ハイデリン世界の言語

言語

  • ここでは、FF14の世界である惑星「ハイデリン」において使用されている言語についてまとめる。
    • ※取り扱う内容の性質上、ネタバレを含みます。ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。
    • なおゲームクライアント上の表示言語選択やクライアント内のメニュー表示などでの使用言語と、下記で述べる「設定上の言語・文字」とは別物なので注意。
Table of Contents

概要

ゲームクライアント上での表現

  • プレイしていると勘違いしがちだが、ゲーム世界においては主にノンプレイヤーキャラクター(NPC)達は「エオルゼア共通語」で会話を行っている。実際に、マップや看板類、施設内のメニュー類に記載されている文字はエオルゼア文字である。
  • これは現在の英語に近い言語であるが、日本人プレイヤーはそのままでは理解することが難しい場合が多いため、日本語クライアント上では現代の我々が理解しやすい日本語文章で表示される。

    ※もちろんこれは設定上の話であり、FF14自体は日本国内のスクウェア・エニックス本社で企画・開発が行われている。そこでの使用言語は日本語であり、企画段階のシナリオプロットやシナリオの多くが日本語で考案・記述されていると思われる。しかし例えば曲名などについてはローカル班の英語担当者(マイケル)が先行して曲名や作詞を行ったり、種族ごとの命名規則やアイテムの名称や説明についても先行する場合があると説明されている。逆に日本語担当者が先行して決めたものを各国語担当者がローカライズする(下記蛮族言語など)ケースも有るなど、制作過程とゲーム内設定とで食い違っている。あくまでゲームの世界設定を行う上では共通語が設定されているという建て付けになっている。

  • なお後述するように蛮族の場合に特殊な言語(方言)を使っていることがあり、日本語環境では語頭・語尾(「~クポ」、「フスィーッ!」)や使用単語で特徴を出している。しかしこういった表現はあくまでクライアント使用言語を日本語にした場合での表現であり、他言語においては当然ながらその言語に見合った表現が行われている。

    ケイト(英語翻訳者):例えば、サハギンは「フスィーッ」という音で会話が始まります。英語はそこから着想を得て、「SH」という音がセリフに入っている場合は長く発音しているような表現を採用しました(地上で生活している人のことをサハギンはShorewalker(ヒレナシ)というのですが、彼らが言うと「Shhhorewalker」となります)。ナマズオの場合、語尾に「ぺ」がつくので、「p」という音が文章にもたらすぎこちなさや高揚感に着目して、英語では「Yes, yes!」「No, no!」のようにぶっきらぼうでありながら、熱狂的な表現を使いました。

  • ただし、一部の特殊な言語を操るNPCの場合には、通常の「吹き出し」表現ではなく特殊な吹き出しで表現されることがある。代表的なものではアシエン族が話す場合や、ドラゴン族が話す場合がこれに該当する。
    アシエン語
  • この場合、「超える力」を持っている冒険者には理解されているが、「超える力」を持たない通常のNPCには理解できていないような表現(「なんと言ってるんだ?」)がなされる。
  • 以上は、あくまで「ゲームクライアント上での表現」となる。以下では、その表現を行う”元”となっている設定上の言語について述べる。

言語の歴史

「アラグ語」の展開

  • エオルゼア共通語」を含み、現在利用されている言語の多くは、第三星暦時代にアラグ帝国エオルゼアを中心に広く支配したことにより広まった「アラグ語」から派生したものであると考えられている。
  • このアラグ語は、さらに古い時代にアルデナード小大陸に定住していたヒューラン族たちが用いていた言語をルーツとしていたが、アラグ帝国エオルゼアを超える広い版図を1000年以上に渡り支配したことから、共通語として広まり、定着することになったとされている。

アラグ帝国の終焉と文明否定

  • しかし第四霊災アラグ帝国が崩壊しそれに続いた文明否定の動きから、各地域感のコミュニケーションや移動が困難になるなか、多くの都市や集落が孤立状態となり、その後数世代を経てひとつであった「アラグ語」が枝分かれし、多くの言語が生まれていった。
  • 「忘れられた時代」である第四星暦を経て、第五星暦に入ると、やがて文明再興が果たされ多くの都市や国家が生まれていくが、その頃にはすでに無数の言語が生じていた。
  • その結果、都市間、国家間のコミュニケーションは言語の違いから困難を伴い、時には誤解から政治的対立が発生することもしばしばであった。この時代、新たな社会的階級として、翻訳や通訳を生業とするものが表れ始め、外交の場で活躍し、複数の言語を操るものはその技術を利用して富や権力を得るようになっていったという。
  • なおアラガントームストーンの解析などにより、古代アラグ語の辞書がまとめられている。
    グ・ラハ・ティア : そう言ってくれると思って、ラムブルースから、
    アラグ語の辞書が収められたトームストーンを借りておいた。
  • 異邦の翻訳家
    異邦の翻訳家 : これは……古に滅んだ文明の文字だね。
    僕は翻訳家であって、解読は専門外なんだけど……。
    ……なんとか、読み解ける部分はないかな。
    異邦の翻訳家 : むむむ……全文の意味はわからないながらも……
    どうやら、「増殖」と「指令」って書いてあるようだ!
    (2015年の「新年祭」)

エオルゼア共通語の成立

その他言語に関する事柄

識字率

  • 正確な統計は存在しないが、エオルゼアにおける識字率は50%を下回ると推定されている。
  • また読み書きできる人の間においても、句読点や大文字・小文字の使い分けが一定しておらず、綴りについても混沌としている。そのため間違った表記の看板も散見される。

種族ごとの命名規則

  • エオルゼアでは種族ごとの命名規則が存在するが、これらの命名規則には各種族が古来用いていた言語の名残を留めていることが多い。
  1. エレゼン族:エレゼン族の命名規則には次のようなルールがあるが、これらは「古エレゼン語」由来の綴と発音に強くこだわっているためとされている。参考)「種族/エレゼン/フォレスター」、「命名規則/エレゼンの命名ルール
    • 男性名はやや長めで、「オワ(loix)」「オー(aux)」「モン(mont)」「ジャン(geant)」などで終わる。
    • 一方女性名はやや短めで、「ヌ(ne)」「エット(ette)」「エル(elle)」「イー(ie)」などで終わる名が多い傾向がある。
  2. ミコッテ族:スペルに「h」という文字がよく使われるが、これはミコッテが発話時に出す「フーッ」という猫科動物のような独特の音を現している。

    サンシーカーの個人名は、1~2音節の短いものが多いのが特徴です。そして、スペルに「h」という文字がよく使われますが(Bhee, Kuzh, Pahsh)、これはミコッテが発話時に出す「フーッ」という猫科動物のような独特の音を現します。ただし、ミコッテ以外の種族には、発音が難しいため、一般的に名前を読むときには「h」は無視されることが多いのです。

  3. ルガディンゼーヴォルフ族:古来からの伝統を守り「古ルガディン語」に由来した名前を使っている。参考)「命名規則/ルガディンの命名ルール
  4. ララフェル族:ララフェルの名前は「リズム」や「韻」、「音節」に規則性があることが知られているが、これは古ララフェル語が「うた(歌、詩)」と深く結びついた言語であることに由来するという。参考)「命名規則/ララフェルの命名ルール
  5. アウラ族:アウラ・ゼラ族の名前は、エオルゼア文字で表した場合に同じ発音の名前であっても綴が異なることもあり、多種族からは解りづらいと思われている。参考)「命名規則/アウラの命名ルール

命名規則:【アウラの命名ルール】 【エレゼンの命名ルール】 【ヒューランの命名ルール】 【ミコッテの命名ルール】 【ララフェルの命名ルール】 【ルガディンの命名ルール】 【ロスガルの命名ルール】 【ヴィエラの命名ルール

ドラゴン

【ネタバレを折りたたみます】(クリックで展開します)

なおクロニクルクエスト次元の狭間オメガ」で明らかになるように、ドラゴン族ハイデリン世界”以外”から飛来した生物であり、彼らの言語はハイデリン世界由来のものではない。

シルフ

  • 世界設定本2巻038

アマルジャ

  • 世界設定本2巻038

サハギン

  • 世界設定本2巻039

ゴブリン

  • 世界設定本2巻039

アシエン






文字

  • ゲーム内で登場するアイテムや看板類などで、各種文字を確認できる。
  • 一番ポピュラーなエオルゼア地域では、エオルゼア共通語で使用されるエオルゼア文字を確認できる。目に付きやすいものでは、マップ上の地名表示、各種NPCショップや飛空艇乗り場の看板などに見ることができる。
  • またその他の地域では、例えば極東地域であるクガネでは「東方文字」が確認できる。

エオルゼア文字

  • エオルゼア共通語で使用されている「エオルゼア文字」は、古代アラグ帝国の時代に使われていた文字と似た形状のものが少なくないが、その「音」については現在と過去でまったく異なる。
  • それ故に多くの言語学者が混乱し、長らくアラグ語とエオルゼア共通語はまったく異なる言語であると解されてきたが、近年になってアラガントームストーンの解析が進んだことから正確なアラグ語の発音が判明し、同時にアラグ語がエオルゼア共通語のルーツといえるほど親しい関係にあることが証明されたのだった。
  • なお文字と音のズレについては、第四星暦時代の文明否定の影響で一時的に文字が捨て去られたことに起因するとされている。その後、第五星暦時代に文字の転用が行われていく過程で音の充て方を間違えたものと推測されている。

東方文字

  • 現在東方地域と呼ばれる地域で使用されているのが「東方文字」と呼ばれる文字である。
    • ※当初プレイヤーの間では「クガネ文字」と俗称されていたもので、第22回FFXIVコミュニティ放送でも「クガネ文字」と紹介されていた。その後、世界設定本2で「東方文字」という名称で記載された。
  • この東方文字のルーツは、2000年以上前にヤンサなど無二江流域で用いられていた「延夏字(やんさ-じ)」に辿り着く。
  • この延夏字は、ひとつの文字にひとつの言葉ないしは形態素を意味する「表語文字」であった。それゆえ少ない文字数で多くの情報を伝達できるというメリットがあるものの、日常的な筆記に用いる場合でさえ数千から万単位に及ぶ種類の文字を覚える必要があるなど習得が難しいというデメリットも有していた。
  • こうした中で登場したのが、音を基準にした「音節文字」であった。エオルゼアで用いられるアルファベットもその一種であったが、東方文字もこれと同じ系統に属している。
  • ただし、東方文字は表語文字である延夏字を部分的に借用、あるいは分割、変形することで生み出された経緯を持っており、一種独特な文字となっている。
  • 世界設定本2巻040

古代アラグ文字

  • 古代アラグ帝国時代にアラグ語で使用されていた「アラグ文字」については、ゲーム内でも一部確認できるとして熱心なプレイヤーが探索を行っている。
  • 確認されているのは主に次のようなアラグ文明を濃厚に引き継いでいる箇所である。
  1. 召喚士:古代アラグ時代に開発された召喚魔法を操る召喚士にはアラグ語の要素が多く残る。
    • 魔道書に文字が確認できることがあるが、これがアラグ語であるとされる。
    • ジョブ召喚士」が使役する「エギ(Egi)」は古代アラグ語だという。
  2. アラグ時代由来のモンスターの詠唱時に浮かぶ紋様

近東文字

  • いわゆる近東地域であるサベネア島都市国家ラザハンなどでは、また別の文字が使用されていることがわかっている。
  • プレイヤーの間では「近東文字」と呼ばれている。

ノルヴラント文字

天使文字

  • クロニクルクエストヨルハ:ダークアポカリプス」で登場する文字。
  • コラボ元である「NieR:Automata / ニーア オートマタ」で使用されている文字が利用されているようだ。この天使文字の解読については同作ファンにより以前から行われている。

アーテリス文字

印刷技術について

  • 織田氏がインタビューで次のように語っている。
    ――「お得意様:エル・トゥ」のクエストで,「機工房の設備を使えば,版を刷って印刷ができる」という表現がありました。また,イシュガルドではフォルタン伯爵の回顧録を始め,書籍や出版物に関するクエストが多いように思います。エオルゼアにおける印刷や出版について詳しく教えて下さい

    織田氏:
     機械化が進みつつあるイシュガルドガレマール帝国では活版印刷なども普及しつつありますが,ウルダハなど魔法人形の技術が発達している地域では,「写本」を専門に行うマメットなどが導入されています。
     写本マメットは活版と違い,手書きの文字や絵の類まである程度書き写してくれるので,スピードはともかくとして再現度としては,かなり優秀だったりします。また,冒険者にも馴染み深いミラージュプリズムやマジックプリズムのように,エーテルを利用した幻影の投射という複写技術もあるので,現代社会とは異なる発展の仕方をしているようですね。

参考



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