ひろし(Hiroshi / the CG Midlander)
- FF14のPVに登場するヒューラン・ミッドランダー男性キャラクターのこと。
- 彼は日本のプレイヤーの間では「ひろし」と呼ばれており、欧米では「the CG Midlander」「Derplander」などと呼ばれている。
- 2019年3月、公式にも「ヒロシ」と呼ばれていることが判明した。
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概要
- FF14で公開されるプロモーションムービー(ハイポリゴンのプリレンダリングムービー)において、大抵のものに同じ顔をしたヒューラン・ミッドランダー族の男性が登場する。
- 旧FF14時代のムービーにおいては彼は冒険者の一人として描かれていたが、FF14が新生する際にも再び登場し、その後のムービーにおいても度々登場したことから、今では定番キャラクターとなっている。
- ひろしまとめ画像。画像はTo those who doubted it was the "Derplander" in the trailer... : ffxivより。
- 左上が旧FF14時代、右上は新生エオルゼア、左下が蒼天のイシュガルド、右下は紅蓮のリベレーター(モンク姿)
- 英語版公式Twitterも同じような比較ネタを呟いたことがある。
FINAL FANTASY XIV
@FF_XIV_EN
2013 vs. 2019: It's been quite the journey, and it's far from over! Luckily, we've leveled up a bit. #FFXIV
https://twitter.com/FF_XIV_EN/status/1085620378242756608- ※左は新生時のひろし、右は漆黒のヴィランズ時のひろし
- 2013年8月発売の「新生エオルゼア」ではチョコボに乗りさっそうと駆け出していた彼は、その後2015年6月発売の「蒼天のイシュガルド」では戦士の装備を脱ぎ捨てて華麗に竜騎士へとジョブチェンジを果たした。
- 2017年6月発売の「紅蓮のリベレーター」ではラールガーズリーチのラールガー像の掌上に現れてモンク装備でリセと戦った後、さらにクガネの街中では侍として登場し、ガレマール帝国軍の兵に包囲されたあと刀を一閃させている。
- 2023年7月末に発表された最新作「黄金のレガシー」(2024年夏発売予定)では、不明ジョブになった姿が公開されている。特に海外では(映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の)オーランド・ブルームに寄せているとの声があがっていた。
公式名称化
- この男性キャラには、公式には特に決まった名前はなかった。しかし日本のプレイヤーには「ひろし」と呼ばれており、欧米では「the CG Midlander」などと呼ばれていた。※「ひろし」と呼ばれるに至った理由は後述。
- 2019年3月に行われたファンフェスティバル東京のパンフレットの「漆黒のヴィランズ」トレーラービデオができるまでというページに、「光の戦士 vs ゼノス」の場面として「敵を倒すヒロシ(侍)」と書かれている。つまり「ヒロシ」は公式設定による名称でもある。パンフレットや公式フォーラムではカタカナの「ヒロシ」表記。※なお髙井氏のあとパッチ3.3「最後の咆哮」(パッチリリースは2016/6/7だが、トレーラー公開は5/27)以降は市田真也氏がトレーラー製作を行っているとのこと。
- 2019年8月に行われた第53回PLLでも、質問として「ひろし」の無精髭が取り上げられ、公式回答が出ている。「第53回FFXIVプロデューサーレターLIVE」の動画とまとめを公開! (2019/8/29)→パッチ6.0で半透明を駆使して遂に「ひろしの無精髭」が実装された。
Q:パッチノートやベンチマークソフトのヒューラン(ヒロシ)の無精ひげがカッコ良いです。 このオプションを今後プレイヤーに開放する予定はありますか? A:これはやろうとしていたのですが、簡単にできるものではなかったです。 ヒューラン男の特定のフェイスパターンでしか実現できないものでした。 ただ、時間はかかるかと思いますが何とかできないか話し合っています。
- 2019年12月2日、祖堅氏のジョークtweetにも「ひろし」が登場している。
ニー祖堅 @SOKENsquareenix
前廣がトイレに行ったスキをついて、パッチ5.15の最新画像を前廣PCからゲットしました!
https://twitter.com/SOKENsquareenix/status/1201482716924899328
「ひろし」の歴史
第六星暦(旧FF14)
- 次いでガレマール軍の兵器により空に連れ去られた彼は、戦艦アグリウスが幻龍ミドガルズオルムから攻撃を受けて撃沈するのを目撃する。これら一連の流れは第六星暦1562年に行われた「銀泪湖上空戦」のものと思われる。
- そこからさらに場面が変わると、彼は4人パーティのメンバーとして戦っており、モルボルを倒すと再び酒場へと戻り、ギルドリーヴに出かける場面でムービーが終了した。なおE3からTGSまで複数バージョンのムービーが存在し、描かれる場面は様々となっている。
- E3 2009での初出トレイラービデオ
- TGS 2009でのトレイラービデオ
- はじめに登場するギルドリーヴパーティらしきメンバー:ひろし(両手剣?)、ミコッテ女性、エレゼン男性(斧?)
- 空想中に登場するパーティメンバー:ひろし(弓術士)、ララフェル女性(幻術士?)、ルガディン男性(斧術士)、エレゼン女性(剣術士)
- この時点では旧FF14にジョブは存在しない。
第七霊災
- 第七霊災の際、モードゥナでの「カルテノー平原の戦い」に戦士として参加した”ひろし”は、一度は傷つくもララフェル女性に癒やされると再び力を取り戻して敵中に突入する勇敢な姿を見せていた。やがてバハムートが現れるとルイゾワにより未来に飛ばされる。
第七星暦(新生エオルゼア)
- パーティメンバー:ひろし(AF戦士)、ララフェル女性白魔道士、ミコッテ女性吟遊詩人、エレゼン男性黒魔道士、ルガディン男性ナイト
ただし、エレゼン黒魔道士は、外見上やモーションからエレゼン男性とされていたが、コージの説明文ではモルボルPTのエレゼン女性だと書かれている。
So yes, the Midlander male, Miqo’te female, Roegadyn male, Elezen female, and Lalafell female in the recent trailers are in fact the same ones that appeared in the 1.0 trailer! (Yes, the black mage is the Elezen female from the morbol party, not the snooty male from the Midlander’s party. The robe & hat conceal some of her more distinguishing features, and we all know there was no bust size adjustment feature back in 1.0).
蒼天のイシュガルド
- ”ひろし”は「ナナモ・ウル・ナモ暗殺計画」に巻き込まれるが、ミンフィリアたちと別れてウルダハ地下迷宮を抜け出しイシュガルドへと入ると、空を飛び回るドラゴン族に対抗するために戦士AFを脱ぎ捨てて竜騎士へとジョブチェンジし、ドラゴン族に戦いを挑んでいく。
紅蓮のリベレーター
- ”ひろし”は、リセと共にラールガーズリーチのラールガー像の掌上におり、ひとしきりモンク装備でリセと手合わせをする。さらに侍にジョブチェンジしてクガネの街中に現れ、ガレマール帝国軍の兵に包囲されたあと刀を一閃させている。
漆黒のヴィランズ
- 「漆黒のヴィランズ」のティザートレイラー。第一弾のティザートレイラーであるためストーリーはよくわからないが、ここでもやはり”ひろし”が登場し、旧FF14時代の弓術士からこれまでの彼の戦闘遍歴が一覧できるようになっている。
【折りたたみます】(クリックで展開します)
暁月のフィナーレ
ひろしの外見の変化
- ゲーム内世界では、新生エオルゼア後さほど時間経過していないにもかかわらず、ひろしの外見はかなり変化している。
- ※旧FF14から新生エオルゼアの間は、公式設定的にもゲーム内時間で5年間経過しているが、それ以降は年単位での経過はしていないというのが公式見解となっている。※ただしそうは言っても、細かな点では相当の時間経過を感じさせるクエストなどが一部存在する。
- これについて吉田Pは、2018年のラスベガスファンフェスティバルにおいて、ゲーム内の時間は流れていないように見えるがひろしの外見で時の流れを察してくださいと述べている。
- ゲーム内時間を経過させるのが難しいのはMMORPGならではの都合であり、同じフィールド上にいてもそれぞれのプレイヤーのシナリオ進行により時の流れを変化させる必要があるためである。
- もし時の流れを表現するとなると各NPCのセリフや外見などで表現する必要があるが、エリアも登場する人物(NPC)も膨大になるMMORPGにおいてそれを実現するには多大なコストが発生してしまい、なおかつメインクエスト、クラス・ジョブクエスト、クロニクルクエストなど様々なクエストラインが複雑に絡み合う中、それを矛盾すること無く実現するのは相当困難なことであることが想像できる。※なおかつプレイヤーごとの各クエスト進行度により、各NPCのセリフ・外見・配置などを変化させる必要も出てくる。
- 各クエストで登場するNPCを重複させずに登場させる(あるクエストに、他のクエストで登場するNPCを起用しない)ことでこうした矛盾を少なくすることができる。しかしクエストテキストやカットシーンの物量もまた無限ではない(プレイヤーが長いクエストテキストを読みこなす必要が出てくる)ため、自然とひとりひとりのNPCの背景や性格を描写するにしても限界が出てくる。またFF14ではクエスト上で冒険者が傍観者であることをなくすため、多くのストーリークエストで登場人物と冒険者との関わりをも描く必要もあり、その点でもクエストテキストでの記述量に制限がかかってくる。キーNPCを複数クエストに並行して登場させることで重厚な世界観・ストーリーを紡ぐことを優先するか、あるいは完全に矛盾しないことを優先するかは開発スタイルということになるが、FF14では前者を採ったということになる。こうした手法を採ったことにより、例えばガイウスやシド・ガーロンド、 グ・ラハ・ティアなどといった主要人物の過去・未来の掘り下げや、さらにサブキャラクターであるアレンヴァルド、さらにアレンヴァルドの関連で登場するジャ・モルバやグレインファルなどといった様々なクエストで登場するNPCたちのゲーム世界での人生が複雑に絡み合うことで重層に描かれ、深みのあるストーリーを紡ぎ出すことに成功している。さらにその手法が相当程度高い次元で効果を発揮したのが、「漆黒のヴィランズ」メインシナリオだと言える。
「ひろし」という呼称の始まり
- 彼が、日本で「ひろし」と呼ばれるようになったのは、開発コアメンバーのひとり髙井浩氏がFF14のイベントで露出するようになってからである。
- それまでは「PVのヒューラン」などと呼ばれていたと思われる。そもそもPV(の登場人物)について意見を交わす必要性もあまりなかったため、”ひろし”個人を指してその背景などが語られるようなこともなかった。
- ところが「新生エオルゼア」が発表され、同じ外見の男性主人公が再び新生エオルゼアの大地に降り立つという描写がなされたところから旧FF14のトレーラービデオと新生のトレーラービデオに継続して登場している主人公らしき人物の時の流れがプレイヤーたちにも認識され始めた。こうしてこの主人公は、単に「PVの主人公(ヒューラン男)」という属性を超え一つのキャラクター(人格)として認識され始め、遂には固有名詞を持って呼ばれるようになっていったのだと思われる。
- 髙井氏がFF14プレイヤーの前に登場したのが、2014年1月に行われた「大阪FATE」での第12回プロデューサーレターライブ(PLL)であるため、呼称の発生はそれ以降になると思われる。
- https://www.youtube.com/watch?v=5gx4lX4w93Y
- 出演当初は「髙井ひろし」とフルネームで呼んでいた吉田Pが、ナイショのはずだった動画をいくつも公開されてしまう流れの中で、「ひろし?」と呼びかけている。
- 髙井氏は、FF14チームのコアメンバーでおなじ名前の皆川裕史(ひろし)氏と区別するため、「NQひろし」と呼ばれている。※スクエニ女性社員に人気の高い皆川氏を「HQひろし」と呼ぶことに対して「NQひろし」と呼ぶもの。
- HQ/NQひろしはスクエニ社内の公式な呼称でもなんでもなく、PLLまたは14時間生放送などでのリアルイベントにおいて笑い話と共に語られたもの。「HQ」は本来はハイクオリティ、「NQ」はノーマルクオリティの略語だが、会話等においては「エイチキュー」「エヌキュー」と発音される。
- 記憶が曖昧ですが、たしか、「(皆川氏みたいな素敵なおじさんではなく)ただのオヤジです。あっちがHQだとすると私(髙井氏)はNQです」のような内容で髙井氏自身が自虐的に語ったものが、プレイヤーの間に広まったものだと思われます。ただしその後のファンイベントで登場するときにはHQひろし、NQひろしの呼び名が開発スタッフにも浸透していたように記憶しています。このあたり記憶している方がいればご指摘ください。
- また髙井氏は様々なディレクション業務を行う一方で、新生後のプロモーションムービー製作にも関わっている。ハイポリゴンのプリレンダリング物ではなく、実機映像を利用したムービーの方。
- 独特のカメラ演出を行うことでスクエニ社内でも定評があり、社内で「髙井カメラ」と呼ばれていることがファンイベントで明らかにされた。
- さらに髙井氏は、プロモーションムービーを作る上で素材撮りも自ら行っており、自らのプライベート使用ジョブである戦士を利用することも明かしている。同PLLの中で自らの「戦士愛」を熱弁していたことも相まって、「PVに戦士AFで登場するヒューラン男性キャラ=NQひろし」であることがプレイヤーの間で広く認識された。 → 高井カメラ、ウォークスルー動画などについては「髙井浩」氏の項を参照のこと。
- ただし、ヒューラン・ミッドランダー族のいわゆる”ひろし”は、髙井氏担当のローポリゴン(ゲーム内キャラ使用の)ムービーではなく、スクエニの映像制作部門「ヴィジュアルワークス部」が製作を担当するいわゆるハイポリゴンのプリレンダリングムービーでのみ登場する。※2021年4月以降は、プリレンダリングの映像制作を中心とした旧ヴィジュアルワークス部と、リアルタイムレンダリングの映像制作を中心とした旧イメージ・アーツ部が統合し、「イメージ・スタジオ部」となっているとのこと。
- なお同PLLでの蛮神リヴァイアサン戦及びインスタンスダンジョンのウォークスルームービーなどを始めとして、髙井氏製作のムービーにおいても戦士AFのヒューランキャラが出てくることがあるが、これはあくまでゲーム内でキャラ作成可能な一般モデルである。いわゆる「闇の戦士」のアルバートがキャラメイク可能なのに対して、ハイポリの「ひろし」はオリジナルパーツを含んでいるためキャラメイクは不可能で、とくに上述したように「無精髭」については2021年時点でも実現できない。→パッチ6.0で半透明を駆使して遂に「ひろしの無精髭」が実装された。
- 2022年1月9日の「神木隆之介のRADIO MOG STATION 特別生配信『暁月の記憶』」において、ほぼこれと同様の発言が吉田Pよりなされた。
神木隆之介 : なぜ「ひろし」って呼ばれてるんですか? 吉田 : いやあのー別に、本当に公式で「ひろし」ってつけてる訳じゃないんです。 ただ、ずっと一緒に共にFF14の開発やったり今はFF16のディレクターをやってる 髙井浩っていうスタッフがいるんですけど、ま、僕より全然センパイなんですけど。 で、髙井浩がこう放送でプレイをする時に「ひろし頑張れ」とか「ひろしひろし」と呼ばれているうちに だんだんこいつ(CGキャラ)と同一化していき、なんか「ひろし」になっていって もうそのままでいいやみたいな感じで。ナナシなんですけどね、一応。
参考
- 公式英語フォーラム:マイケル・コージ・フォックスによる”ひろし”の背景考察CG Midlander - Page 23 ※当然英語