ラタトスク

ラタトスク(Ratatoskr)

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概要

  • ドラヴァニア雲海北部にある遺構「サルウーム・カシュ」を居城とし、殺害も同所にて行われた事が同地のサブクエスト他、探検手帳のコメントにてほのめかされている。
  • 探検手帳「サルウーム・カシュ」より

    ドラゴン語で「悔恨よりいずるクリスタル」を意味する名の遺跡。破壊された建造物が、半ばクリスタルに埋もれている。その結晶量から推測するに、かつて七大天竜級の魔力を持つ存在が、この地で果てた可能性があるが……。

性別について

詩竜

  • ラタトスクは、各地を飛び回って兄弟を訪れ、遠く離れた地で暮らす兄弟の噂話を伝えていた。
  • 竜詩を届けるものとして、「詩竜」の異名で呼ばれる。
  • また好奇心が旺盛であったラタトスクは、融和の道を歩んでいた人との対話にも熱心であったという。

竜詩戦争の始まり

  • 不用意に「竜の眼」にまつわる秘密をトールダンに話してしまったことから不幸が始まった。

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    • 竜騎士Lv80のクエストで、竜詩戦争の本当の始まりについて語られている。
    • それは、ヒトと交流を持つフレースヴェルグをよく思わなかったニーズヘッグが、妹のラタトスクにヒトを殺してやりたいと吹き込んでしまい、純粋なラタトスクは仲の良いヒトに「ドラゴン族がヒトを殺そうとしている」と話してしまったこと。
    • それを恐れたヒトはラタトスクを襲い、悲劇が始まってしまった。
      ファウネム : ある時、ラタトスクはヒトの王の下を訪れ、語って聞かせた。
      だが、かの竜は竜詩を紡ぐことに長けても、
      嘘のつき方を知らなかった。
      ファウネム : ラタトスクはヒトに乞われるまま、ニーズヘッグの言葉を語った。
      ヒトは脆弱で、取るに足らない存在であり、
      母なる星の守護者たるに相応しきは、幻龍の子たる七大天竜だと。
      オーン・カイ : じ、じゃあ……!
      ヒトの王が裏切ったのは……!
      ファウネム : 竜は、ヒトを蔑ろにして、星の支配者たらんとしている。
      そう誤解したのであろうな、トールダンなる王は……。
      ゆえに竜の力を欲し、裏切りに手を染めたのだ。
      ファウネム : 誰もが、決定的な悪意はなく、
      誤解の連鎖によって恐ろしい出来事が起きたのだ。
      ファウネム : 己が言葉が種となり、裏切りが芽吹き、
      誰よりも大切にしていたラタトスクを喪った。
      それを知るゆえに、すべてを許せず永遠の復讐を望んだ。
      ファウネム : 私が知る父祖ニーズヘッグは、
      強さと弱さを兼ね備えた竜だった……。
    • このことをもって、千年に渡った竜詩戦争の原因がヒトではなくドラゴン族にあったのだと受け取る方が居るようなのですが、クエストで描きたかったのはそういう事ではないと思われます。
    • 幻龍ミドガルズオルム亡き後、この星の守護者たらんとしたニーズヘッグ。その孤独な決意はラタトスクを含めたドラゴン族にさえ秘めた思いであったがために、ヒトとドラゴン族は互いに不幸なすれ違いを起こしてしまった。
      かつて、この星には偉大な竜がいた。
      はるか彼方より、始祖たる幻龍に伴われてやってきたその竜は、
      この星で孵り、育ち、大いなる黒き翼となった……。
      その竜は、幻龍に代わり星の守護者たらんとした。
      しかし、裏切りと戦いの果てに、その「眼」はヒトの手に渡り、
      千年の後、ひとりの男とひとりの女に竜の力を与えた。
      やがて、竜とふたりの蒼の竜騎士は、戦場で相対した。
      膨らみ続ける怨念、燻り続ける復讐心、友を救わんとする願い、
      そのすべてが交差し、竜は消え去った……。
      紅の竜騎士となったふたりは、今も星を護るため戦い続ける。
      竜が払おうとした星の脅威、オメガを斃したように、
      これからもずっと……。
    • だからこそアルベルクは、次のように「竜とともに生きる覚悟と未来」について語っているのだと思われます。
      アルベリク : なんと……トールダン王の裏切りの発端には、
      そのような出来事があったとは……。
      アルベリク : 神殿騎士団を通じて報告し、
      正しき歴史のひとつとして伝えてゆかねばなるまい。
      それが、竜と共に生きることを決めた、我らの未来も照らそう。
      アルベリク : 千年の悲しみをなかったことにはできないが、
      明日を共に生きていくことはできる。
      その道筋を護ることも、新時代の竜騎士の役割なのかもしれんな。

天竜宮殿ソール・カイ

  • パッチ3.3で実装されたインスタンスダンジョン「天竜宮殿ソール・カイ」は、このラタトスクのために作られたものだという。

    ドラヴァニア雲海の外れに、今や人の歴史から消え去ってしまった天上の宮殿がある。七大天竜の一翼、ラタトスクのために建造されたその宮殿は、人の裏切りにより主を失ってからというもの、雲海の生物たちの棲処と化していた。

  • このソール・カイの外れにある遺構に、竜と人との蜜月時代に築かれた飛竜留めがあり、その奥には人のために立てられた兵舎が残っている。
  • 竜詩戦争後に追憶の旅を終えたエスティニアンは、フレースヴェルグの導きによりこの兵舎を訪れており、二領残されていた鎧のうちひとつを受け取っている。
    鎧櫃の中には、紺碧の美しい甲冑一式が二揃い並べられていた。
    『そこに残るふたつの鎧は、本来であれば次にラタトスクの背に乗る者たちに与えられるはずだった。
    だが、力を与えるほどに、欲深き者はさらなる力を求めるもの……
     鎧よりも、その力の源を欲した愚か者が現れたのだ。
     その後に起こったことは、承知であろう?』
    
    人の王トールダンが配下の十二騎士と共に詩竜を惨殺し、魔力の根源たる「竜の眼」を奪い、喰らったのだ。
    使われることのなかった、最後の竜騎士の鎧。ただそれを見つめながら、振り返ることもなくエスティニアンは問い返した。
    「ならばなぜ、俺にこの鎧を……戦う力を与えようとする?
     俺もまた、欲深き愚か者のひとりなのかもしれないんだぞ!?」
    数秒の沈黙の後、フレースヴェルグは答えた。
    『……ふたたび人を信じてみようと思わせてくれた娘がいたのだ』
    聖竜は続ける。
    『身につけられるどころか、名すら与えられずに残された鎧だ。
     蒼を捨てながら、新たな蒼を受け継ぐ気があるならば、持ってゆくがいい』
    
    しばしの後、エスティニアンは古の兵舎の中から、太陽の下へと歩み出た。
    深き蒼をまとって。
    「この鎧に名がないというなら、俺が与えよう」
    魔力を宿した眼を細めて、聖竜は竜騎士を見つめる。
    「こいつの名は『アイスハート』だ。
     蒼の竜騎士の称号を捨てながらも、未だ怨念にまみれた魔槍を持つしか能のない男。
     その行く末を見守るには、相応しい名だろうさ」
    (紅蓮秘話)

眷属

グリンブルスティ(Gullinbursti)

  • 詩竜の眷属
  • 竜と人との蜜月時代には、人やモーグリ族の職人たちと協力して雲海に世にも美しい「バール・レス広場」を築いた。
  • 父祖ラタトスクを殺害されて以来、人はおろかモーグリ族とも交流を絶っていたが、後にモグモグ修復団との出会いを通じて融和の道に戻ることとなった。

現実の神話でのラタトスク

  • 名は古代ノルド語で「走り回る出っ歯」を意味する。
  • 北欧神話においては世界樹ユグドラシルに住んでいるといわれるリスとして登場する。
  • ラタトスクは、ユグドラシルの梢に住んでいる鷲(フレースヴェルグ)と、根元に住んでいるニーズヘッグの間で交わされる会話を中継しており、この2匹の喧嘩を煽り立てている。