オーティス・ヴェロナ(Otis Velona)
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ7.0を最後まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
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概要
- アレクサンドリア王国騎士団長。
オーティス : 我が名はオーティス・ヴェロナ! アレクサンドリア王国騎士団にて、団長を務める者だ。
ヘリテージファウンド
グルージャ
- ソリューション・ナインの街中からグルージャを追いかけてきた一行は、旧アレクサンドリア城下町地域でオーティスと出会う。
ボロボロの機械兵 : お前たち、何者だ? グルージャの知り合いか?
ボロボロの機械兵 : この者たちを排除するか? それとも、話をしてみるか? グルージャ : さっき、父さんを……倒すって言ってた……。 ボロボロの機械兵 : よし、ならばワタシがこの者たちを倒そう! グルージャ : でも……! グルージャ : 僕も……知りたい……。 ボロボロの機械兵 : わかった、お前がそうしたいなら、そうするがいい。
- 380年間もこの姿をしているという。
ウクラマト : っとその前に、まずは教えてほしいんだけどよ…… この古そうな機械兵とは、どういう関係なんだ? ボロボロの機械兵 : 古そうなのではない、古いのだ。 なにせ、もうかれこれ380年はこの姿だからな!
ボロボロの機械兵 : おっと失敬、申し遅れた。 オーティス : 我が名はオーティス・ヴェロナ! アレクサンドリア王国騎士団にて、団長を務める者だ。 ウクラマト : 騎士団長……機械なのに!?
騎士団長時代
- 食事をしながらオーティスが話すところでは、454年前に騎士団長に任じられたのだという。
オーティス : ワタシが騎士団長に任じられたのは、 この世界に雷が満ち溢れ、変わり果てる前……。 ウクラマト : それって大災害よりも昔ってことだよな? たしか何百年も前のはずじゃ…… オーティス : 左様、この機械仕掛けのボディが造られるより前、 正確には454年前のことだ。
アリゼー : 機械仕掛けのボディって…… もしかして、あなた元は普通の人だったの? オーティス : そのとおり。 アレクサンドリア王家に仕える、 正真正銘、生身の男であったのだ!
- スフェーン王の病死。
オーティス : しかし、折しもエレクトロープの奪い合いで、 世界情勢が悪化しておってな。 やがては隣国との戦争にまで発展したのだ。 オーティス : その争いが引き金となり、大災害が起こるのだが…… 国王夫妻を含め、混乱のなかで多くの命が喪われたよ。 オーティス : だが、どうにか王女様だけはお守りできた。 そして王となった心優しき彼女に従い、生き残った民を励まし、 かつての敵国の難民すら受け入れて復興の路を歩み始めた。 オーティス : ところが、彼女は病に倒れてしまってな。 雷の力に身を侵され…… そのまま、帰らぬ人となってしまわれた……。
- 魂の回収。
オーティス : だが、ワタシは諦めなかった。 王国最高の科学者たちと協力することで、 死の床にあった彼女の「魂」を回収できておったからな。
ウクラマト : ……おい、お前、何言ってるんだ? 魂を、どうしたって? オーティス : 肉体はいつか終わりを迎えても、 誰かの記憶に刻まれている限り、 命は永久(とわ)に継承されていく……。 オーティス : 大災害で多くの死者が出るなか、 この古い信仰を、技術的に実現する研究が始まっていたのだ。 万能の物質、エレクトロープを使ってな。 オーティス : そして、最初に「魂」を保管する技術が開発され、 彼女を永遠の死から救うために用いられたのだ。
- 後に出てくる永久人の騎士団長時代のオーティスは人間で言う30代か40代程度に見える。仮に454年前に30代とすれば、それから74年経った380年前、つまり100歳代時に機械化したことになる。
- オーティス自身が「ワタシが老いたころ、ようやく技術が確立されたゆえ 実験体として志願をした」と語っているが、まさに老体を実験体として差し出したということになる。
永久人(とわびと)
- スフェーン王女復活に向けた実験体への志願。
オーティス : だが、旅立とうとする魂を引き止めただけでは意味がない。 次の段階では、本当の意味で死を遠ざけるために、 魂から「記憶」を抽出し、生者を再現することとなった。 オーティス : その再現を成し遂げるには、また長い年月が必要だった。 ワタシが老いたころ、ようやく技術が確立されたゆえ…… 実験体として志願をしたのだ。
オーティス : 結果、この機械のボディを得たというわけだ! オーティス : ワタシのように、故人の記憶から再現された存在を、 科学者たちは、こう呼んだ。 オーティス : ……永久人(とわびと)、とな。
- ソリューション・ナインで出会った「スフェーン」もまた永久人だという。
アリゼー : これまでの話がすべて本当だとして、 その……オーティスたちが蘇らせたかった王様って……。 オーティス : おお、そうか! お主らも彼女のことを知っていたか! オーティス : スフェーン様は、永久人になっても優しい方であろう? オーティス : ひと目お会いしたいと想い続けて数百年…… こんな身体じゃ、彼女を怖がらせてしまうと思ってな。 オーティス : ハッハッハッ……!
オーティス : 今のスフェーン様を遠目にお見掛けしたことはある。 あるが……お声掛けする勇気は、ない……。 オーティス : 臆病ゆえではないぞ? 怖がらせてはならぬという配慮…… そう、配慮なのだ……!
- オーティスの語る永久人。
ウクラマト : なあ、もう一度だけ確認させてほしいんだけどよ。 スフェーンはその永久人とかいう存在で…… 生きてる人間じゃねぇってことか……? オーティス : 生きている、生きていない……その境界は実に曖昧だ。 オーティス : 死者の記憶から人格を再現された永久人は、 生前の記憶を受け継ぎ、考え、行動する。 オーティス : ならば、それは生きている…… とワタシは思うのだがな! アリゼー : ……国民たちはこのことを知ってるの? 数百年も王様のままなら、当然気づく人もいるはずよね? グルージャ : ……永久人という存在は、ごく一部の人しか知らないよ。 レギュレーターを着けている人は、 亡くなった人の記憶をなくしちゃうから。 グルージャ : みんな、スフェーン様の見た目が変わらないことは気づいてる。 だけど敢えて尋ねるようなことはしない……受け入れているんだ。 グルージャ : 正体が何であろうと、スフェーン様は、スフェーン様。 奇跡の人なんだって……そう思ってるみたい。
- オーティスは特殊な「永久人」だという。
オーティス : 実はワタシも厳密には、永久人ではない。 永久人は魂から抽出された「記憶を元に再現された生命」だが、 ワタシの場合は、「魂ごと機械に入れられた存在」だからな! ウクラマト : ややこしいな……それって、何が違うんだ……? オーティス : うむ、ワタシにもよくわからぬが、 ワタシの命は、この機械の体とともにある…… 人と同じで壊れたら最後、永久不変の命ではないのだろうな! アリゼー : 永久不変の命、か……。
- 原初世界で出会ったボロボロの機械兵体のオーティスとの会話の記憶は、最終エリアで出会ったオーティスは知らない。それはレギュレーター的な機構がないため魂が回収できないからだという。オーティス自身が言うように「壊れたら最後、永久不変の命ではない」という意味では、奇妙だが永久人に比べると生身の人間に近い存在と言える。逆にスフェーンや「丸っこい機械」に入っていた(操作していた)カフキワは、最終エリアでも滞り無く会話が続いている。
スフェーン : レギュレーターにあたる機能がない旧式の機体からは、 魂を回収できない……。
オーティス : グルージャ……ソリューション・ナイン……? いったい何を言っている? オーティス : お主らのことなど、まったく知らぬし、 ヘリテージ……何とかという場所も知らぬ!
- 原初世界で出会ったボロボロの機械兵体のオーティスとの会話の記憶は、最終エリアで出会ったオーティスは知らない。それはレギュレーター的な機構がないため魂が回収できないからだという。オーティス自身が言うように「壊れたら最後、永久不変の命ではない」という意味では、奇妙だが永久人に比べると生身の人間に近い存在と言える。逆にスフェーンや「丸っこい機械」に入っていた(操作していた)カフキワは、最終エリアでも滞り無く会話が続いている。
武王ゾラージャ
- ソリューション・ナインに戻るという一行を見送る。途中でウクラマトと光の戦士は、ドリフトダウンズに寄り、グルージャと出会えたことをタープに報告している。
オーティス : さて……お主らはエバーキープに戻るのであろう? ワタシも途中まで送ろう!
- そしてそこに現れたスフェーンと「永久人」についても会話している。スフェーンは、永久人が生きるためには特殊な環境が必要であり、自由に移動することもできない上、たくさんの「エネルギー」が必要だという。
- バックルームに来ないかと誘うウクラマトに、オーティスは遠慮している。
ウクラマト : お前も一緒にバックルームに来いよ。 スフェーンにも会えるかもしれないぜ。 オーティス : 気持ちはありがたいが、ワタシは遠慮する。 オーティス : スフェーン様に会いたい気持ちはもちろんあるが…… 生前のワタシから受け継いだ記憶の中には、 彼女をお護りできなかったという無念の記憶がある。 オーティス : つまり、合わす顔がないのだ……。 こんな機械の顔しかな!
- その時、空の坑道のアジトにいたノスタルジアが、武王ゾラージャの動きを知らせてくる。
???? : みなさん!! アリゼー : あなたはたしか……空の坑道にいた……何があったの? ノスタルジア : 大変です……ゾラージャに動きが…… 部隊を率いてヴァンガードに向かったみたいなんです! ウクラマト : ついにしびれを切らしたか……! だけど、誰からも連絡がなかったのはどういうわけだ? ノスタルジア : ごめんなさい……! 電波通信が妨害されてるみたいで、 見張りの仲間からの報せも遅れてしまって! ノスタルジア : あっちにはワヤッケもいるはずなんですけど…… 連絡がとれなくて……私、どうしたら……。
- 混乱する一行の前に武王ゾラージャが姿を表す。永久人やレギュレーターについて学んでいたウクラマトは、ここで武王ゾラージャとの一騎打ちを宣言する。レギュレーターを狙うことで戦えるのだという。
ウクラマト : そのために、アタシはゾラージャが超えるべき、 「好敵手」を演じる必要があると思うんだ。 ウクラマト : 助っ人の手を借りて戦おうとする姿を見れば、 最悪、あいつはアタシに失望してトライヨラへ向かうだろう。 だからこそ、正々堂々挑むんだ。 ドーム内に来て、スフェーンやカフキワたちに出会って、 アレクサンドリアの文化を知ったからな。 ウクラマト : 今では、ゾラージャが得た強さの秘訣が、 レギュレーターにあることもわかってる。 アリゼー : まさか…… ウクラマト : ああ、レギュレーターを狙う。 あれを壊せば、魂資源ってやつを使った強化も復活もできねぇ…… ゾラージャと対等な勝負ができるはずだ。
- そこへワヤッケ(ノスタルジアの双子の妹)を捕虜とした武王ラージャが現れる。スフェーンと話がしたいというウクラマトに対して、武王ゾラージャは「障壁外の命を奪い尽くすこと」という目的はスフェーンと同じなのだと言い放つ。スフェーンに騙されていたことに激昂するウクラマトであったが、武王ゾラージャとの対決では見事レギュレーター破壊に成功する。
- しかし武王ゾラージャは意に介することなく、部下であるアレクサンドリア人通信兵を切り捨てレギュレーターを回収しようとする。これにはスフェーンも抗議するが、武王ゾラージャはそれを無視してソリューション・ナインの警備隊に全住民を処分して魂資源を回収するよう命じる。
ゾラージャ : エバーキープ警備隊に通達。 コードブラッド発令…… ゾラージャ : 全住民を処分し、魂資源を回収せよ!
- ここでグルージャが父を止めようと割って入るが、逆に握りつぶされそうになり、オーティスがかばおうと前に出るが武王ゾラージャの命令ひとつで拝跪してしまう。そして武王ゾラージャはエバーキープ最上層に来いと言い残して消えてしまう。
オーティス : その子を放せ! さもなくばこのワタシが…… ゾラージャ : 旧式風情が…… 武王の前にひれ伏せ……! ウクラマト : ど、どうしたんだ、オーティス……? ゾラージャ : エバーキープの「最上層」に来い……。 ゾラージャ : そこですべての決着をつけてやる……!
エバーキープ
- エバーキープに進入した一行、スフェーンは機械兵については武王ゾラージャの上位の命令権を持っているため自分では止められないというが、それに対してウクラマトはできることをしろと言い放つ。
ウクラマト : スフェーン! あいつら止められねえのかよ!? スフェーン : 機械兵に対しては、 理王よりも、武王の方が上位の命令権を持ってるから…… 私には止められない……。 ウクラマト : ならせめて、お前にできることをしろ! ウクラマト : お前のやったことを、許すつもりはねぇ。 だけど、国民に罪はねぇからな。 スフェーン : 私、みんなのこと騙してたのに……。 アリゼー : 話はあとよ! 民を護りたいって言葉に、嘘はないんでしょう? スフェーン : あるわけない! みんなを護るためなら、なんだってする……! ウクラマト : よし、手分けして戦うぞ! スフェーン : 私に今できることを……!
- スフェーンとともにトゥルービューへと進むと、そこには赤い目をした「喪心のオーティス」がいた。
ウクラマト : オーティス! 何やってんだ、目を覚ませ! スフェーン : オー……ティス……? 喪心のオーティス : 王国騎士団の誇りにかけて! 総員突撃、敵を蹴散らせ!
喪心のオーティス : 第一陣形! 王国騎士の統率力を見せよ!
喪心のオーティス : 第二陣形! 勝利の栄光を掴み取れ!
スフェーン : この戦術…… そんなはずない、だって「彼」は……。 喪心のオーティス : 第三陣形! 進むのだ! アレクサンドリアのために! スフェーン : 間違いない、これは……騎士団長の……! ウクラマト : くそお……オーティスを正気に戻す方法はねぇのか!? スフェーン : もし「彼」の中に私の記憶が残ってるなら…… 喪心のオーティス : ガガ……女王……お護りする…… スフェーン : お願い……王国騎士が、こんなことをしちゃダメ! アレクサンドリアを……護るんでしょう!? スフェーン : オーティス……!
- しかし最後に残っていた記憶がオーティスを目覚めさせる。※「喪心のオーティス」から「忠心のオーティス」へと変化する
オーティス : スフェーン様、どうかお下がりください。 オーティス : ワタシは、誇り高きアレクサンドリア王国騎士団の団長、 オーティス・ヴェロナ! オーティス : スフェーン様と、愛すべき民を護るため…… ここから先は一歩も通さん! 忠心のオーティス : お主らにも迷惑をかけたな! 忠心のオーティス : このオンボロの体がもつ限り、共に戦おうぞ!
- 武王ゾラージャの放った魔物の膨大な雷力からスフェーンをかばうオーティス。そのまま動かなくなってしまう。
忠心のオーティス : 体が…動かせぬ…! 身体が痺れて動けない……! アリゼー : まずいわ! このままじゃ……! スフェーン : オーティス!! 退かないと、体がもたないよ……! 忠心のオーティス : いいえ、退きませぬ! たとえこの命尽きようとも! オーティスが必死に耐えている…… スフェーン : オーティス……!!! オーティスが耐え続けている…… オーティスが限界を迎えそうだ……! 忠心のオーティス : スフェーン……様……お怪我はありませんか……?
スフェーン : レギュレーターにあたる機能がない旧式の機体からは、 魂を回収できない……。 スフェーン : 今、目の前で私たちを護ってくれた、 「この」オーティスは消えちゃうんだ……。 スフェーン : 本当にありがとう……。 何てお礼を言ったらいいか……。
最終エリア
イェスタランド
- 最終エリアの「イェスタランド」で生身だった頃の姿の永久人オーティスと再会する。カフキワが言うには、「イェスタランド」は「雷光大戦」に突入する前のアレクサンドリアを始めとする国々がもっとも栄え輝いていたまさしく黄金時代を再現したエリアなのだという。
カフキワ : そうさ、彼らの世界が「雷光大戦」に突入する前…… まだ平和だったころの姿をモチーフにしているらしい。 カフキワ : アレクサンドリアを始めとする国々が、 もっとも栄え輝いていた、まさしく黄金時代! それをとびきり楽しく再現したエリアさ。
古風な王国騎士 : 見ない顔だが、助太刀に感謝する! 楽しそうな少女 : ふたりとも、すっごく強かった! やんちゃな少年 : オーティスやるじゃん! そっちの人も! オーティスと呼ばれた騎士 : ハハハ! この程度の魔物、大したことないわ! ウクラマト : 魔物は……もう片付けたのか? オーティス : 安心したまえ、諸君! この王国騎士団長オーティスがいる限り、 民に危険が及ぶことはないからな! ウクラマト : オーティスだって!? ウクラマト : もしかしてお前……あのオーティスなのか!? オーティス : む……あのオーティスとは何だ? ワタシは常に、このオーティスだが……お主は何者だ? ウクラマト : 何者って……お前、オーティス・ヴェロナなんだろ?
- ヘリテージファウンドで出会ったことを話すが、永久人たるオーティスには話が通じない。※スフェーン曰く「レギュレーターにあたる機能がない旧式の機体からは、魂を回収できない」
オーティス : グルージャ……ソリューション・ナイン……? いったい何を言っている? オーティス : お主らのことなど、まったく知らぬし、 ヘリテージ……何とかという場所も知らぬ! オーティス : もしや、ワタシをからかっているのではあるまいな?
- 「建国祭」の準備に忙しいというオーティスを、手伝うことになる。着ぐるみで宣伝をするほか、話の流れで出演もしてしまう。
オーティス : 建国祭はこのイェスタランドで毎年行われるちょっとした催しだ。 今回はその余興として、王国の歴史を題材とした、 子ども向けの劇を披露する予定なのだが…… オーティス : ここ最近、実体化している永久人も減る一方でな。 裏方は言うに及ばず、演者も客も、まったく足りておらんのだ! ワタシが脚本に加えて本人役をやる羽目になったのも……
オーティス : うむ、我がアレクサンドリア王国の歴史を伝える大切な劇だ! すまぬが、主演が遅れるわけにはいかんのでな……! ウクラマト : なら、終わったあとに少し話そうぜ。 アタシたちも観に行くからよ! オーティス : それは構わぬが……そうだ! お主らふたりも、芝居に出てみないか?
- スフェーンを襲う暴漢役を倒したオーティスが決め台詞を決めるが、その後スフェーンが病に倒れるシーンでふと記憶が蘇ってしまいオーティスは劇中にもかかわらず動けなくなってしまう。仕方なくウクラマトが変わりに適当なセリフで締めることでなんとか乗り切った。
ウクラマト : あ~っと、しかし大いなる悲しみにあっても、 人々は、スフェーン様の遺志を継ぎ…… ウクラマト : えーと…… 苦難の時代を乗り越え、新たな王国を…… 新生アレクサンドリア連王国を興し、今の繁栄を築いたのだ!
- しかしその「新生アレクサンドリア連王国」というセリフにオーティスは引っかかる。
オーティス : かたじけない……。 当時を思い出したら、体が動かなくなってしまってな。 ウクラマト : 気にすんなって! なんだかんだで、アタシらも楽しかったからさ! オーティス : ところで……。 先ほどお主は、新生アレクサンドリア連王国などと言っていたな? オーティス : もしやお主らは……後の世から来た者たちなのか? ウクラマト : ……そうだ。 そして永久人でもなく、命ある存在だ。 オーティス : まさか、ここで生者と会うことになろうとは……。 オーティス : ならばお主らに、聞きたいことがある。 真実を知るのが恐ろしくて、 新参の永久人たちに問うことができずにいたことだ……。 オーティス : アレクサンドリアは……今も健在か? ウクラマト : ああ。 お前が生きていたころとは、 だいぶ様変わりしていると思うが…… ウクラマト : お前たちの子孫は、今もアレクサンドリアの名を掲げて、 懸命に前を向いて生きてるぜ。 オーティス : そうか……そうか! オーティス : 遺憾ながら、スフェーン様はお護りできなかったが…… それを聞いて、少し安心した。
- そこで永久人だったオーティスについて話をする。
ウクラマト : この際、話しておきたいんだけどよ…… アタシらは、外でお前の分身みたいな奴に会ったんだ。 オーティス : 分身だと……? そんな馬鹿な話が…… オーティス : ……いや、思い出してきたぞ。 スフェーン様を蘇らせるための新技術…… 記憶の抽出と再現とやらに、ワタシは志願して……。 オーティス : ……ダメだ、これ以上は思い出せん。 して、ワタシの分身はどのような奴だったのだ? ウクラマト : それどころか、お前の分身は、 グルージャっていう、次代の王も育ててみせた。 ウクラマト : お前は護りたいものを護れなかったのかもしれねぇが、 オーティスから受け継がれた記憶は……想いは…… アタシらに希望を残したんだよ。 オーティス : くっ、ハッハッハ! オーティス : なんということだ。 これはまるで、奇跡ではないか! ウクラマト : 奇跡か……そうだな! 今ここでお前から受け取った想いも全部、 このアタシが受け継いでいってやるぜ! オーティス : なんと、頼もしい! ならばワタシに思い残すことなどない! オーティス : どうか、アレクサンドリア王の力になってやってほしい。 オーティス : 大戦後のスフェーン様は、殺しても殺しきれぬ悲しみに、 いつもお顔を曇らせていた……。 オーティス : 現在のアレクサンドリア王がどういった方かは存じ上げぬが、 今度こそ王が笑えるように……どうか……。 ウクラマト : ……ああ、任せろ!
- そしてイェスタランドもシャットダウンされる。
オーティス : 心配いらぬ、お主らがやろうとしていることは、 なんとなくだがわかっている! 生きている者にしか、歩めぬ路があるのだから。 オーティス : アレクサンドリア王国騎士団長、オーティス・ヴェロナ! 実に波乱万丈な人生だったが、その結末は晴れやかなり! オーティス : ……まあ、強いてひとつ心残りを言うならば、 グルージャという次代の王に、ワタシも会ってみたかったなぁ!
カフキワ : あの王国騎士はたしか、グルージャの……。 カフキワ : ……彼の想いを、受け継いできたんだね。 ウクラマト : ああ、受け継いださ。 ウクラマト : オーティスの想いだけじゃない。 この国の人たちが、どれほどスフェーンを愛し、 平和を願い、求めていたのか……しっかりと受け継いできた。 カフキワ : ……そうか。
- オリジナルのスフェーン様がどういう人物だったのかは描かれていない。ただしこのイェスタランドで「スフェーン様役」を演じるのがミララ族(ララフェル族)であり、なおかつミララ族(ララフェル族)の神子像のイメージに引っ張られたのか、「オリジナルのスフェーン様はララフェルじゃないか」というコメントが有る。
- しかしこの劇中劇でオーティスが過去視的に思い出したスフェーン様の手を見ると、どうもそうではないらしい。やはりヘリテージファウンドで出会った永久人の「スフェーン様」と同様の外見であったのかも知れない。スフェーン自身が「私が数百年もこの姿のまま生きてるってことは国のみんなも気がついてることだし隠してはないんだけどね。」と語っている上に、旧式ロボのオーティス自身があの外見のスフェーンに違和感を覚えていないこともそれを裏付ける。
- 参考)エバーキープ最上層でのスフェーンの右手
- 参考)エバーキープ最上層でのスフェーンの右手