フッブート王国(the Kingdom of Voeburt)
- かつて、第一世界に存在した国家のひとつ。
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概要
歴史
グリュネスリヒト城(the castle of Gruenes Licht)
- 現在イル・メグにあるリェー・ギア城は、フッブート王国時代のもので、かつてはグリュネスリヒト城と呼ばれていた。
- 罪喰いによる侵略の後に妖精がこの一帯に棲むと、妖精語でリェー・ギア城と呼ばれるようになった。
イス=ギュフ : あのお城、今は妖精語でリェー・ギア城と呼ばれてるけど、 あれを建てたフッブート王家の時代には、 翠光の城……グリュネスリヒト城って呼ばれていたのよ。 イス=ギュフ : 王族や騎士たち、それに城下町の住民も、 最後まで残ったヒトたちは、結局、罪喰いの餌食に……。
建国300年式典
革張りの手記 : フッブート王国、建国300年を祝う式典が、 グリュネスリヒト城にて華々しく開催された。 列席者の顔ぶれ、荘厳な演出、すべてが見事の一語に尽きる。 革張りの手記 : 建国のきっかけとなった、 ドラン族とガルジェント族の融和にちなみ、各種族の代表が登壇、 古の盟約を読み上げたときなど、涙が止まらなかった。
「ジェナーナ峠」の名の由来
古ぼけた歴史書 : ジェナーナ峠は、その名のとおり、 三代前の国王のご息女、ジェナーナ姫の名を由来とする峠である。 古ぼけた歴史書 : 夜になると、城のステンドグラスから緑色の光が注ぎ、 峠一帯を染め上げることから、 姫の宝石が如き翡翠色の瞳に例え、その名がつけられた……。
姫様の手鏡
荘園の管理記録 : 第一の週、雷曜日。 湖畔からの眺望が、姫様のお気に召されたとのことで、 王侯貴族の皆々様が一堂に会しての茶会が催される。 荘園の管理記録 : 姫様は、菓子をほおばったあと、 口元の化粧でも気になったのか、湖を覗き込んでおられた……。 それを見た羊飼いたちが、姫様が湖を手鏡にしたと大騒ぎだった。
最後の王室関係者
ロールドリック王(King Roaldric)
- フッブート王国最後の国王。
- ソールディア姫、ポールディア姫らの父。
第一王女:ソールディア姫(Crown Princess Sauldia)
- 領内で発生していた魔物化する事件に対して自ら捜査を指揮していたが、宮廷魔道士タドリクの裏切りに会い魔物化してしまう。最後はブランデン(ブランヘルツ)に介錯を頼み死んでいく。
第二王女:ポールディア姫(Princess Pauldia)
- 姉のソールディア姫が「三種の国宝」を継承し、王位継承者(王太子)と決定したのち、ポールディア姫には父であるロールドリック王から他国への縁談が持ち上がった。
- 縁談話はタドリクの尽力により撤回となりポールディア姫はフッブート王国に残ることができたが、その条件として父王は、彼女が第二王女としての身分を捨て、宮廷魔道士となることを求めたという。
- その運命を受け入れたポールディアであったが、心に秘めるものがあった。彼女は以前から親しくしていたン・モゥ族の若者ベーク=ラグに頼み込み、ついに彼から「人の中に眠る才能を開花させる秘術」を伝授される。
「でも、私に魔法の才なんてない……。 だから、あなたに相談があるの。前に聞かせてくれたわよね。 魂を研究する過程で、人の中に眠る才能を開花させる秘術を発見したって……」 「ダメだ、ピア。この研究は、まだ道半ばなんだ。 肉体の生命力を一時的に活性化させる秘薬こそ完成したものの、 魔法の才を目覚めさせるとなると、魂そのものに不可逆の影響を与えなくちゃならん」 「お願いよ、ベーク=ラグ。私は家族といっしょに暮らしていたいの……! 宮廷魔道士になることができなければ、敬愛する姉様を支えることも、 あなたとこうして、おしゃべりすることすらできなくなる! そんなの嫌よ、絶対に……!」 ベーク=ラグとて想いは同じだ。 城の中で、唯一、胸襟を開いて語らえる親友と別れたくはない。 彼女が自分に見せてくれた優しさに釣り合う対価があるとすれば、それは彼女の唯 一つの望みを叶えることなのではないか。 苦悩の末、彼はぎこちなく頷いた。
- そうするうち王国では、民が魔物化して人をおそうという事件が起こり、王国騎士団に加えて宮廷魔道士たちにも捜査に加わることとなり、その陣頭指揮にはソールディア姫があたることとなった。
- ベーク=ラグがポールディアに教えた秘術は、魂の在り方そのものを改変し、人を魔物の如き異形へと堕とすことも可能だった。それを知っていたベーク=ラグは、魔物化事件を聞き心中穏やかではなかった。
- そして魔物化事件の黒幕がタドリクであることが判明すると同時にポールディアの体にも異変が起こっており、彼女は地下牢に閉じ込められ、やがて彼女は完全に魔物へと変異してしまう。
- この騒動のさなか、ソールディア姫もまた倒れてしまい、次代の王を喪ったフッブート王国は、光の氾濫後に当地を襲った罪喰いの群れに対抗しきれず、やがて国を棄てることになった。
- グリュネスリヒト城が放棄される際、ひとりの王国騎士がかつての第二王女を憐れみ、独房の鍵を開けたという逸話が伝わるという。(漆黒秘話 第5話)
- 【ベーク=ラグ】の項も参照のこと
- モブハントのイル・メグAモブ「ポールディア」には次のような説明文がついている。
ハルドル : 一年ほど前、フッブート王国の遺跡に侵入したスカベンジャーが、 地下深くに造られた牢獄の中で、鎖に繋がれた魔物を見たという。 ハルドル : その牢獄の扉には「ポールディア」と刻まれていたそうだが、 これは王国が滅亡した時点における第二王女の名と一致する。 そして、壁には血文字でこう書き残されていた。 ハルドル : 「王位継承権に目が眩み、あの男の話に乗ったのが間違いであった。 よもや、この私が捨て駒のように利用されるだけなどと……。 嗚呼、せめて姉も同じ末路を辿らんことを!」とな。
宮廷魔道士タドリク(Tadric)
- 王家の相談役まで務めた天才魔道士であったが、最後は王国の実権を握ろうと画策し、第ニ王女を幽閉、第一王女を魔物化する。
関係者
アルバートとの関わり
- 闇の戦士のひとりアルバートが生きていた頃、まだ存在した。
アルバート : ……ここは、俺の生きてたころ、 フッブートって国の王都だったんだ。 アルバート : 何かとしきたりにうるさくて、頑固な奴も多かった……。 でも、打ち解けてみれば、あれほど居心地いい街もなかったさ。 アルバート : 山間だから、冬は恐ろしく冷え込んでな。 名物のラム肉のシチューを食いながら、いろんな話を聞いたよ。 街の灯は絶えることなく、赤々と燃え続けていた……。 アルバート : ……今ではもう、昔の話だ。 その時代を知るものは、人も、場所も、残っちゃいない。
ブランヘルツとの関わり
- アルバートと出会う前、ブランヘルツことブランデンは騎士として仕えていた。
- しかしソールディア姫を危険に晒したカドで騎士を剥奪され、一度は王国を去っていた。
スール=オール : ブランデンは王国騎士として事件の捜査に当たっていた。 じゃがある時、魔物化した住民を傷つけることをためらい、 ソールディア姫が負傷してしまったのじゃ。 スール=オール : 姫を危険に晒したとして糾弾されたブランデンは、 騎士の称号を剥奪され、王国を後にすることになってな……。
- アルバートたちと出会ったブランデンは、やがて同行するようになり、各地で名を挙げたうえで魔物化事件の解決を請け負い王国へと戻ってくる。
スール=オール : だが、しばらくして、ヤツは帰ってきた。 魔物化事件の解決を請け負ったアルバートという冒険者の一行に、 ブランデンの姿を見つけた時、ワシは嬉しかったよ。 スール=オール : ソールディア姫もブランデンの帰還を大いに喜び、 かつてのように、ともに魔物化事件の捜査をするようになった。 そうしている内に、ふたりは強い信頼関係で結ばれていった。
ン・モゥ族
- ン・モゥ族の修理屋「マーン=オセ」はフッブートの騎士たちに重宝されたという。「イル・メグ」の項を参照
ウィド=インク : そうですなぁ…… 修理屋の「マーン=オセ」など、いかがでしょう? かつてはフッブートの騎士たちに重宝された、名職人でした。 ウィド=インク : しかし今はその腕を、キノコのようにカビさせるばかり。
- スール=オールも第一王女ソールディア姫に仕えていたという。
スール=オール : 今でこそリェー・ギア城と呼ばれておるが、 フッブート王国時代の名はグリュネスリヒト城と言ってな…… 100年前、ワシはこの城に仕えていたのじゃ。
スール=オール : 何故ワシがソールディア姫に仕えていたか…… それは、あの御方に大きな恩があるゆえ。 スール=オール : かつてソールディア姫は、 獣に襲われて死にかけていたワシを救ってくださった。 スール=オール : この世界に、命に代わる対価はない。 ゆえに、ワシは命を懸けてソールディア姫に尽くすと誓ったのじゃ。
- ベーク=ラグ
- ベーク=ラグは、かつて王国に仕えていたという。
高窓から差し込む月光の下で、熱心にフラスコを覗き込む者がいた。 この国、フッブート王国の主要民族であるドラン族でもガルジェント族でもない。ン・モゥ族の若者、ベーク=ラグだ。 「魂」の神秘を解き明かそうとする彼は、王家よりグリュネスリヒト城の一角に部屋を与えられ、 寸暇を惜しんで研究に明け暮れていた。
- ベーク=ラグは、かつて王国に仕えていたという。
- 彼はフッブート王国の第二王女ポールディアと親しい関係にあったが、姉のソールディア姫が王位継承権を得た頃からその関係は変わっていった。ベーク=ラグは、王位に未練を残していたポールディアの頼みにより秘術を授けてしまう。
- やがて領内で魔物化する事件が起こり、ポールディアの関与が明らかになり、彼女自身も地下牢に投獄され魔物化するという結末を迎え、ベーク=ラグはフッブート王国の地を去った。
アマロ族
- アマロのリスパのかつての主人は、フッブート王国の誉れ高い騎士だったという。
リスパ : クゥゥ……キゥ……。 ああ、ヒトになでてもらうなんて、いつぶりかなぁ。 ちょっとだけ、ご主人の手を思い出すよ。 リスパ : 私のご主人は、ここフッブート王国の、 誉れ高い騎士だったんだ。 それはそれは立派で、かっこいいお方さ! リスパ : ……最後は罪喰いにやられてしまったけれど、 でも、私は今でも、あのヒトを尊敬している。 この地から、いつまでも離れられないくらいにね。
罪喰い
- フッブート王国は罪喰いにより滅んでしまう。
イス=ギュフ : 王族や騎士たち、それに城下町の住民も、 最後まで残ったヒトたちは、結局、罪喰いの餌食に……。
- 王国の崩壊により難民となった人々は、水晶公のクリスタリウムへと逃れたという。
モーレン : 「光の氾濫」から10年も経たないころ、 突如としてレイクランドにクリスタルタワーが現れ、 その召喚者たる水晶公の存在が、知られるようになりました。 モーレン : 以降、住む場所を失くしたレイクランド連邦の人々や、 フッブート王国の崩壊によって難民となった人々を受け入れ、 クリスタリウムという街が成立、発展していきます……。
三種の国宝
- 最後の皇女ソールディアが所持していたという装飾品。フッブート王国の国宝であったという。
- 指輪「双頭狼の爪」:イル・メグのスール=オールが隠していた
- 腕輪「双頭狼の牙」:スカベンジャーにより盗まれ、買い取ったユールモアの商人からライト村のミリンダに修理依頼している最中にディカイオシュネーにより奪われる
- 首飾り「双頭狼の眼」:モルド・スークのヒュム族のスカベンジャーが肌見放さず持っていたが、ディカイオシュネーに奪われる
- タンクのロールクエストは、四使徒となった「ブランデン(ブランヘルツ)」の話。フッブート王国ゆかりの「双頭狼の牙」を奪い去ったところから話が始まる。
スール=オール : まず、フッブート王国の三国宝は、 次期王位継承者に受け継がれる装飾品のことでな。 最後の持ち主は、第一王女であるソールディア姫じゃった。 スール=オール : これらの品々は、姫の死後、 フッブート王国の宝物殿に納められておったが、 一年ほど前に侵入者が、そのうちふたつを持ち出したのじゃ。 グランソン : 「双頭狼の牙」と「双頭狼の眼」のことだな? スール=オール : うむ……宝物殿は結界によって護られておったが、 その外に持ち出されたことで、ふたつの国宝は、 ディカイオシュネーの感知に引っかかったのじゃろう……。
- 「ブランヘルツ」の項を参照
関係する事物
- フッブート金貨
- アム・アレーンでは、金貨一枚でパン40個は食べられるという。
カサード : 驚くなかれ、フッブート金貨だ! いやぁ、俺も久々に見た! 商い中のモルド族 : フッブート金貨!? 本当ネ!?
- アム・アレーンのグスジョンは、アンバーヒルで採れる「獅子目石」を取り出す裏技を教える代わりに、先日なくしてしまった「古びたフッブート金貨」を探してほしいと依頼してくる。
グスジョン : 先日、坑道の奥で、「古びたフッブート金貨」を拾ったんだ。 儲けものだと喜んだが、作業をしてるうちに、 その辺でうっかり落としちまったらしい……。 グスジョン : あんたらには、その金貨を探してほしいんだ。 ……運試しも兼ねてな。
- アム・アレーンでは、金貨一枚でパン40個は食べられるという。
- 「光の巫女ミンフィリア」
- 第一世界に現れ消えてしまったミンフィリアの魂を最初に引き継いだ少女「光の巫女ミンフィリア」。※ただし現在の「光の巫女」とは別人。
- 罪喰いによって襲撃を受け、その際に罪喰い化に耐性のある少女が発見された。
モーレン : 彼女は氾濫を止めると同時に消えてしまいましたが、 およそ15年後、再びその名前が歴史の表舞台に現れるのです。 モーレン : きっかけは、罪喰いによって襲撃を受けたフッブート王国にて、 罪喰い化に耐性のある少女が発見されたことでした。 モーレン : 伝説の光の巫女と同じ、金の髪と水晶色の目を有していたため、 彼女もまた「ミンフィリア」と呼ばれるようになりました。 モーレン : ミンフィリアは、当時のユールモア軍に合流し、 数多くの罪喰いを討伐しました。
- フッブート装備
- 水妖フーア族の棲んでいる「水妖幻園ドォーヌ・メグ」を攻略すると入手できる装備群。