は、親しい人と囲む食卓
- 同郷の幼馴染で、プロポーズされたのは20歳の時だった。
- 心配性のチャイ・ヌズがあれこれと手配した食事によって、以前よりも体がふっくらした。
- 何事につけても前向きな性格の女性。
- かなりのぽっちゃり体型で、掲示板などではデブッテあるいはマツコッテなどと呼ばれているようだ。
- 「あらあら」と「まあまあ」が口癖。
ドゥリア・チャイ : あらあらまあまあ~! ドゥリア・チャイ : まあ、なんていい子たちなんでしょう! ドゥリア・チャイ : あらあら、まあまあ! ドゥリア・チャイ : あらあら……うちの人ったら、
- 画家に応募してきたアルフィノを一目で気に入ってしまう。
ドゥリア・チャイ : まあまあまあ! なんってかわいい男の子なの! ドゥリア・チャイ : ふわふわの髪に、お上品なお顔立ち…… それに、なんだかお花のいい香りもするわぁ~! ドゥリア・チャイ : あなた! わたし、この子が一目で気に入っちゃった! きっと……ううん、絶対に素敵な絵を描いてくれるわ!
- ただしアルフィノの描いた下絵もきちんと評価している。
ドゥリア・チャイ : ……アルフィノちゃん、 私、あなたの描いてくれた下絵を見たわ。 ドゥリア・チャイ : いままで、綺麗で豪華な絵をたくさん描いてもらったけど、 あなたの絵は、ちょっと違ってて…… まるで、私たち夫婦が、そのまま絵の中に入ったみたいだった。 ドゥリア・チャイ : ねえ、とっても気に入ったのよ。 だからどうか、ここに残って、続きを描いて……!
- メインクエストクリア後に見に行くと、絵が完成している。
- 技術者らしく慎重になりがちな夫に対して、かなり楽天的に提案をする。褒め殺しの天才だが、それは義母から学んだことだという。
ドゥリア・チャイ : でもね、(冒険者)。 この人の実力は本物よ。 あなたが励ましてくれたら、きっと目的をやりとげるわ。 ドゥリア・チャイ : 私が嫁いできたときに、お義母様から聞いたことなのだけれど、 彼は素直にほめられると疑ってしまうから、 「勇気に火をつけるような応援」がいいそうよ……やってみて!
一部で誤解されているようだが、夫のチャイ・ヌズはいわゆるマスオさんではなく跡取り息子として生まれた人物。そこに妻のドゥリアが嫁いできた関係で、ドゥリアは義母つまりチャイ・ヌズの母親からアドバイスを受けたということになる。
- タロース設計がうまくいったときも褒めちぎっている。
ドゥリア・チャイ : すごいわ、あなた! ダイダロス社の名に恥じない、すばらしい偉業よ!
夫妻の過去
- アム・アレーン後編で描かれるエピソード。
- かつてチャイ・ヌズの父は、アム・アレーンの鉱山事業を行っており、トゥワインにおいて、タロース製造では相当の技術を持っていたようだ。
チャイ・ヌズ : う……こ、この程度は当然だろう……。 ダイダロス社の受け継いできた技術は、 腐っても本物なのだから……。
マグヌス : こいつを製造したダイダロス社ってのは、兎角、 利便性を追求したタロースづくりをモットーとしててだな。 マグヌス : 起伏が大きく、単線になっている箇所も多い鉱山トロッコには、 簡単に動きの切り替えができる、この形が最適なんだと。 マグヌス : 操作もシンプルで、タロースの専門家でない俺たちでも、 速度や経路を教え込むことができる。 ちっと滑稽に思うかもしれねぇが、笑って乗ってやってくれ。