カフキワ(Cahciua)
- 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
- パッチ7.0を最後まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
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概要
- エレンヴィルの母で、師匠。
エレンヴィル : ……こいつはどうやら、 俺のおふくろ、カフキワらしい。
- 弓の名手で何より動物に詳しく、その知識を見込まれて グルージャジャの一行に加わっていたという。
イヤーテ : カフキワはエレネッシパの師であり、母親なんだよ。 あの子、すんごい弓の名手でさあ…… 会うたびに、ご馳走を狩ってきてくれるんだ。
イヤーテ : カフキワは別格だよ! 武器の扱いもだけど、何より動物に詳しいのなんのって! イヤーテ : なにせ、その知識を見込まれて、 グルージャジャ様の一行に加わっていたくらいなんだから!
- 本人曰く、シャトナ族きっての美女。
カフキワ : 丸っこい機械は世を忍ぶ仮の姿、 その正体は、シャトナ族きっての美女……! カフキワ : ってのは、ちょっとキツいか。 ごめん、今のナシで。
オブリビオンのリーダー
- ある組織オブリビオンの現リーダー
カフキワ : で、あたしはこの組織のリーダーってやつ。
交友関係の広さ
- グルージャジャとも知り合いで、昔世界を旅して回ったという。
- ウクラマトも小さいときに会った知り合いだという
ウクラマト : なあ、エレンヴィル…… お前のおふくろも、必ず見つけだすからな。 ウクラマト : カフキワとは、アタシが小さいころに会ったきりだけど、 80年前にオヤジと一緒に旅したときの話とか、 いろいろ聞きてぇしよ!
- かつてグルージャジャとも旅をしたという。
イヤーテ : カフキワは別格だよ! 武器の扱いもだけど、何より動物に詳しいのなんのって! イヤーテ : なにせ、その知識を見込まれて、 グルージャジャ様の一行に加わっていたくらいなんだから!
カフキワ : ああ、楽しかった! こんなに楽しかったのは、グルージャジャとの旅以来だよ! カフキワ : ううん……あの時よりも、 今の方がずっと満たされた気分だ。 カフキワ : だって、ようやく息子と一緒に冒険できたんだもん。
- この左端がカフキワではないかと思われる。
- 最終エリアでのカフキワ。
- 生前墓にも名が刻まれている。
グーフールー : これがヴァリガルマンダを封印した者たちの生前墓だ。 グルージャジャの名も刻まれている。 ウクラマト : 『武と理を以て平和をもたらした覇者、グルージャジャ』……。
エレンヴィル : 『未知を追い求める探求者、カフキワ』 ……まさか、この名前まで刻まれてるとはな。
- カフキワはケテンラムとも知り合いで、エレンヴィルに黄金郷を探すよう課題を出したという話まで伝わっている。
ケテンラム : ……おい、お前……カフキワんとこの坊主だろう? ケテンラム : お前のことはカフキワ本人から聞いてるぞ。 黄金郷を見つけろって言われてるんだって? 厳しい師を持つ弟子は苦労するな。
黄金のレガシー
シャーローニ荒野
- カフキワの幼馴染だというイヤーテと出会う。ここでエレンヴィルは本名をバラされてしまう。
イヤーテ : あれっ、もしかしてあんた……! イヤーテ : エレネッシ…… エレンヴィル : エレンヴィル、だ! イヤーテ : ……って、すっかり男の子になったんだねえ。 子どものころは、そりゃあ可愛らしかったのに。
エレンヴィル : この人は同郷のイヤーテさん。 俺の師であるカフキワの幼馴染みだ。 イヤーテ : よろしくね! イヤーテ : それにしても、友達連れでふたり旅とはねぇ…… あのエレネッシパが! エレンヴィル : ……エレネッシパは俺の故郷での名だ。
- この時点ではヤースラニ荒野も無事なはずで、イヤーテもカフキワの現状を知らない。
イヤーテ : 立ち寄ってくれてありがとね。 カフキワによろしく……
ヤースラニ荒野(ヘリテージファウンド)
- 同族であるトナワータ族の人を見かけてカフキワのことを尋ねるが、知らないという。
エレンヴィル : ペポーネ? おたく、もしかしてヤースラニ荒野のトナワータ族か? ペポーネ : ええ……。 もしかして、あなたはテッシャ・パニ出身のシャトナ族ですか? エレンヴィル : ああ、そうだ。 おたく、カフキワという人物を知らないか? ペポーネ : カフキワさん……? ペポーネ : うーむ…… 残念ですが、聞き覚えがありませんね。
- しかしスフェーンはカフキワのことを知っているという。
スフェーン : えっ、キミ、カフキワさんの息子だったの? スフェーン : んー……言われてみれば似てるかも? エレンヴィル : おふくろを知ってるのか……!? スフェーン : ……まあ、そうだね。 エレンヴィル : 教えてくれ、あいつは今どこにいる? スフェーン : ……ごめん、ちょっとここじゃ言えないかな。 あとで必ず教えてあげるから、少しだけ待っててくれる?
- スフェーンはカフキワの所在を教えてくれる。一行はエバーキープに入れるまでの間にサンダーヤードへと向かうことにする。
スフェーン : そうそう、キミのお母さん……カフキワさんのことだけど。 アウトスカーツの東にある、サンダーヤードの方にいってごらん。 エレンヴィル : サンダーヤード…… そこにおふくろがいるのか!? スフェーン : 私に言えるのはここまで。 大丈夫、行けばわかると思うよ!
- サンダーヤードへ向かおうとした一行の眼の前に現れたのが「丸っこい機械」である。
エレンヴィル : ……ああ。 サンダーヤードって言ってたか。 エレンヴィル : たしかあっちの方角に…… 丸っこい機械 : あれ……まさか…………うそ!? エレンヴィル : …………は? ウクラマト : なんだあいつ……新手の機械兵!? ぶっ壊しとくか? 丸っこい機械 : うわっ……物騒なこと言ってる! クルル : ……逃げちゃった。 追いかける?
- この時点でエレンヴィルは何かに気づいている。
アリゼー : ……って、エレンヴィル。 さっきから固まってるけど、何か心当たりがあるの? エレンヴィル : 心当たりは、ない。 …………いや、わからない。 ウクラマト : なんだよそれ。 エレンヴィル : あの声……まさかな……。
- そして採掘場跡の洞窟の奥で「丸っこい機械」と一団に取り囲まれる。
ウクラマト : チッ、罠か……!? 丸っこい機械 : エレネッシパ! やっぱりあんた、エレネッシパじゃん! ウクラマト : ……へ? 丸っこい機械 : いやあ、まさかこんな所にいるはずないと思ってさ、 明るいところで顔が見えるように誘導してきたんだけど…… うん、やっぱり見間違えるはずないわ。 クルル : エレネッシパって……? 丸っこい機械 : 会えて嬉しいよ……もう二度と会えないかと思ったもん。 ねえ、どうやってこんなとこまできたの? 丸っこい機械 : ぶっはははは! 丸っこい機械 : 何よその間抜けな顔! 奇跡の再会なんだから、もっと喜んでよ。 エレンヴィル : そのイラつく話しぶり…… もしかしなくても…………おふくろか?
エレンヴィル : ……こいつはどうやら、 俺のおふくろ、カフキワらしい。
あら、ひょっとしてあんた…… グルージャジャのとこの娘さんじゃない? うわぁ、懐かしい! ときどきエレネッシパを遊びに行かせたっけ……。 ねえ、あたしのこと覚えてる?
アリゼー : あれはエレンヴィルのお母様…… そう、あれはエレンヴィルのお母様よ……。 グ・ラハ・ティア : アラグ文明の遺物の中には、 遠くから操ることのできる機械もあるんだが…… あれも似たようなものなのか? ウクラマト : いよいよ頭が追いつかなくなってきたけど…… カフキワさんが無事で本当によかったぜ。 エレンヴィル : ……頭が痛いが、 俺やウクラマトに対する物言いからして、おふくろに違いない。 あんなのが、世に何人もいてたまるか。
空の坑道のアジト
- 空の坑道のアジトの奥へと入る。
カフキワ : 自己紹介ありがとね。 カフキワ : それにしてもバルデシオン委員会かぁ……。 たしかに聞いたことあるわ、その名前。 エレンヴィル : ……それで、その姿はいったいどういうことなんだ? カフキワ : ああ、これ? こいつは仮のボディというか、通信機みたいなもんだね。 訳あって、別の場所から遠隔操作してるんだよ。
- 「オブリビオン」という組織のリーダーだと話す。
カフキワ : あたしたち「オブリビオン」は、 ゾラージャの領土拡大政策に反対する連中の集まりでね。 侵略行為を阻止するために活動してるんだ。 カフキワ : で、あたしはこの組織のリーダーってやつ。 だから、身を隠しておきたい立場なのさ。
- 「レギュレーター」の仕組みについて説明される。
ウクラマト : ひとまず、アレクサンドリアの人たちの考え方はわかった。 けど、融合した世界の……トライヨラのみんなまで、 その仕組みを受け入れてるなんて……。 カフキワ : そりゃあ、あたしたちも最初は驚いたよ。 拒絶反応を示す人も大勢いたさ。 カフキワ : だから、スフェーン様は強制はしなかった。 納得できないなら、 レギュレーターを着けなくてもいい、ってね。
カフキワ : へえ、もう会ったことがあるんだ? エレンヴィル : ああ、ここに向かうように勧めてきたのも彼女だ。 ゾラージャを止めたいとも言っていたが……。 カフキワ : スフェーン様がここを……。 寛容なんだか、何考えてらっしゃるんだか。 カフキワ : とにかく、彼女はトライヨラの民に提示したんだ。 不慮の事故で死ぬ可能性を許容するか、 魂資源という保険を手に入れるか、自分で選んでほしいってさ。
- 「駆除人」のしごとを見せることで「レギュレーター」について説明するカフキワ。その過程で元の身体での戦闘力について語っている。
カフキワ : あたしもこの体じゃなければ、多少は戦えたんだけどね。 もっとも、戦いのセンスってものは遺伝しないみたいで、 エレネッシパは昔からダメダメだったけど。
- ここまでの言動でカフキワを信頼したウクラマトは、オブリビオンと手を組むことを提案する。
ウクラマト : そこで、みんなに提案があるんだ! ウクラマト : ここから先は、カフキワたちの組織…… オブリビオンと手を組むってのはどうだ? ウクラマト : ゾラージャがいつ侵攻を再開するかわからねぇ今、 一刻も早くアレクサンドリアのことを学ぶ必要がある。 その助けになると思うんだ。 ウクラマト : もちろん、まだ出会ったばかりだし、 簡単に信用すべきじゃねぇってことはわかってる。 だけど、少なくともゾラージャを止めたいって点で思いは同じだ。
グ・ラハ・ティア : 反ゾラージャという点なら、スフェーン王も同じはずだ。 すぐに彼女の手をとらず、オブリビオンと協力する…… その意図を聞かせてくれるか? ウクラマト : ……やっぱり、リーダーであるカフキワの存在が大きい。 エレンヴィルの母親なんだからな。 ウクラマト : それにスフェーンの想いがどうあれ、あいつは連王なんだ。 ゾラージャに情報が流れる可能性は否定できねぇし…… その危険性を上回るだけの信頼は、まだあいつとは築けてねぇ。
- カフキワたち「オブリビオン」側にとってもその提案は願ったりかなったりであった。
カフキワ : ウクラマトの覚悟は十分伝わったよ。 たしかに、ゾラージャを止めるという点で、 互いの目的は同じだ。 カフキワ : つまり、あんたたちからの提案は、 あたしたちにとっても願ったり叶ったりなのさ。 カフキワ : 正直なところ、あたしたちだけでは手詰まりだったんだ。 ゾラージャ王に対抗するために情報や物資を集めてきたけど、 戦力が欠けていたからね。 カフキワ : ……それにさ。 信用するに決まってるじゃないか。 カフキワ : あたしにとっちゃ、今こうして目の前にいるのは、 紛れもないひとり息子なんだ。 理由はそれだけで十分さ。 カフキワ : んじゃ、決まりだね。 そういうわけで、改めてよろしく!
- カフキワは武王ゾラージャの居場所もつかめない中、相手がしびれを切らしてトライヨラに侵攻するのを待つという。それはウクラマトも同意する。
カフキワ : 居場所がわからずとも、ゾラージャは必ず動く。 トライヨラへの侵攻という、目的を果たすためにね…… そこを捕捉すればいい。
ウクラマト : ……いや、ゾラージャなら自ら打って出るはずだ。 カフキワ : へえ……言い切る理由を、聞かせてもらってもいいかい? ウクラマト : あいつは、ずっとオヤジを超えたがってた。 30年もかけてドームの外へ出られるようになって、 まず最初にやった行動がトライヨラの襲撃だ……。 ウクラマト : つまり、何よりも最優先で証明しようとしたんだ。 己の力を……今のゾラージャがどういう存在なのかを……。 ウクラマト : ただ、オヤジを殺しても満足した様子はなかった。 だとしたら、次に目指すのは継承の儀で負けた相手に勝ち、 自らの手でトライヨラを我が物にすること……。 ウクラマト : 決闘なんて回りくどい真似を選んだのも、きっと、 自分が「トライヨラの連王」にまさっていると証明するためだ。 なら、指揮を部下に任せるなんてありえねぇ。
- そしてソリューション・ナインの一角にあるというオブリビオンの本拠地へと案内される。
カフキワ : そのためにも……オブリビオンの本拠地に案内しよう! ウクラマト : ここ以外にも拠点があるのか? カフキワ : ふふん、驚くなかれ。 あの塔の居住区、ソリューション・ナインの一角に、 オブリビオンの中枢が隠されているのさ! カフキワ : 木を隠すなら、なんとやらってね。 人が多い場所の方が、何をするにも都合がいいのさ。
ソリューション・ナイン
- スフェーンが登録してくれていたことにより、一行はソリューション・ナインへ正面から進入できた。
- ここでエレンヴィルが本体がどこにいるかを尋ねるがはぐらかしている。
ウクラマト : 何なんだよここ……本当に塔の中なのか……? エレンヴィル : ……それで、何を隠してる? おふくろの本体はどこにいるんだ? カフキワ : 立場上、まだ言えないねえ。 心配しなくても、安全な場所にいるよ。 カフキワ : そんなことより、この冒険者のこと…… ずいぶんと信頼しているみたいじゃないか? カフキワ : 何があったのか、詳しく聞かせてよ! エレンヴィル : ……黄金郷の扉を見つけた。 カフキワ : え? え? え? 本当に??? カフキワ : ちょっと、エレネッシパ! 何でそんな大事なことを早く言わないの!
バックルーム(ソリューション・ナイン)
- 観光をした一行はやがてバックルームへと入る。
カフキワ : ここがあたしたちオブリビオンの本拠地、 通称「バックルーム」さ。 カフキワ : ここにいるメンバーは、 主にエレクトロープの扱いに長けた科学者(クリエイター)や技師(アダプター)たち! カフキワ : それぞれが得意技を活かして、 各地で活動するメンバーたちを支援してくれているんだよ。
- ここでカフキワが「プリザベーション」について語る。
カフキワ : なかでも、もっとも力を入れているのが…… 「プリザベーション」について調べることだね。 カフキワ : エレクトロープ技術の根底を編みだしたとされる集団のことさ。 カフキワ : 魂や記憶の管理技術はもちろん、 エバーキープの基幹システムに、塔そのものの設計…… つまりは、この国の要を作った天才たちってわけ。 カフキワ : 彼らの発明のなかでも極めつけが「世界を繋ぐ力」…… トラル大陸と、アレクサンドリア王国を融合させた技術さ。
- ここでクルルがしている耳飾りについて話題になり、ミララ族が「オブリビオン」の設立者であることを明かす。
カフキワ : あのね、クルルちゃん。 さっき話した、オブリビオンの設立者のことなんだけど…… カフキワ : ミララ族の夫婦だったって言われてるんだよ。 カフキワ : 彼らとクルルちゃんの両親が同一人物、 ないし、近しい立場にあった可能性がある……。 カフキワ : なぜなら「世界を繋ぐ力」を研究していた張本人であり、 かつ、プリザベーションの裏切り者として、 追われる立場にあったからね……。 カフキワ : 追手が迫るなか、娘を別の世界に逃がしたという推論は、 ありえなくはないと思うんだ……。 クルル : それって私の両親が、オブリビオンの設立者ってことですか……?
グルージャ
- ここで街中で見かけていたマムージャのこどもの話になり、その話を聞かれていたことからグルージャを追いかけることになる。「グルージャ」の命名者はカフキワで、「偉大なグルージャジャのような芯のある人に育ってほしい」という願いを込めたのだという。
ウクラマト : なあ、聞きたかったんだが…… あの子どものマムージャ、ひょっとして……。 カフキワ : ああ、おそらくゾラージャの子だろう。 ウクラマト : やっぱりか……。 ウクラマト : ……でも、なんだってこんな場所にいるんだ? カフキワ : 実を言うと、あの子は捨て子でねえ……。 数年前に、下の廃棄場に捨てられてたのを、 あたしたちの仲間が見つけてきたのさ。
カフキワ : ……本当のところはわからないんだけどね。 両親が誰で、どんな経緯で生まれ、捨て置かれたのか…… ただ青いフビゴ族なんて、ゾラージャ王以外いないじゃない? カフキワ : だから、みんな武王の子だと思ってるし、 あの子自身も、そう理解してるみたいだね。 カフキワ : もっとも、物心つく前に捨てられてたもんだから、 父親はもちろん、母親の記憶もないみたいでさ。 ……不憫ったらないよ。 ウクラマト : あの子どもの名は? カフキワ : ……グルージャ。 カフキワ : あたしが名付けたのさ。 偉大なグルージャジャのような芯のある人に育ってほしい…… そんな願いをこめてね。 ウクラマト : ……いい名前じゃねぇか。
- グルージャを追いかけて王国騎士オーティスと出会った一行は、「永久人」について知るところとなる。その頃エレンヴィルも昔の知り合いを見つけて母カフキワの本当の居場所を聞き出そうとするが、ここで彼らにカフキワの記憶がないことに不審感を抱く。
ナーヘ : お前の……おふくろさん……? ナーヘ : ええと……すまん、どんな人だっけ? エレンヴィル : どんなって……知ってるだろう、カフキワだ。 好奇心が旺盛過ぎて、連王の旅にもついていった奴だ。 ナーヘ : うーん……記憶にねえな。
エカーテ : エ、エレネッシパ……!? エレンヴィル : カフキワはどこにいる!? エカーテ : 何よいきなり……? カフキワって、誰のこと? エレンヴィル : 嘘だろ……なんで……。 エレンヴィル : 亡くなった人の記憶は……回収される……。 エレンヴィル : まさか……。
- つまり、カフキワは現在の永久人となってからの現在の考え方とは異なり、死んだときにはレギュレーターを装着していた(しかも魂のストックはしていなかった)ことになる。スフェーンは機械体のカフキワを永久人だと認識しており、「そこにいるカフキワさんが、命なき空っぽの存在で、消えてもいい人だなんて、私は絶対に思えない!」と強く語る。
- カフキワとスフェーンの関係性についてはくわしく描写されておらず、2人がどういう関係なのかはよくわからない。スフェーンにカフキワの所在を尋ねると「えっ、キミ、カフキワさんの息子だったの?んー……言われてみれば似てるかも?」と驚き(最終エリアに行くまではカフキワは「丸っこい機械」にも関わらず)、知ってるのか問われると「……まあ、そうだね。」と答え「サンダーヤードの方にいってごらん。」と居場所まで教えている。逆にカフキワは統一して「スフェーン様」呼びをし、場所を教わったことについても「 スフェーン様がここを……。寛容なんだか、何考えてらっしゃるんだか。」と話している。また最終エリアでも「永久人のスフェーン様を責めるんじゃなくて、止めてあげてほしい」と語る。互いに知らないわけではなさそうだが…
- スフェーンはなぜカフキワ本人を覚えているのみならず、機械体のカフキワを認識しているのか?なぜオブリビオンの活動を見逃しているのか?についてもよくわからない。なおナミーカについては問答することがないためスフェーンが覚えているのかどうかはわからない。
- そして母カフキワからの連絡に答えられなかった。
カフキワ : エレネッシパ? 今どこよ? アリゼーちゃんたちがバックルームに戻ってくるってさ。 あんたもそろそろ戻ってきな。 カフキワ : おーい、聞いてる? エレネッシパー?
武王ゾラージャ動く
- ソリューション・ナインに帰ろうとしたところ、武王ゾラージャと出くわす。エバーキープへ急ぐ一行。
- 機械兵に襲われた街の人々を救出・介抱を行ってバックルームで再び顔を合わせる。
- その時、カフキワの様子がおかしくなっている。
カフキワ : あんたも、おつかれさま。 本当にありがとね……。 カフキワ : みんなが戻ってくるまで、少しでも休んでおきな。 もうすぐ、いろんなことに決着をつけなきゃならな……い……。 カフキワ : 決戦の準備をし……てき……いいし、 バックルームで休ん……ても……しさ。 カフキワ : え、ノイズが入ってるって? ……まだおかしいかい? カフキワ : ふむ……。 古い機械だから、ガタが来たんだろうさ。
- エバーキープ最上層への突入作戦を説明するカフキワ。
カフキワ : それじゃあ、作戦会議を始めるよ。 ウクラマトやアリゼーから聞いた話では、 ゾラージャは「最上層に来い」と言ってたそうだね。 カフキワ : だが、肝心の上層へ向かう昇降機がロックされちまった。 ソリューション・ナインで戦闘が行われたことで、 基幹システムが緊急事態モードに入った影響だろう。
カフキワ : オリジェニクス。 魂を資源として再利用するため、 エーテルを分離、加工する重要施設だ。 カフキワ : 重要なのはこの施設が、第一層から第十一層まで、 まるで柱のように縦に連なっている点さ。 カフキワ : ただし、オリジェニクスは、 この新生アレクサンドリア連王国の社会を支える重要施設だ。 警備は並大抵のものじゃないし、戦闘は必至だろう。 カフキワ : もちろん、あんたたちが覚悟の上だって言うなら、 あたしたちも全力でバックアップさせてもらうけど…… どうする?
- カフキワも突入組に回りサポートをすることになる。ここでカフキワに「永久人」について尋ねるエレンヴィル。
エレンヴィル : ……待て、決行の前にはっきりさせておきたいことがある。 エレンヴィル : スフェーンが永久人とかいう存在だってこと、 おたくらは知ってたんじゃないのか? カフキワ : ……まあね。 エレンヴィル : 言えない理由があったのか? カフキワ : だって、それどころじゃなかっただろ? 説明したところでピンと来なかったと思うし、 ゾラージャを阻止することが最優先だったからね。 カフキワ : 思うところはいろいろあるだろうけど、 悠長に考え込んでる時間はないよ! さあ、突入組はヘリテージファウンドへ!
「魂魄工廠 オリジェニクス」
- 「魂魄工廠 オリジェニクス」へ突入して最上層を目指す一行とカフキワ。
- カフキワのサポートを受けて11層へとたどり着く一行。武王ゾラージャ戦を前に励ましている。
カフキワ : それじゃ、あたしの案内はここまでだね。 みんな、必ず無事で帰ってくるんだよ!
武王ゾラージャ討滅戦後
- 現れたスフェーンとの話が進み、カフキワ自身も「永久人」であることが明かされる。
カフキワ : スフェーン様?
スフェーン : ……そっか、キミたちは彼らのことを知らないから、 永久人を「死者」だなんて思っちゃうんだ。 スフェーン : でも、彼らは死んでない。 誰かが憶えている限り、命に終わりはないんだよ。 スフェーン : キミならわかるよね? スフェーン : そこにいるカフキワさんが、命なき空っぽの存在で、 消えてもいい人だなんて、私は絶対に思えない! カフキワ : スフェーン様……それは……。
- 旧アレクサンドリア王の記憶を受け継ぎし者として、家族である民を護るというスフェーンはやがて「鍵」を奪い消えていく。と、同時にカフキワの入っていた「丸っこい機械」も動作を止めてしまう。
カフキワは反応する気配がない……。 ウクラマト : なんで急に動かなくなっちまったんだ……。 別の場所にいて、この機械を操作してるって言ってたよな? ウクラマト : まさか、カフキワの身に何かあったのか……!? ヤ・シュトラ : エレンヴィル……さっきのスフェーンの言葉といい、 なにか心当たりがあるのではなくて? エレンヴィル : ……俺の同郷の奴らが、 誰もおふくろのことを憶えてなかったんだ。 エレンヴィル : アウトスカーツで、 ナミーカさんが亡くなったときのこと、覚えてるだろ? おそらく、あれと同じ現象だ……。 ウクラマト : そんな……じゃあ、カフキワは……。
- エレンヴィルは何かに気づいてるヤ・シュトラに解説を求める。
エレンヴィル : おたく、何か気づいたことがあるんだろう? ……俺のことなら構わない、遠慮なく話してくれ。 ヤ・シュトラ : 私にはスフェーンとカフキワが、ほぼ同じ状態に視えていたわ。 機械兵を使って姿を現していたスフェーン、 そして、機械を操作していたカフキワ……。 ヤ・シュトラ : どちらも無機物が微かなエーテルを纏っている状態だった。 そして今は、そのエーテルが消え去り…… どちらも完全に、ただの抜け殻のようになっている。 ヤ・シュトラ : エーテルが消えたタイミングからみて、 上空にあった巨大なゲートが閉じられたことと、 無関係ではないでしょうね……。 アリゼー : カフキワさんも、あのゲートの向こう側に…… 鏡像世界にいて機械を操作していたってこと? アリゼー : 一方で、知り合いであるはずの人たちが、 彼女のことを覚えていなかったってことは……。 ウクラマト : ……永久人、か。 誰も知らない場所で暮らしているという、 死者の記憶から再現された存在……。 エレンヴィル : おふくろは死んでたんだ。 なのに生きている振りをして、俺たちの前に現れていた……! ヤ・シュトラ : ……少なくとも、 スフェーンは彼女を死者とは思っていないようだけれどね。
- 「世界を繋ぐ力」を使って異なる鏡像世界から命を奪おうとするスフェーンを止めるため、一行は黄金郷へと赴くことになる。
- なおオブリビオンのメンバーは、カフキワが永久人であることを知っていたという。
ウクラマト : ……知ってたんだな。 本当はカフキワが亡くなってたってこと。 シェール : はい……。 オブリビオンのメンバーは、全員知っていました。 シェール : カフキワさんから、口止めされてたんですよ。 あなた方にはまだ言わないでくれ…… そのときが来れば、自分から話すからって。 シェール : きっと、息子であるエレンヴィルさんに対して、 どう伝えるべきか、葛藤していたんでしょう……。
黄金郷
- 黄金郷こと最終エリアにたどり着いた一行の前にカフキワが姿を見せる。
聞き覚えのある声 : 久しぶり……ってほどでもないか。 あんたたちなら来てくれるって信じてたよ。 クルル : その声……! ウクラマト : もしかして、カフキワか!? カフキワ : ああ、この姿で会うのは初めてだったっけ。 いかにも、あたしはカフキワさ! カフキワ : 丸っこい機械は世を忍ぶ仮の姿、 その正体は、シャトナ族きっての美女……! カフキワ : ってのは、ちょっとキツいか。 ごめん、今のナシで。
- ずっと前にうっかり死んだのだという。
エレンヴィル : おふくろ、 ここにいるってことは、やっぱり……。 カフキワ : いやあ、何度も言おうと思ったんだけどさ。 あんたを前にしたら、どうしても言い出せなくなっちゃって……。 カフキワ : 察しのとおり、あたしは永久人さ! もうずっと前に、うっかり死んじまってねぇ……。
- スフェーンを止めるために乗り込んできた一行に、カフキワはスフェーンを止める方法を教えてくれるという。それは「永久人」を消すことだという。ショックを受ける一行に、永久人であるカフキワは「誰かの命を奪ってまで存在していたくない」という。
カフキワ : おっと、本題本題! あんたたち、スフェーン様を止めにきたんだろ? それなら、ちょっと頼みたいことがあるんだ。 グ・ラハ・ティア : 止める方法を知ってるのか!? カフキワ : 理論上は……ってところだけどね。 あんたたちが来てくれたおかげで、多少は現実味を帯びてきた。 カフキワ : で、スフェーン様を止めるためにも、 まずはあたしの願いを叶えてほしいんだよ。 引き受けるか否か、話だけでも聞いてくれないかい?
ウクラマト : それで、アタシらに頼みたいことって何だ? カフキワ : あたしたち永久人を、消してほしいんだ。
クルル : 永久人を……消す……? ウクラマト : カフキワなりの考えがありそうだな……。 カフキワ : なんだい、そんな暗い顔しないでよ。 カフキワ : こんなこと、生きているあんたたちにしか頼めないし、 スフェーン様が「世界を繋ぐ力」の発動に集中している今しか、 チャンスはないんだ。 ウクラマト : せめて、消滅を急ぐ理由を教えてくれねぇか? カフキワ : まさに、あんたが言ったとおりの理由さ。 あたしたち永久人は、生命力のエーテルがないと存続できない…… 環境エーテルとは違う、「人の命を構成する」エーテルさ。 カフキワ : その生命力のエーテルは当初、 エバーキープ内で亡くなった人から賄っていたらしいけど、 永久人は増える一方だから、当然、不足していく。 カフキワ : だから、よそから調達しようとするのさ。 今、この瞬間にあたしの身体を構成しているエーテルだって、 トライヨラ襲撃時の犠牲者のものかもしれないんだ。 カフキワ : そんなの嫌なんだよ……。 あたしは、誰かの命を奪ってまで存在していたくない。
- 参考)エーテル界
- カフキワの狙い。スフェーン自体も永久人であり、その存在があり続ける以上、命を奪う行為が続いてしまう。そのため人格を形成している「生前の記憶」を消すことでそれを阻止するのだという。
カフキワ : 各エリアには「ターミナル」と呼ばれる巨大な装置があって、 あたしたち永久人の記憶は、そこに保存されてるんだ。 カフキワ : そのターミナルを、稼働終了……シャットダウンさせる。 そしたら、保存されていた記憶ごと、永久人は消滅するだろう。 エレンヴィル : だが、今すぐそうする必要はあるのか? スフェーンの侵攻を止めることさえできれば、 なにも急いで消滅させなくても……! カフキワ : 今だから、だよ。 カフキワ : スフェーン様の人格を形成している「生前の記憶」は、 ここリビング・メモリーの中心にある、 メインターミナルに保存されている。 カフキワ : あれは防備が堅いんだけど…… 計算が終わった瞬間に生じるはずの隙を狙えば、 ハッキングで内部から突き崩せる可能性が高い。 カフキワ : その瞬間を待つあいだに、永久人を消しておくんだ。 そしたら、万が一「世界を繋ぐ力」が起動したとしても、 鏡像世界から奪われる命の数を抑えられるからね。
クルル : カフキワさんの提案はもっともだし、 スフェーン王を止める決断をした以上、 永久人たちの未来を断ち切ることも覚悟していたけれど……。 カフキワ : どんなに生身に見えたって、永久人は記憶の残滓さ。 もうあたしの命は、とうの昔に終わってるんだ、 責任を感じる必要はないよ。 カフキワ : それにさ、中核を担うメインターミナルを止めたら、 どのみちすべての永久人は消える宿命にあるんだ。 カフキワ : だったら、ほら、少しでもいいときに消えたいでしょ? 鏡像世界から奪われる命だって、 きっと誰かの……かけがえのない命なんだから。
- ここで光の戦士との三択での問答が行われる。
- ほかに解決法があるかも
カフキワ : それが、ないんだよねぇ。 ずっとプリザベーションの資料を探ってきたんだけど、 困ったシステムだよ、ほんと。
- 消したくない
カフキワ : あはは、そう思ってくれるのは嬉しいけど、 このチャンスを逃したくないんだ。 ね、頼むよ……!
- わかった、想いに応えよう
カフキワ : ありがとね……。 あたしの意思を尊重してくれてさ。
- カフキワは、永久人たる「スフェーン様」を責めないで欲しいという。なぜなら、現在の永久人スフェーン様は、プリザベーションの連中が大昔に亡くなった女王様の記憶を利用して「民を護る王」として彼女を造ったからだという。言ってしまえば、今のスフェーン様はプリザベーションが仕立て上げた「都合のいい王様」、「永遠に変わらない理想の王様」でしかないという。
カフキワ : それから、これは個人的な願いでしかないんだけど、 スフェーン様を責めないであげてくれないかな。 彼女だって、望んで永久人になったわけじゃないからね。 カフキワ : 永久人を開発したプリザベーションの連中は、 大昔に亡くなった女王様の記憶を利用して、 「民を護る王」として彼女を造った。 カフキワ : その使命には、どうしたって抗いようがないものなのさ。 ウクラマト : ……どういうことだ? カフキワ : 言ってしまえば、今のスフェーン様は、 プリザベーションが仕立て上げた、都合のいい王様なんだ。 カフキワ : 生前のスフェーン様の、民を愛する純粋な想いを使って、 「永遠に変わらない理想の王様」を造りだした。 永久人を護り続けるという、絶対的な使命を植えつけてね。 カフキワ : ……だけど、彼女の使命(おもい)とは裏腹に、 リビング・メモリーに生きる永久人たちは、命を消耗し続ける。 だから縋るしかなかったんだよ……「世界を繋ぐ力」とやらにね。 ウクラマト : そんなのって……! じゃあ、本来のスフェーンなら、 こんな路を選ばなかったかもしれないのか!? カフキワ : そこまでは、それこそ本人じゃないとわからないけどさ。 カフキワ : 肝心のプリザベーションは雲隠れして、 彼女は独りで使命を負ったまま、ここまできてしまった……。 カフキワ : だからこそ、あたしは思ってる。 「永久人のスフェーン様」を、責めるんじゃなくて、 止めてあげてほしいって……。
- ボロボロの機械兵体のオーティスによれば、生前の生身のオーティスが騎士団長に命じられたのは454年前という。その時にはスフェーンは王女様であり、のち女王となった。しかし彼女は病死してしまう。当時のアレクサンドリア王国の技術により、その死の床にあった生身のスフェーン王の「魂」は回収できていたという。その後生身のオーティスが老体となった頃、”魂から「記憶」を抽出し、生者を再現する”技術が実験段階へと進み、今から380年前に老体だったオーティスはこの実験体に志願し機械兵となって蘇った。
- その後、確立した技術を使って「スフェーン様」が永久人(再現体)となって蘇るが、それは本来のスフェーン王ではなくプリザベーションによって操作された都合の良い「永遠に変わらない理想の王様」としてのものであったという。ただしボロボロの機械兵体のオーティスとの会話の際などには、一時的に記憶が蘇っているように思われる。また武王ゾラージャにより「喪心のオーティス」となった彼を「忠心のオーティス」へと呼び戻したのはスフェーンの呼びかけであった。
- それでも永久人を見たいという一行に、少しだけの猶予ならあると許してくれる。そして永久人について語る。
カフキワ : もちろん奇跡には違いないんだけど、 なんというか、ここは「そういう場所」なんだよ。 ターミナルに計算された死後の世界だからね。 カフキワ : 友人知人との再会が、偶然に起こることは本当に稀なことさ。 でも、生前の「未練」に関わる大切な人と再会したって話は、 ここじゃ、よく聞くんだよ。
カフキワ : ああ、永久人の姿は、 単純に亡くなったときの姿ってわけでもないからね。 カフキワ : これはあたしの推測なんだけど…… その永久人にとって、もっとも心穏やかで、 幸せだったころの姿が再現されるんじゃないかと思ってる。 ウクラマト : じゃあ、カフキワの姿もそうなのか? シャトナ族の外見から、年齢を見極めるのは難しいけどさ。 カフキワ : うーん…………。 あたしが一番幸せだった時期なんて、 たくさんありすぎて、わからないんだよねぇ。
カフキワ : ほら、自分で言うのもなんだけど、 あたしはいろんなことに興味津々になっちゃう性格でしょ? 動物の知識も、エレクトロープ技術も貪欲に追い求めてさ。 カフキワ : 要は「知ること」に幸せを感じるタイプって言うのかな。 カフキワ : だけど、あたしは違う。 死んだ後の世界のことまで知りたくて、 ハッキングを覚えてまで、機械の身体で抜け出したのさ!
- と言いながら、カフキワ自身の願いで噴水を復活させている。
カフキワ : ワガママに付き合わせるようで悪いんだけど…… 最期に、このエリアの永久人たちに見せてやりたいんだ。
- ウォーターターミナルのシャットダウン。
十分なら、このままシャットダウンしてくれ。 ウォーターターミナルをシャットダウンすると、 カナルタウンの景観が変化し、元には戻せなくなります。 カフキワ : ……おやすみ、みんな。
- 強い「未練」を持っている永久人は実体を保っているかも知れないという。
カフキワ : そうそう、ターミナルに保存されていた記憶が消えたことで、 大半の永久人も消滅してるはずなんだけど…… カフキワ : もしかしたら、強い「未練」を持っている永久人は、 まだ実体を保っていて…… シャットダウン後もしばらく存在してるかもしれない。 カフキワ : そういう永久人がいたら、よければ話を聞いてやってよ。 記憶の残滓ではあっても、 その想いは、彼らが生きていた証だからさ。
ウィンドパスガーデン
- その刻が迫りますますぎこちなくなっていくエレンヴィルの思いを感じ取るウクラマト。
ウクラマト : なあ、エレンヴィル……。 ウクラマト : アタシはお前の意思を尊重したいって思ってる。 だけど同時に、カフキワの想いも叶えたい。 ウクラマト : ……悔いは残してほしくねぇんだ。 できれば最期は、笑顔でいてほしい。 エレンヴィル : わかってる。 エレンヴィル : わかってるさ……。 ウクラマト : ……あいつにとってカフキワは、 母親であると同時に、憧れの師でもあったんだ。 簡単に割り切れなくて当然さ。
- ジップラインで移動してきた一行に、カフキワ自身の願いを語りだす。
カフキワ : ねえ、みんな聞いてくれるかい? あたしはさ、死ぬ前にやりたいことがふたつあったんだよ。 カフキワ : ひとつは、エレネッシパの成長を見届けること! カフキワ : これに関しては、ある意味では叶ったと言えるかな。 カフキワ : だって、他人を煙たがってばかりだった子が、 こんなに素敵な仲間を、ぞろぞろ連れて来たんだからね! カフキワ : この子の師としても母としても、 これほど嬉しいことはないよ!
カフキワ : そして、もうひとつは…… まだ見たことのない生き物に出会うこと。 カフキワ : 世界中を隅々まで旅して、 未知の生き物をひとつでも多く見つけるんだ……! カフキワ : ……でもまあ、世界どころかトラル大陸さえ、 すべて見てまわる前に、おっ死んじまったんだけどね。 カフキワ : 何が言いたいかって言うと、 あんたたちに、あたしの夢を叶えてほしいんだよ。 カフキワ : ここにだって、見たことのない生き物がいそうだからね!
- ということで珍しい生き物探しを行う。そして第一世界で見た「エケボア」に似た魔物について、親子で熱く語り合う場面がある。
第一世界で見た「エケボア」に似た魔物がいる! エレンヴィル : 間違いない、俺が見たのはあいつだ。 カフキワ : へえ、なるほどねえ。 たしかにあれは、どっちつかずな見た目してるわ。 カフキワ : じゃあまずは、あの子を観察してみないとね! どんな特徴が挙げられる? エレンヴィル : ああ、俺が気になったのはその鱗だ。 草原に身を隠されると、簡単には見つけられそうにないな。 カフキワ : こうしてじっくり観察してみると、 背中のアレは鱗のように見えるけど、皮膚が変化した鱗甲板だね。 甲鱗綱の角質化した鱗と違って、成長するはずさ。 エレンヴィル : ……防御のために硬く進化したのではなく、 擬態のために色合いを変え、しなやかさを獲得したのか。 だとすると、おふくろの言うとおり百獣綱に近いのかもな。 カフキワ : もっと詳細な調査をしないと何とも言えないけどね。
- そして、最後に「クレイラ自然史博物館」で空飛ぶ生物に乗ろうとワガママを言い出す。
カフキワ : アッハッハッハ! 気持ちいいねえ、最高だよこれ! エレンヴィル : コイツ、本当に飛びやがった……! カフキワ : ねえ、こうやって列になって飛んでるとさ! あたしたち、渡り鳥になったみたいじゃない!? エレンヴィル : ……別に、鳥ではないだろう! カフキワ : 渡り鳥! マガモ! あんたの名前の由来だって、言わなかったっけ!? エレンヴィル : 巫術師の姐さんから聞いて知ってたけど…… おふくろからは聞いてない! カフキワ : 渡り鳥なら、いろんなところに飛んで行けるじゃない! トラル大陸の外にだって、自由にさ! カフキワ : 占いが現実になってよかったよ! ねっ、マガモ君! エレンヴィル : ……その呼び方はやめろ! カフキワ : あら、もう終わりなのかい!? 楽しい時間は、あっという間だねぇ! カフキワ : リビング・メモリーを空から眺めたことなんてなかったから、 新鮮だったよー! エレンヴィル : …………。 カフキワ : うーーーん、最っ高だったぁ!! 最期の最期まで、空中遊覧を試さずにおいたこと、 我ながら英断だったよね! カフキワ : あんたたちも楽しめたかい? エレンヴィル : ……まあな。 それなりに楽しかった。 カフキワ : おっ、それならよかった! あんたたちを誘った甲斐があったってもんだよ! カフキワ : あたしのワガママに付き合ってくれて、本当にありがとね。
- 納得のいかないエレンヴィルに対して、カフキワはこう諭す。
エレンヴィル : あんたは、いつもいつもそうやって自分で勝手に決めて、 どっかに行っちまうんだな。 カフキワ : エレネッシパ。 あたしの弟子ならわかってるだろ? カフキワ : 生き物はいつか必ず死ぬ。 そして、そうなったら復活も再現もない…… それが正しい命の巡りなんだ。 カフキワ : 今のあたしは不自然な存在で、 この歪んだ状況を壊すためだけに永らえてきた。 カフキワ : だけど、みんながここに来てくれたから、 ようやくこの使命を託して、自然に還ることができるんだ。 カフキワ : ……そんな仏頂面してないで、喜んでくれない? エレンヴィル : こんなときに笑えねえよ……。
カフキワ : ……実を言うとさ、少し怖かったんだ。 カフキワ : このままずっと永久人として障壁に閉じ込められて、 知る喜びを感じなくなったら、どうなっちまうんだろうってね。 カフキワ : だから、あんたが来てくれて、 心の底から安心したし、心強かった! カフキワ : うん、今なら断言できる! あたしの人生で最も幸せな瞬間は、今このときさ!
エレンヴィル : だったら…… おふくろの夢は俺が継いでやる! エレンヴィル : こいつらと出会って、ここまで来れた。 悔しいけど、あんたの言うとおり世界が広がったんだ。 エレンヴィル : だから、あんたが行けなかった場所まで旅をする…… エレンヴィル : あんたの……おふくろの夢は、俺が叶える……必ず! カフキワ : ……参ったな。 本当に頼もしくなっちゃってさ。 カフキワ : これからもきっと、あんたはいろんな経験を積んで、 たくさん失敗も、後悔もするだろうさ。 カフキワ : それでも、前に進み続けてごらん。 いつかあんたが自分の路に迷ったとき、 その記憶が、標(しるべ)になってくれるから。 カフキワ : だからほら、顔を上げて。 あたしの記憶も連れていってよ! カフキワ : この世界は、まだまだ未知で溢れているんだ! エレンヴィル : ……ああ、約束する!
カフキワ : さあ、行っといで。 あんたはあたしの、自慢の息子さ! カフキワ : それじゃあみんな! あとのことは、頼んだよ!
- そしてついにウィンドターミナルのシャットダウンが行われる。
FAQ的なまとめ
- なぜ永久人を消すのか
- スフェーンを止めるため。
- そもそもエバーキープ最上層で消えたスフェーンを追いかけてきたのは、スフェーンを止めるためである。武王ゾラージャ戦後の会話。
ヤ・シュトラ : ……ただし、永久人たちを護るには生命力のエーテルが必須。 恐らく、原初世界の人から奪う計画だったのでしょうけど、 ゾラージャに裏切られ、その望みも潰えた。 ヤ・シュトラ : そして今、追い詰められた彼女は「世界を繋ぐ力」を使い、 異なる鏡像世界へと狙いを変えた。 私たちからの干渉を避け、「命」を奪うために……。 グ・ラハ・ティア : ……そんなことはさせない。 鏡像世界には、オレたちと同じように生きている人がいるんだ。 ウクラマト : スフェーンを追いかけよう。 「向こう側」ならカフキワにも会えるかもしれねぇし、
- ヤ・シュトラが言ったように、原初世界での生命の回収に失敗したスフェーンは、「鍵」を手に入れたことで次は鏡像世界へとその狙いを向けることになる。とにかく「それを止めさせないといけない」というのが現在の一行の大目的でもある。わざわざ扉前に半数以上のメンバーを残してまで決死の思いで止めに来たのであって、観光旅行に来たのでは決してない。※扉前に集合したのは、グ・ラハ・ティア、ヤ・シュトラ、アリゼー、ウクラマト、光の戦士、クルル、エレンヴィル、アルフィノ、ウリエンジェ、サンクレッド、エスティニアン、シェール(オブリビオン)、グルージャ、理王コーナ。突入したのはグ・ラハ・ティア、ウクラマト、光の戦士、クルル、エレンヴィル。
グ・ラハ・ティア : スフェーンが、別の鏡像世界から命を奪うつもりなら、 オレがやるべきことは決まってる。 グ・ラハ・ティア : ……奪わせはしないさ。 まだ見たことのない世界の命も、 かつて光に満たされた、あの世界に住む人々の命も。
- そしてその方法として、自ら永久人であるカフキワの提示した手段が「永久人を消去して欲しい」ということである。
- ただし「スフェーンを止める」という強い意志を持って鏡像世界に飛び込んできた彼らも、いざ眼前にその光景を目にしてしまうとスフェーンが「史上最悪の王にだってなって」でも護ろうとした「世界」を壊すことにためらいを感じてしまう。多くのプレイヤーに拒否感が広まってしまったのは、一行のそのためらいがプレイヤーの心にまで届いてしまったということではないか。
- 恐らく最初に原初世界に繋ごうとしたのは、アシ○ンの野望なのか何かはよくわからないが、ミララ族の故郷でもあるし「プリザベーション」がそう狙いを定めたからだと思われるが、(原初世界で20年前に)クルル両親によりその扉は閉じられてしまった。
- 再び「鍵」を持った人物(ゾラージャ)が現れたため、彼の強い要望もあってとりあえず原初世界のヤースラニ荒野に接続したのだろうが、じゃあそれが失敗したからと言って鏡像世界で成功するのだという根拠は当然描かれていない。そもそもスフェーンたちアレクサンドリア人は鏡像世界の存在を知っていたのだろうか?暁一行との接触で鏡像世界の存在を知ったから、改めて鏡像世界への進出を目論むのだろうか?なおメインクエスト「護るべき家族たち」で三択がでるが、いずれを選んでも「やっぱりキミは、私が知らないことを知ってるんだね。」となる。
- ※メタ的な話で言えば、MMORPGプレイヤーにとって一番恐れるのは「セーブできない」ことである。何らかの行動はすべてサーバーに記録され、プレイヤー個人の意思ではもとに戻すことはできない。オフゲーならば「とりあえずセーブして後で巻き戻せばいいや」と簡単に「その先」を確認できるが、MMORPGではそれができない。しかも「一度消してしまえば元に戻せない」と言われてしまうとどうしてもためらいが生まれる。多くのプレイヤーは、最初にターミナルをシャットダウンするときにためらったのではないだろうか。それはキーNPCである登場人物たちの思いと重なる。しかしそれでは「黄金のレガシー」のエンディングを迎えられないし、最終エリアでギャザリングやリスキーモブ狩りもできない。恐らくアラガントームストーン(上位)入手もできないし、エキスパートダンジョンも、至天の座アルカディアも開放できないだろう。多くのプレイヤーに「ためらい」を生んだであろうことはMMORPGの特性を活かしたシナリオの勝利だと言える。もっともフォーラムでも書かれているように、何か特殊なモードで散策なり撮影できるモードがあればいいなと思ってしまうのがプレイヤー心理だと思われるが、しかしこれはウルティマ・トゥーレが決して到着時の状態に戻らないのと同じでもある。記憶の中だけに残るからこそ美しく永遠である。それは本作で繰り返されたテーマでもあると思われるし、せっかくコストを掛けて作り込んだ世界を、「一度しか見せない」「プレイヤーの手で消去させる」という決断をするのも厳しいものがあったのではないだろうか。
- なぜメインターミナルをシャットダウンするのか
- 消去を急ぐ理由
- なぜ各所のターミナルもシャットダウンするのか
- 万が一「世界を繋ぐ力」が起動したとしても、鏡像世界から奪われる命の数を抑えられるためだという。
- 現在メインターミナルは「世界を繋ぐ力」を起動するために膨大な計算をしながらエネルギーをかき集めている最中であり、万が一こちらの動きに気づいたとしても処理の中断は容易じゃなく、いっそ(膨大な計算を)中断せず計画が致命的な妨害を受ける前に世界を繋いでしまおうと考えるはず。スフェーンにとっては身を切る思いだが、仮に各地のターミナルがシャットダウンされたとしても「メインターミナルに保存された人々は救える」と考えるだろうという。だから「今」シャットダウンしたいのだという。
- これもメタ的に言えば、プレイヤー視点では必ずスフェーンを討滅しその野望は食い止められるはずである。FF14のシステム構成的には最後のダンジョンがありその先にスフェーン?討滅戦があって、床ペロしても「PT抜けますね」されても必ずクリアする。そういう展開でなければ極端に言えばFF14は今後のストーリー展開がなくなりここでサービス終了になる。必ずスフェーンは止められるのだから各所のターミナルはわざわざ消さずに残しておいても良いんじゃないか?という視点もありうる。しかしカフキワの視点ではそこまでは信用できておらず、スフェーンを止める作戦が失敗する可能性も織り込んで作戦を建てている(カフキワの用意してくれたハッキングプログラムもうまく稼働するかどうかはわからない)。その時のために消去する。どっちにしろメインターミナルにはスフェーン以外の人々も保存されているわけで、メインターミナルを止めるということはそれらの人々も消えるということになるし、(描写はないが)スフェーンはもともとメインターミナルに保存された人々を道連れにするつもりなのではないかと思われる。「メイン」と言うだけに、メインターミナルがシャットダウンすれば各所のターミナルもシャットダウンになってしまう(中核を担うメインターミナルを止めたら、どのみちすべての永久人は消える宿命にあるんだ)。
- とは言っても永久人を消すのは覚悟ができない
- どんなに生身に見えたって「永久人は記憶の残滓」であり、各人の命はとうの昔に終わってるため責任を感じる必要はないという。
カフキワ : どんなに生身に見えたって、永久人は記憶の残滓さ。 もうあたしの命は、とうの昔に終わってるんだ、 責任を感じる必要はないよ。
- その上、中核を担うメインターミナルを止めればどのみちすべての永久人は消える宿命にあることから、永久人であるカフキワ自身は少しでもいいときに消えたいという。鏡像世界から奪われる命も誰かのかけがえのない命だから。
カフキワ : それにさ、中核を担うメインターミナルを止めたら、 どのみちすべての永久人は消える宿命にあるんだ。 カフキワ : だったら、ほら、少しでもいいときに消えたいでしょ? 鏡像世界から奪われる命だって、 きっと誰かの……かけがえのない命なんだから。
カフキワ : 今、この瞬間にあたしの身体を構成しているエーテルだって、 トライヨラ襲撃時の犠牲者のものかもしれないんだ。 カフキワ : そんなの嫌なんだよ……。 あたしは、誰かの命を奪ってまで存在していたくない。
- 実際カフキワ以外の永久人も今消えてもいいと言っている。
穏やかな永久人 : もう思い残すことはありません。 スフェーン様の計画が上手くいこうがいくまいが、 私たちに心残りはありませんよ。
- そもそも実体化されてるものも1割にも満たない状況らしい。
ユークレース : けど、エーテル不足の影響で、 全員が実体化してもらえてるわけじゃねぇからな。 ユークレース : 俺たちを構成する記憶は各ターミナルに保存されてるが、 実体化されてるのは、1割にも満たないって話だ。 ユークレース : 俺は実体化されるのは三度目だが、 目覚めるたび永久人の数は減ってる印象だな。
- ユークレースたちを見てグ・ラハ・ティアも決心が揺らいだという。
グ・ラハ・ティア : 誰だって、失い難い存在を前にすれば、 その人の未来が続くことを願わずにはいられない。 そういう願いを……彼女はすべて背負ってしまったんだろうな。 グ・ラハ・ティア : だがそれでも、オレにも護りたい命がある。 譲るわけにはいかないんだ……。
- どんなに生身に見えたって「永久人は記憶の残滓」であり、各人の命はとうの昔に終わってるため責任を感じる必要はないという。
- 遠隔機械を操作する技術
- 原初世界で「丸っこい機械」として現れていたカフキワは、最終エリアにいた永久人であるカフキワが「丸っこい機械」を遠隔操作で操っていたという。
- これと逆の技術がオブリビオンの残存メンバーにより転用され、エクストラダンジョン「悪夢遊園 ストレイバロー」では、オブリビオンメンバーのノスタルジアが機械体を遠隔操作して最終エリアで出会っている。
ノスタルジア : 実はですね、一連の事件のあと、私たちオブリビオンは、 手分けしてリビング・メモリーの調査をしているんです。 ただその際、本人が現地に行くとなると大変ですからね。 カフキワさんが編み出した技術を転用して、 バックルームから機械兵を遠隔操作することにしたんですよ。
- ※カフキワが繋げていたのはエバーキープ最上層と繋がっていた経路、ノスタルジアが繋げているのは天深きセノーテ経由の経路。