クイントゥス・ヴァン・キンナ(Quintus van Cinna)
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概要
- ミドルネームの「ヴァン」は、「ガレマール帝国の階級」で軍団長を表す。
帝都防衛部隊
- 帝都ガレマルドを守備する部隊として、ヴァリス帝の直属となっている。
- ヴァリス帝亡き後、クーデターへと発展したガレマルドにおいて第III軍団と激突する。しかしこれは両方を裏側から操ったアシエン・ファダニエルによる奸計であったのだという。
ヤ・シュトラ : そうして彼らが怒りを募らせる中で、 ヴァリス帝が暗殺された……。 ヤ・シュトラ : 実行犯として名が挙がったのは、ガイウスたちよ。 ヤ・シュトラ : けれど、直後にネルウァが皇位の後継者に名乗り出たことで、 ヴァリス帝の直属だった第I軍団は、 ティトゥス・ネルウァ派が仕掛けたクーデターだと捉えたの。 マキシマ : 加えてどちらにも、そのタイミングで多額の資金提供があった。 双方、「今戦えば相手を潰せる」という目論見だったでしょう。 アリゼー : 第III軍団に、ブルトゥス家からお金が流れてるって話は、 前に聞いたと思うけれど……第I軍団にも? マキシマ : ええ、そして民衆派が調べたところによれば、 いくらかの組織を経由してはいたものの、 第I軍団に資金を流したのもブルトゥス家だったようです。 アルフィノ : ファダニエル……! アサヒになりすました彼に、両軍団とも乗せられたのか!
- 戦闘開始数日後、突然ラジオから死んだはずのヴァリス帝の声が流れ、夢の中で「バブイルの塔」を築き上げよとの命令を受けた。これはアシエン・ファダニエルらの陰謀により精神汚染を受けたものであったことが判明する。
マキシマ : そうして戦闘がはじまり、数日が過ぎた夜のこと…… 治療した民衆派の同志によれば、爆発のような衝撃を感じたと。 マキシマ : そこで記憶が途切れ、 マグナ・グラキエスで我々と戦ったことも、 まったく覚えていないそうです。 マキシマ : ただ、魔導城を改築したことについては…… 夢の中で、ヴァリス帝の命令を受けた気がすると言っています。 マキシマ : ガレマールの威光を世界に示さん。 「バブイルの塔」を築き上げよ……と。
- 一方で第III軍団長ウェルギリアの奸計に陥ったことでクイントゥスは負傷したのだという。
マルケリヌス : こんなことになる直前、 我ら第I軍団と、第III軍団の間で衝突があった。 軍団長同士が刃を交えることになった、一大決戦だ……。 マルケリヌス : ウェルギリアの奸計に陥り、クイントゥス様は負傷。 同様に負傷した兵士たちとともに、 第I軍団が野戦病院として使っていた屋敷に運び込まれた……。
軍人としての生き様
ガレマール帝国軍団長としての矜持
- ガレマルドでは第I軍団と第III軍団が激突したという一方がエオルゼア側にも伝わっており、行方知れずとなっていた。
- 敵意はないと無邪気に語るアルフィノに対して、覚悟の一端を語る。
アルフィノ : 第I軍団の……!? ご無事でいらっしゃったのですか……! クイントゥス : 主を失い、都を失い、兵の大半を失った。 この身ももはや、一騎当千の働きを奉上することはできぬ。 無事とはほど遠いわ。 アルフィノ : ご気分を害してしまったのなら、お詫び申し上げます。 ですが、私たちに敵意はありません。 クイントゥス : ……若いな。 敵意などなくとも、利害が生じるかぎり、人は殺し合えよう。 クイントゥス : 我らガレアンは、豊かに実る故郷を追われた。 この極北においてもなお、 他民族の侵攻に耐えねばならなかった。 クイントゥス : 魔導兵器は革新的なものであったが、あれもまた、 守勢に留まっていれば奪われていたことだろう。 クイントゥス : ゆえにソル帝もヴァリス帝も、版図の拡大を掲げ、 より強い帝国を目指したのだ。
クイントゥス : お前の言葉を疑いはせぬ……。 クイントゥス : だが、前線の兵がどれだけ義勇に駆られようが、 国家は善意などでは動かない。 そこに益なくば、国を為す民を護れぬからだ。 クイントゥス : 仮に派遣団からの支援を受ければ、 眼前の脅威が去ったあとに、必ず対価を要求されるだろう。 クイントゥス : ガレマール帝国は、永劫、諸外国に頭を押さえつけられ…… 額の「第三の眼」は、飼い犬の象徴との誹りを受けよう。
- さらに、みんなで協力して新しき善き世界を作っていけないかと語るアルフィノに、さらに冷水を浴びせる。
アルフィノ : 不幸を誰かに押しつけるのではなく、 皆で乗り越えようとする世界を、模索していけないでしょうか? アルフィノ : ガレアンの人々と我々で、 そんな未来への一歩を踏み出せはしないでしょうか……!? クイントゥス : ……では逆に問おう、若き異国の民よ。 クイントゥス : 調和を望むのであれば、なぜ、 ガレマールによる世界統治を受け入れなかった? クイントゥス : 我らがお前たちの神を信じなかったからか。 クイントゥス : 我らとお前たちの形が違うからか。 クイントゥス : お前たちと異なる理想を、法を掲げ、 異なるものを愛するからか。 クイントゥス : そうだとも、不和は争いを生み、調和の先に自由はない。 誰もを幸福にできる道などないのだ。 クイントゥス : なれば我らガレアンは、最後まで自由と誇りのために争おう。 私の望みは、それだけだ……。
作戦遂行
- さらに部下ユルスに光の戦士をキャンプまで送らせた後、伏せていた作戦を決行する。まずは飛空艇を奪おうとするが、極秘裏に進行していたアルフィノ・アリゼー救出作戦が成功するとユルスは次なる作戦へと取り掛かる。
マキシマ : 偵察隊が、アルフィノ殿とアリゼー殿を保護しました。 首輪の解除にも無事成功したそうです。 ルキア : ……聞いたとおりだ。 貴公らと我々は、これでまた対等にテーブルにつける。 ユルス : ……それは不可能だ。 交渉が失敗した場合についても、すでに指示は受けている。 ユルス : 我ら、ガレマール帝国軍第I軍団…… 祖国の頂を護る者…… ユルス : 皇帝陛下亡き今も、この地は尊き帝都なれば…… ユルス : 同胞戻り来るまで、身命尽きようとも、蛮族を排せよ!
- その時、第X軍団を中核とする一団が訪れて会談を希望するという連絡が伝わり、また第X軍団長からも第I軍団長に宛てた伝言も預かっていた。
- この情報をユルスがクイントゥスへと報告すると、クイントゥスは第X軍団の判断に従うとの苦渋の決断を下した。
ルキア : アラミゴに、第X軍団を中核とする一団が来訪。 会談を希望してきたそうだ。 ルキア : 曰く、彼らは帝都解放を目指して共闘を呼びかけるも、 第IV、第V、第VIII、第XII軍団とは交渉決裂…… ルキア : 大半の軍団が独自路線を突き進み、交信すらままならぬ中で、 第X軍団自体が属州兵の大量離反を許し、 事実上、継戦能力を喪失……。 ルキア : 以て、グランドカンパニー・エオルゼアに、 ユルス : 嘘だ、騙されるものか……ッ! ルキア : いいや、事実なのだ、ユルス殿。 第X軍団長から、第I軍団長に宛てた伝言も預かっている。 ルキア : 『イルは立たず』と。 ユルス : ……聞こえてましたか、クイントゥス様。 ユルス : 俺たちは……どうすれば…………。 クイントゥス : 第X軍団の判断に従う。 ……そう伝えよ。
クイントゥス : まこと、この世は、絶望ばかりがすり寄ってきよる……。 クイントゥス : 生きたくば生きよ。 皆にも、そう伝えるがよい。
最期
- 部下には生きるよう伝えたクイントゥスであったが、自らはすでに死の決断を済ませていた。
クイントゥス : ……ヴァリス陛下、あなたもさぞ口惜しいでしょうな。 クイントゥス : ともに国父のもとで駆け、 辺境で身を縮めていた我らが覇者となる夢を見た。 クイントゥス : 民のため、ただただ強い帝国であらんとした。 クイントゥス : しかし……我らはもはや、亡霊らしい……。 クイントゥス : 赤き鎖は、縛るや、繋ぐや……。