ブランヘルツ(Blanhaerz)
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概要
- 駆け出しの冒険者であった当時20歳のアルバートが依頼に四苦八苦しているのを見かね、先輩冒険者として助言をしたことから仲間となった。
- 大変な酒豪で、放っておくと仕事の報酬がブランヘルツの酒代に消えてしまうとのことで、お目付け役のラミミからはよく釘を差されていた。
ロールクエストで語られる過去
- 漆黒のヴィランズで実装された「タンク」向けのロールクエストにおいて、アルバート一行との出会いなどが描かれる。
- 第一世界でのブランヘルツの本名は、「ブランデン(Branden)」であり、以下ではブランデンとして登場する。
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
ライト村襲撃事件
- コルシア島の「ライト村」は、1年前に「ディカイオシュネー」と呼ばれるはぐれ罪喰いの襲撃を受けたという。
- このときの被害者の中に、ロールクエスト依頼者グランソンの恋人であったミリンダもいたのだという。
グランソン : 言ってなかったが、オレはこの村で生まれ育ったんだ。 剣しか取り柄のないオレは、狩りで日銭を稼ぎながら、 恋人のミリンダと貧しくも幸せな日々を過ごしていた。 グランソン : 1年ほど前のある日…… 彫金職人をしていたミリンダの元に、 ユールモアの古物商から、腕輪の修復依頼が舞い込んだ。 グランソン : どこぞの国の王族が身につけていた由緒ある品だとかで、 「双頭狼の牙」という大仰な名で呼ばれていたっけ。 グランソン : ちょうど、夫婦の契りを交わそうという話が出ていた時期でな。 ミリンダは、この大仕事を成功させて、 結婚資金を稼ぐんだ、なんて意気込んでいたよ。
- ある日、造船所まで工具を取りに行って帰ったグランソンが見たのは、襲撃されているライト村で村人が次々と罪喰いへと姿を変える光景であった。
グランソン : そんな訳で、オレとしても彼女を手伝ってやりたくて、 近くの造船所まで、高価な工具を借りに行ったんだ。 だが、ライト村に帰ってオレが見たのは…… グランソン : あの野郎……ディカイオシュネーが、 村人たちを次々に罪喰いへと変えていく光景だった。
- そしてミリンダまで襲われてしまい、目の前で罪喰いへと姿を変えた。グランソンは、自らの手で罪喰いと化したミリンダを手に掛けたのだという。
- 以来グランソンは、恋人ミリンダの復讐のために「ディカイオシュネー」討伐を宿願としている。
「双頭狼の牙」
- このライト村事件の際に、「ディカイオシュネー」はミリンダの手元から「双頭狼の牙」を持ち去っており、その繋がりから現在イル・メグと呼ばれているフッブート王国ゆかりの品であったことが判明する。
古物商の男 : 「双頭狼の牙」は、とある旅の男から買い取った腕輪です。 光の氾濫を期に滅んだフッブート王国ゆかりの品で、 かなりの骨董的価値がありましてね。 古物商の男 : この都市の貴人がたに転売しようと、 ライト村の彫金職人に修繕を依頼していたのですが…… 罪喰いの襲撃時のゴタゴタで紛失してしまったというのです。
- ある人物が、「双頭狼の牙」によく似た意匠を持つ首飾りを持っているという噂を聞きつけてアム・アレーンのモルド・スークを訪れる2人だったが、すでに遅くヒュム族のスカベンジャーが「ディカイオシュネー」に襲われるところであった。
- 残されたスカベンジャーの妻の話によれば、1年ほど前にスカベンジャーたちがイル・メグに向かい、フッブート王国の遺産を持ち帰ったという。それはフッブート王国に伝わる三種の国宝のうち二種、「腕輪」と「首飾り」であったという。つまり腕輪「双頭狼の牙」は、ユールモアの古物商に売却され、その修理をライト村のミリンダに依頼したという経緯になる。
- こうして、ディカイオシュネーの目的がフッブート王国の三種の国宝であり、残る最後の国宝は「双頭狼の爪」と呼ばれる指輪であることが判明する。それは最後の王女であるソールディアへと伝わっていたものだという。
フッブート王国の三国宝
- フッブート王国の三国宝とは、 次期王位継承者に受け継がれる装飾品であるという。
スール=オール : まず、フッブート王国の三国宝は、 次期王位継承者に受け継がれる装飾品のことでな。 最後の持ち主は、第一王女であるソールディア姫じゃった。 スール=オール : これらの品々は、姫の死後、 フッブート王国の宝物殿に納められておったが、 一年ほど前に侵入者が、そのうちふたつを持ち出したのじゃ。
- 指輪「双頭狼の爪」:イル・メグのスール=オールが隠していた
- 腕輪「双頭狼の牙」:スカベンジャーにより盗まれ、買い取ったユールモアの商人からライト村のミリンダに修理依頼している最中にディカイオシュネーにより奪われる
- 首飾り「双頭狼の眼」:モルド・スークのヒュム族のスカベンジャーが肌見放さず持っていたが、ディカイオシュネーに奪われる
- この盗まれた国宝をブランデンの魂が探し求めていたというのが、1年前のライト村事件、および今回のモルド・スークでの襲撃事件の真相であったのだという。
グランソン : 「双頭狼の牙」と「双頭狼の眼」のことだな? スール=オール : うむ……宝物殿は結界によって護られておったが、 その外に持ち出されたことで、ふたつの国宝は、 ディカイオシュネーの感知に引っかかったのじゃろう……。 グランソン : 忠誠を誓ったソールディア姫ゆかりの品が、 近くにあると気づき、無意識に奪還を試みたってわけか。 スール=オール : おそらくはな……。 ワシとて、ソールディア姫に仕えた身じゃ。 その遺品でもある三国宝を掘り起こされていい気はせん。
ブランデンが探し続けた理由
- ブランデンが三種の国宝を探し続けることになったのは、かつてフッブート王国が滅亡した事件につながっている。
- ノルヴラント各地で魔物を討伐し名を挙げていたブランデンたちは、フッブート王国に仕え騎士団長からも名を覚えられるほど活躍を始めていた。
- ちょうどその頃、王国では人々が突如として魔物化する事件が起こり始めており、その処分(殺害)命令がブランデンたちに下る。しかしそのさなか、直接指揮を執っていたソールディア姫が負傷してしまう。
スール=オール : おぬしが視た過去のとおり、 フッブート王国では、人が魔物化する事件が起こっていた……。 スール=オール : ブランデンは王国騎士として事件の捜査に当たっていた。 じゃがある時、魔物化した住民を傷つけることをためらい、 ソールディア姫が負傷してしまったのじゃ。
- この責任を追求されたブランデンは騎士の称号を剥奪されフッブート王国をあとにする。
- しかしブランデンはアルバートたちと出会って各地で冒険者としての名を挙げ、やがて王国へと戻ってきた。
スール=オール : だが、しばらくして、ヤツは帰ってきた。 魔物化事件の解決を請け負ったアルバートという冒険者の一行に、 ブランデンの姿を見つけた時、ワシは嬉しかったよ。 スール=オール : ソールディア姫もブランデンの帰還を大いに喜び、 かつてのように、ともに魔物化事件の捜査をするようになった。
- しかし捜査が進むと、事件の黒幕が宮廷魔道士タドリクであったことが判明し、アルバートたちはタドリクと対峙する。
ブランデン : 答えろ、タドリク! 王に忠誠を誓う宮廷魔道士だったお前が、 なぜあのような惨劇を! タドリク : ブランデン……貴様…… 王国を追放されたのではなかったのか!? ブランデン : たとえ騎士の座を追われようとも、 オレはソールディア姫のために剣を振るう……それだけだ。 タドリク : ふん、ぬかしおって。 ならば貴様らを葬り、王国を手中にするだけよ。
- タドリクを追い詰めたアルバート一行だったが、そこへ現れたソールディア姫が、タドリクのはなった一撃で魔物化してしまう。
ソールディア : ブランデン!! ソールディア : タドリク…… 王家の相談役まで務めたお前が、なぜ……? タドリク : まさしく、それだ……! 稀代の天才たるこの私を、よくも使用人同然に……! 貴様は、道連れだ……ソールディアァァァァァァァ!!!! スール=オール : 姫ッ!!
- ソールディア姫の最後の頼みを聞き、ブランデンは自ら魔物化したソールディア姫を自らの手で葬り去る。
ブランデン : 姫、ご無事ですか!? ソールディア : ああ…… それよりもブランデン、ひとつ頼みたいことがあるんだ……。 ブランデン : オレはあなたの剣になると誓った。 騎士団を追われた後も、この想いは変わらない。 何なりと、申しつけて…… ソールディア : ありがとう、ブランデン…… お前のような騎士に恵まれて、私は幸せだ……。 ソールディア : では……どうか頼む。 お前を傷つけたくはない……。 フッブート王国の民である、お前を……。 ブランデン : できない…… あなたを殺すことなど……オレにはできない!! ソールディア : ……頼む……ブラ……ン……デン……!! ……畏れるな……正義を成すことを……!! ……お前は……私の剣……なのだろう……?
魔物化したソールディア : オマエガ……ブランデンダナ……。 シンマイキシノ……ワリニ……ウデガタツト……キイテイル……。 ワタシノケント……ナリ……ナリ……リリリリリリリ…………。 ブランデン : …………待ってくれ。 オレが…………オレがやる…………。 魔物化したソールディア : ブラン…………デン…………アリガ…………トウ…………。
「ディカイオシュネー」の最期
- こうして「ディカイオシュネー」と化したブランデンは、自ら手をかけたソールディア姫の望みを叶えるべく、魂だけの存在となって守り続けて来たのだという。
- 光の戦士たち2人は、手を尽くしてン・モゥ族のスール=オールから「双頭狼の爪」の隠し場所を聞き出すことに成功する。
- 「幻惑破りの胞子」に反応して「双頭狼の爪」が姿を表すと、果たしてその場所に「ディカイオシュネー」が姿を表し、取り返そうとする「ディカイオシュネー」との戦いが始まる。
グランソン : ハァ……ハァ……ハァ…… とっとと消えやがれ、罪喰い野郎……! その身体は、お前が使っていいもんじゃねぇ! グランソン : 終わったぜ、ミリンダ……。 ブランデンの幻影 : ソールディア……。 剣となり、あなたを守ると誓ったのに……。 オレは……果たせなかった……。 グランソン : こいつは……ブランデン……? ブランデンの幻影 : オレは……もう二度と畏れたりはしない……。 どんな犠牲を払ってでも、オレの正義を成してみせる……。 それが、ソールディアへの手向けだ……。 グランソン : いや……ブランデンの記憶の残滓か……。 それが、肉体から解き放たれたとでもいうのか……? グランソン : おい、ブランデン! 彼女の最期の言葉を呪いに変えて、己を責めるのはやめろ! そんなこと、ソールディア姫は望んじゃいないはずだ! ブランデンの幻影 : フッ……こんなオレを、きっとあなたは叱るだろうな。 だから……もしもまた巡り会えた時は…… 今度こそ、あなたが信じたオレで在りたい……。 ブランデンの幻影 : ありがとう、ソールディア……。 あなたと出会うことができて良かった……。
- こうしてフッブート王国の三種の国宝はふたたび集まり、スール=オールの手により再び厳重に保管されることとなった。