ヨカフイ族
- 記憶の民、ヨカフイ族
- 友好部族のひとつ
概要
オルコ・パチャに住まう大柄な民。
遥か昔、トラル大陸の頂点に立って君臨していたが、数百年前から勢力を後退させ、今では山岳部に少数がひっそりと暮らしている。
独特の死生観のもと、伝統的な絵文字を用いて、生きた証を記録し続けているという。
- 「ウォーラーの残響(ざんきょう)」一体に暮らしている。
トラルヴィドラール「ヴァリガルマンダ」
- ヨカフイ族は、かつて交わした連王との盟約にしたがってトラルヴィドラール「ヴァリガルマンダ」の封印を維持し続けてきた。
エレンヴィル : ヨカフイ族は、かつて交わした連王との盟約にしたがって、 今もこの山奥で、ある使命を果たし続けてる。 エレンヴィル : あのカーリョーザー祭拝殿に眠るトラルヴィドラール…… 「ヴァリガルマンダ」を見守り、 その封印を維持するという使命をな……。 クルル : トラルヴィドラール…… たしか長いときを生きることで、 獣の枠を超えた異能に目覚めた存在、だったわね。 エレンヴィル : ああ、特にヴァリガルマンダは、 トラルヴィドラールの中でも最強の呼び声高い存在。 時代を超えて何度も目覚めては、人々に災厄をもたらしてきた。 エレンヴィル : それを約80年前に連王がカーリョーザー祭拝殿に封印したのが、 トライヨラ叙事詩に語られる「封の章」だ。
- クルルによれば、ヴァリガルマンダの封印はもってあと数年らしい。
クルル : ヴァリガルマンダの封印からは、 大量のエーテルが漏れ出したような痕跡を感じたわ。 あれじゃ、もってあと数年……といったところでしょうね。
著名なヨカフイ族
- 祭司長グーフールー
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- NPC・組織/グーフールー
- 族長であり、カーリョーザー祭拝殿の祭司長。
- 「墓の試練」を出す。
ズームーウー : 「この険しく広大な山の中から、オレを見つけだしてみせよ。 それがお前たちに与える『墓の試練』である」……以上です。
グーフールー : 改めて、名乗っておこう。 オレがヨカフイ族の祭司長にして「連王の選者」、 グーフールーだ。 ウクラマト : 村の連中よりも、ずいぶんでかいんだなぁ! グーフールー : かつては、すべてのヨカフイ族がこうだったという。 だが、一族に病が広まってからというもの、 オレのような体躯で生まれてくる者は稀になった。
クルル : トラル大陸に広まっている黄金郷の噂は、 あなたたちヨカフイ族が出処だと聞いたわ。 まず、それは確かかしら……? グーフールー : 正確には、オレたちの祖先の幻視が発端だがな。 グーフールー : サカ・トラル出征の少し前のことだ。 祖先たちは、夢の中で黄金に輝く国を視たという。 グーフールー : 永遠を生きる人々が、争いも貧しさもなく、 ただ幸せのうちに暮らす理想の世界だ……。 グーフールー : この夢を視たのがひとりなら、ただの笑い話で終わっただろう。 だが、同時期に数十、数百の祖先たちが同じ夢を視たことで、 当時の祭司たちは、神からの啓示だと考えた。
- 祭司ズームーウー
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- 留守の祭司長グーフールーに代わってカーリョーザー祭拝殿を守っている。
ズームーウー : 否、私は祭司ズームーウー。 ここに祭司長はおりません。 ズームーウー : その心配には、我々も頭を悩ませているところ。 事実、この80年間で封印の力は弱まってきておりましてね。 ズームーウー : 先の大嵐も、火、氷、雷を操るヴァリガルマンダの力が、 封印から漏れ出したために起こったもの……。 そう考える者もいるのです。
- 留守の祭司長グーフールーに代わってカーリョーザー祭拝殿を守っている。
ヨカフイ族の死生観
- メインクエストで、ヨカフイ族の死生観が語られる。
穏やかなヨカフイ族 : いいや、俺は祭司長ではないよ。 ただ、彼から頼みごとをひとつ引き受けている。 自分を探しに来た者がいたら、この墓のことを教えるようにと。 穏やかなヨカフイ族 : 誰も眠ってなどいないさ。 役目を終えた肉体は火葬され、 オルコ・パチャの山々に散骨されるからな。 穏やかなヨカフイ族 : そもそも我らが考える「死」は、君たちのそれとは異なる。 人が死ぬのは、心臓が止まったときではない。 自己の存在が、すべての人々の心から消え去ったときだ。 穏やかなヨカフイ族 : だから俺たちは、肉体が終わりを迎える前に墓を建てる。 皆の心の中で、永遠に生き続けるために。 穏やかなヨカフイ族 : あの中には、俺の墓もあるんだ。 穏やかなヨカフイ族 : 墓がある限り、俺の存在は残り続ける。 友人のように、墓に刻まれた絵文字を読んだ者の心の中で、 生きていくことができるからな。
- そしてヴァリガルマンダを封印した者たちの生前墓へと連れて行かれる。
アリゼー : 周りにあるのって、お墓……よね? グーフールー : この山頂に祀られているのは、歴代のヨカフイ族の祭司長。 そして、80年前にこのオルコ・パチャを襲った災厄、 ヴァリガルマンダと勇敢に戦った猛者たちだ。
グーフールー : これがヴァリガルマンダを封印した者たちの生前墓だ。 グルージャジャの名も刻まれている。 ウクラマト : 『武と理を以て平和をもたらした覇者、グルージャジャ』……。 エレンヴィル : 意外な名前も刻まれてるな。 『世界の広さを知る航海者、ケテンラム』 アリゼー : ケテンラムって、 トラル大陸に初めて渡ったリムサ・ロミンサの探検家よね? 彼も連王と一緒に旅をしてたってこと!? エレンヴィル : 『未知を追い求める探求者、カフキワ』 ……まさか、この名前まで刻まれてるとはな。 グーフールー : ヨカフイ族以外の者が生前墓を建てることなど、 異例のことであったが…… 彼らは、それに相応しい偉業を成したのだ。 ウクラマト : 『武と理を以て平和をもたらした覇者』か…… やっぱ、オヤジはすげぇや。
ヨカフイ族の歴史
- そうして行くことを進められたのが 「忘れじの深奥(しんおう)」である。
実直なヨカフイ族 : 祭司長の命により、あなたがたをお待ちしておりました。 我が家系は、語り部としてこの壁画に描かれた伝承を、 祖先より継承しております。 アリゼー : ずいぶん立派な壁画ね。 もしかして、これはヨカフイ族の歴史を描いてるの? 実直なヨカフイ族 : そのとおり。 あなたがたには、試練に臨む前に知っていただきたいのです。 我らヨカフイ族の、これまでの在り方を……。
- 1枚目の壁画
実直なヨカフイ族 : これは、ヨカフイ族の隆盛期を描いた壁画です。 伝承によれば、千百年以上もの大昔とのこと……。 実直なヨカフイ族 : 他の部族よりも体躯に恵まれたヨカフイ族は、 その圧倒的な力をもとに、ヨカ・トラルの大半を、 支配下に収めたといいます……。
- 2枚目の壁画
実直なヨカフイ族 : 多くの部族を制圧した祖先たちは、 さらなる勢力の拡大を狙い、北を目指した……。 実直なヨカフイ族 : そのサカ・トラル出征の様子を描いたのがこちらの壁画。 船では渡れぬ海峡を渡るため、祖先たちは100年の歳月をかけ、 北へ渡る大橋を完成させました。
- 3枚目の壁画
クルル : これは……ヨカフイ族が大勢倒れているように見えるけれど、 サカ・トラルの出征時に、いったい何が起こったというの? 実直なヨカフイ族 : 千年ほど前に行われた出征において、 サカ・トラルに足を踏み入れた祖先たちを待っていたのは、 正体不明の病でした。 実直なヨカフイ族 : これは特段、新しい病ではありませんでした。 現地で暮らすトナワータ族やシャトナ族にとっては、 季節ごとに流行る、ちょっとした風邪程度のもの……。 実直なヨカフイ族 : ところが、ヨカフイ族が感染すると、 なぜか命を奪い去るほどの恐ろしい力を発揮しました。 実直なヨカフイ族 : こうして同胞の実に9割が、北の大地で命を落とし、 生き残った者も、子が生まれづらくなる後遺症に苦しんだのです。 エレンヴィル : 異国の地で耐性のない病に罹ると、 現地民よりも強く症状が現れることがある……。 サカ・トラル出征が失敗に終わったのも、頷ける話だ。 アルフィノ : 遺体を土葬せず、火葬するようになった要因でもありそうだね。
- 4枚目の壁画
実直なヨカフイ族 : 最後の壁画は、ここオルコ・パチャを描いたもの。 サカ・トラルへの出征で多くの同胞を喪った祖先たちは、 故郷であるこの山へと戻ってきました。 実直なヨカフイ族 : そもそも、私たちが戦い続けていたのは、 このオルコ・パチャの平和を護るためだったのです。 実直なヨカフイ族 : 遙か昔、ヨカフイ族の始祖は、この大陸に我らとは違う見た目、 違う考え方を持った部族がいると知りました。 そしていつか彼らが、私たちのもとへ攻めてくると考えた。 実直なヨカフイ族 : 故に、先にこちらから打って出ることにしたのです。 ですが、そうして戦い続ければ戦い続けるほど、 本当に欲しかった平和は遠ざかっていった……。 実直なヨカフイ族 : そして、サカ・トラル出征が失敗に終わって故郷に戻ったとき、 祖先たちは……ようやく気づいたのです。 実直なヨカフイ族 : 私たちが望んだものは、始めからここにあったのだ、と。 生まれ育った場所で、記憶を石に刻みながら生きる。 それこそが私たちにとっての真の平和だったのです。 ウクラマト : 戦い続けるかぎり、 目の前の平和に気づくことができない……。