ヒュトロダエウス(Hythlodaeus)
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概要
- 古代人のひとり
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
- 「十四人委員会」に会うために「カピトル議事堂」へ向かおうとした光の戦士は、そこに入るための許可証を発行してもらうために「人民管理局」を訪れる。順番待ちをする光の戦士の横に突然ヒュトロダエウスが現れ、とても重要な話を始める。
???? : ……隣、いいかな。 ???? : キミは、外の時間を生きている子だね。 さては、エメトセルクを追ってきたのかな? ???? : おっと、警戒は不要だよ。 ワタシはただの影、ここに在って無いものだ。
- 自ら「ヒュトロダエウス」と名乗り、アシエン・エメトセルクの知り合いであるような話をする。
ヒュトロダエウス : 名を、ヒュトロダエウスという……そう認識している。 ここが、ある時間を写し取っただけの幻影都市だともね。 ヒュトロダエウス : ほかの影たちは、それに気づいていないみたいだけれど…… 大方、エメトセルクがワタシを再現するときに、 雑念でも混じったのではないかな。 ヒュトロダエウス : 「ヒュトロダエウスだったら、真実を見抜くだろう」とかね。 ワタシたちは、これでも良い友人同士だったから……。 ヒュトロダエウス : とはいえ、結局のところはほかと同じ、 思い出のアーモロートを彩るだけの、にぎやかしにすぎないよ。 ふいに湧いた泡のように、不確かで脆いものさ。
- 幻影都市「アーモロート」の状態と、「その後」について語りだす。
ヒュトロダエウス : ……ここまで来ているキミなら、知っているかな。 ワタシたちは、「今日」のあと、大きな災厄に見舞われるんだ。 ヒュトロダエウス : 最初、局地的にはじまったその災厄は、 やがて星全体におよび、正真正銘の終末と化した。 ヒュトロダエウス : 十四人委員会……まあそのときには十三人になってたんだけど、 ともかく彼らは、「星の意志」を創ることで綻びた理を直し、 災厄を鎮めようとしたんだ。 ヒュトロダエウス : けれど、それほどの創造には、とても大きな力がいる……。 ヒュトロダエウス : だから、生き残った人類のうち、 約半数が自分の命を力として差し出した。 ヒュトロダエウス : そうして生み出されたゾディアークによって、 望みどおり、災厄は退けられたよ。
ヒュトロダエウス : ……でも、この星からはすでに多くの種が失われ、 大地は死に、水は濁り、風さえも淀んでいた。 ヒュトロダエウス : そこで、さらにまた半数がゾディアークに命を捧げ…… 星を清め、木々や小さな命たちを芽吹かせたのさ。 ヒュトロダエウス : そうして、再び命が巡りだしたとき…… 人類は、いかにしてこの星を護り続けるかを再考した。 ヒュトロダエウス : 十四人委員会の出した結論は、こうだ。 世界を育み、それが再び十分に満ち足りたときに、 いくらかの生命をゾディアークに捧げる……。 ヒュトロダエウス : それによって、 ゾディアークの中に力として取り込まれた同胞たちを、 地上に復活させ……皆でまた、世界を管理する。
- こうした動きに反対する人が現れたのだとする。
ヒュトロダエウス : ……だが、それを良しとしない人々がいた。 彼らは、ゾディアークに命を捧げるのをやめ、 新しい世界を、生まれ来る命たちに任せるべきだと言うんだ。 ヒュトロダエウス : そして自分たちの命から、対のもの、ハイデリンを創り出した。 人類ははじめて2つに分かれて戦い……結果は知っているかな? ヒュトロダエウス : ……そっか。
- そして、今もなおその時の使命感に突き動かされているエメトセルクたちを気遣う。
ヒュトロダエウス : エメトセルクたちは、 まだゾディアークの名のもとに動いているようだね。 ヒュトロダエウス : 当初の計画よりも、だいぶ回り道になっているけれど…… きっとまだ、諦めていないんだ。 あれに何かしらの命を捧げ、同胞を取り戻すことを。 ヒュトロダエウス : というか……根が真面目な彼のことだ、 厭だ厭だと言いながら、背負ったものを、 誰にも託せなくなっているんだろう。 ヒュトロダエウス : ……残酷な役回りだよ、本当にね。
- 最後に、光の戦士の「魂」について語った後、消えてしまう。
ヒュトロダエウス : ……ああそうだ、最後にもうひとつだけ。 キミのそばには……多分もうひとり、いるだろう? ヒュトロダエウス : いや、姿形は見えていないんだけれどね。 うっすらと……本当に薄くだけど、もうひとつの魂が視える。 これを捉えられるのは、ワタシくらいのものかもしれない。 ヒュトロダエウス : それで……キミだけは、 その子に干渉できたりするんじゃないかい? ヒュトロダエウス : フフ……それは偶然じゃないよ。 キミとその子の魂は、同じ色をしている。 ワタシたちの時代において、ひとつだったのさ。 ヒュトロダエウス : そんな不思議な色の魂は…… うん、いくつに分かたれていても、間違えようがない。 ヒュトロダエウス : まったく、実に「あの人」らしい運命だ。 エメトセルクも、(彼・彼女)には思い入れがあるだろうから、 キミがそうだと、気づいているかもしれないね。 ヒュトロダエウス : では、良い結末を。 懐かしく、新しいキミ…………
- ※ヒュトロダエウスの呼びかける三人称代名詞は、プレイヤーキャラクターの性別により異なる。
- 光の戦士の「魂」については、「アシエン・エメトセルク#「あの人」とは?」を参照のこと
創造物管理局局長
- かつて、在りし日のアーモロートにおいては、創造物管理局局長であったという。
言葉とともに仮面の奥からうっすら睨むが、創造物管理局局長ことヒュトロダエウスは、 気にする様子もなく朗らかな笑みを浮かべ続けていた。 (漆黒秘話)
- エメトセルクがいうには、ヒュトロダエウスが「十四人委員会」入りを断ったためエメトセルクにお鉢が回ってきたのだという。
「やあやあ、十四人委員会への就任おめでとうハーデス。 ああ、もうエメトセルクって呼んだ方がいいかな?」 「……おめでとうもなにも、必要性があったから収まっただけだ。 というか、お前が委員会入りを断ったからこうなったんだぞ、ヒュトロダエウス」 「いやぁ、それこそ適材適所というものだよ。 視えるものをちゃんと活用できるキミと違って、ワタシは視て愉しむだけだからね」 (漆黒秘話)
- 「漆黒秘話」参照
光の戦士=ヒュトロダエウス?
- プレイヤーの間では、「光の戦士=ヒュトロダエウス」ではないか?という指摘がなされていたが、2019年8月23日に行われたgamescom2019で行われたQ&Aセッションにおいて、明確に否定された。
吉田:1個だけ補足しておきたくて、意外と光の戦士=ヒュトロダエウスだったんじゃないかという予想をネットで見るんですけど、そうではない。それはないです。それだけは伝えておきます。
「あの人」
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ5.3まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
- パッチ5.0メインクエスト、アーモロートで出会うヒュトロダエウスが語る「あの人」。
ヒュトロダエウス : ……ああそうだ、最後にもうひとつだけ。 キミのそばには……多分もうひとり、いるだろう? ヒュトロダエウス : いや、姿形は見えていないんだけれどね。 うっすらと……本当に薄くだけど、もうひとつの魂が視える。 これを捉えられるのは、ワタシくらいのものかもしれない。 ヒュトロダエウス : それで……キミだけは、 その子に干渉できたりするんじゃないかい? ヒュトロダエウス : フフ……それは偶然じゃないよ。 キミとその子の魂は、同じ色をしている。 ワタシたちの時代において、ひとつだったのさ。 ヒュトロダエウス : そんな不思議な色の魂は…… うん、いくつに分かたれていても、間違えようがない。 ヒュトロダエウス : まったく、実に「あの人」らしい運命だ。 エメトセルクも、(彼・彼女)には思い入れがあるだろうから、 キミがそうだと、気づいているかもしれないね。
- つまり、「闇の戦士」であるアルバートと、光の戦士とはもとは同じ魂だったのだという。
- ※なおこのセリフで出てくる「あの人」の性別は、プレイヤーキャラクターの性別により異なっている。
- パッチ5.3メインクエスト「黄道航行」で再び登場するヒュトロダエウス。
ヒュトロダエウス : ……前にも話したかもしれないけれど、 ゾディアーク召喚直前に、十四人委員会を抜けた人がいたんだ。 ヒュトロダエウス : その人の……第十四の座は、以来ずっと空席のまま。 離反した者のことを思い出す必要はないから、 記憶のクリスタルも存在していなかった。 ヒュトロダエウス : ……はずなんだけど。 「誰かさん」が、ここにこうして、 ひっそり封じ込めていたのさ。 ヒュトロダエウス : 忘れられた、その座の名前と…… たったひとつ、されどひとつで就いていた人物を物語れる、 あの人自身が生み出した術を。 ヒュトロダエウス : そもそも第十四の座というのは、変わった役目を持っていてね。 世界の今を知り、解決すべき問題があれば、 拾い集めるのが仕事だったんだ。
- ウリエンジェはその名について次のように語っている。
ウリエンジェ : あなたのお話によれば、 十四人委員会の第十四の座は「アゼム」という名だとか……。 その響きに覚えがあり、少々、考えを巡らせておりました。 ウリエンジェ : エオルゼアにおける日神「アーゼマ」や、 アウラ・ゼラの神話に登場する太陽神「アジム」…… 各地で信仰される陽の象徴は、似た響きの名を有しています。 ウリエンジェ : それらはもしや、第十四の座の名を源流としているのでは……? これもまた確かめようのない憶測なれど、 遥かなる過去に、想いを馳せずにはいられません。
- 「アゼム」
現実世界のヒュトロダエウス
- トマス・モアの著した「ユートピア」に登場する架空の人物。
- 「ユートピア」は、旅行者ヒュトロダエウスからユートピア島についての話を聞くという構成が取られている。
- 1515年5月、使節としてフランドルを訪れたトマス・モアは、その滞在中に、友人のピーター・ヒレスから「ラファエル・ヒュトロダエウス」という世界中を旅してきた人物を紹介され、その話の内容に触発され「ユートピア」を書き始めたという。※ピーター・ヒレス(Peter Giles)は実在の人物で、アントウェルペン(アントワープ)の法学者。
- なお「ヒュトロダエウス(Hythlodaeus)」という名は、「ナンセンスの分配者(ほら話の達人)」を意味する。