ミスリルアイ


ミスリルアイ(The Mythril Eye)

ミスリルアイ
Table of Contents

概要

商都であるウルダハで、最も発行部数の多い経済情報誌。
専属の経済記者が収集する最速の経済情報と、専属の経済学者が分析する最新の経済予測は、利に聡い辛口のウルダハっ子にも好評。
特に景気動向を左右する事件には敏感なことで知られる。

瞬きせず、涙を流さず、眠りもせず、多忙な貴方に代わって市場をウォッチする霊銀の眼「ミスリルアイ」。

ハバク・アルバク(Havak Alvak)

  • アルバクの天眼鏡(てんがんきょう / Alvak's Spyglass)というコーナーを持っている。

デュラル記者

バックナンバー

  • 旧ロードストーンに掲載されていたもの。

Vol.1:「ゼーメル要塞、陥落!」~商機か危機か?閉ざされた北国を総力取材~

Vol.2:「経済界紛糾!マテリアを巡る動向の今」~ゴブリン族がもたらす知識は市場に活況をもたらすのか?~

獣人を巡る動向
近年、獣人の一部を「蛮族」と呼ぶ風潮が広がりを見せている。
帝国が蛮神を呼び降ろした民を「蛮族」と認定し、徹底的な弾圧を加えていることが広く知れ渡ったためだ。彼ら獣人を都市内に受け入れるべきか否かについては、我がウルダハにおいても重要な政治的問題として取りざたされ、十余年前に砂蠍衆が獣人排斥の方針を打ち出すこととなった。かくして都市内から獣人は締め出され、国際市場からシルフ族クリスタル商やゴブリン族の古物商の姿が消えたのである。
この政策は、権益拡大を狙うウルダハ商人からは概ね好評であった。だが、最近になって冒険者たちの間で噂される老ゴブリンの存在が、ふたたびこの問題を表面化させつつある。


老化学者ミュタミクスの存在
ゴブリン族の老科学者ミュタミクスと、その弟子を名乗る小集団がザナラーンにやってきたのは、ごく最近のことである。彼らの目的は定かではないが、荒野の片隅で野営地を築くと「マテリア」なる奇妙な技術を人々に広め始めた。なんでも、この「マテリア」という代物は武具強化の新技法らしく、冒険者たちの間で急速に噂が広がり始めている。
この行動について、一部の商人は新商品の売り込み戦略のひとつと見なし、市場を荒らされるのではないかと警戒を強めているらしい。ある商人に至っては、数名の仲間と連名で不滅隊ゴブリン族の討伐依頼の嘆願書を提出したというから、もはや立派な政治的問題だ。
だが、その一方で、「マテリア」が新たな武器需要の拡大を促すのではないかと期待する向きもある。耳ざとい商人は、早くも「マテリア」で一儲けしようと動き始めており、来るべき活況に水を差すようなゴブリン族の討伐には反対する姿勢を表明している。
都市内からのゴブリン族の排除は明文化された法であるが、荒地に野営することを禁じる法はない。ゴブリン排除を訴える商人と、その居留を認めるように促す商人、ふたつの派閥の板ばさみとなった不滅隊がいかなる選択をするのか。今後の動向に注目したい。

論説委員:ハバク・アルバク

Vol.3:「国防特集 不滅隊、募兵枠を拡大!」~その陰に見られる砂蠍衆同士の駆け引きとは?~

異邦人登用が本格化
グランドカンパニー復古祭」によって本格化した不滅隊の募兵活動では、特にアラミゴ流入民と冒険者に対する勧誘が重視されているらしい。なぜ不滅隊は、異邦人たちを積極的に迎え入れようというのか? そこには砂蠍衆同士の微妙な駆け引きが影響しているようだ。

我らが都市の治安を支えてきた自警組織「銅刃団」は、財界の有志たちの献金によって雇用された傭兵集団である。なかでも多額の資金を投じてきたのが、東アルデナード商会ロロリト会長やミラージュトラストテレジ・アデレジ総帥といった砂蠍衆の面々だ。有力財界人による国家運営を標榜する彼らは、俗に「共和派」と呼ばれる。一方、不滅隊を率いるラウバーン局長は、砂蠍衆でありながらナナモ女王に忠誠を誓う「王党派」として知られる人物だ。
不滅隊の設立にあたっては、銅刃団や鉄灯団など既存の自警組織を吸収して統合する案が出されたものの、共和派が強行に反発したため計画は頓挫。結局、不滅隊は独自の戦力確保に動いたという経緯がある。



そこで、注目されたのが亡命アラミゴ人の存在だ。ウルダハ市民権を購入できるほどの財を成した者の多くが、傭兵として身を立てていた元アラミゴ軍人であったためである。実戦経験豊富で指揮能力に長ける彼らを取り込むことは、自身もアラミゴ出身であるラウバーン局長にとってごく自然の流れだったのだろう。
彼は元アラミゴ軍人から志願者を集めると同時に、銅刃団を含む各組織からも広く転属希望者を募り、三個大隊規模の兵力を確保。これを教導部隊とすることで、銅刃団や鉄灯団を鍛え上げ、ウルダハの軍事力を底上げする方針を選択したのである。

だが、アマルジャ族ガレマール帝国の軍勢に対抗するには、まだまだ万全とは言いがたい。不滅隊筋の情報によれば、新たに遊軍的に運用できる外国人部隊を拡充する動きがあるという。市民権を持たない者にまで募兵対象を拡大することで、在野の優秀な人材を登用しようという訳だ。アラミゴ流入民や冒険者の諸君にとっては、ウルダハで一旗上げる大きなチャンスといえるだろう。我こそはと思う者は、是非ともこれを機に不滅隊の門戸を叩いてほしい。

軍事評論家:オオサク・イイサク

Vol.4:「国防特集 不滅隊結成を宣言!」~臨席した共和派砂蠍衆たちの思惑やいかに?~

ラウバーン局長、演説をぶつ
先日、正式に発足を表明した不滅隊が、ロイヤル・プロムナードにおいて記念式典を催した。砂蠍衆が一堂に会する中、ラウバーン・アルディン局長が「グランドカンパニー不滅隊結成記念演説」をぶったのである。

詰め掛けた多数の市民を前に、ラウバーン局長はガレマール帝国の脅威を論じながら、「この状況こそ勝機であり、同時に商機である」と指摘。不滅隊への労働力、及び軍資金の投資を呼びかけた。彼自身が語ったように同局長はアラミゴ出身の異邦人でありながら、商魂たくましいウルダハ人の気質をよく見抜き、聴衆を鼓舞していたように思う。元人気剣闘士だけに、盛り上げどころを知る見事なアジ演説ぶりであったと評価できよう。

だが、編集部が注目したのは、演説者よりもその背後に控えていた砂蠍衆たちの表情である。中立的立場にあるデュララ大司教が控えめな様子であったのはいいとして、共和派のアマジナ鉱山協会フィルガイス総裁が大いに賛同の意を示していたのは実に意外であった。同氏は、採掘施設防衛の名目で自衛組織「鉄灯団」を設立した人物。共和派きっての武闘派である彼が不滅隊に全面協力するとなれば、国防面の好材料であることは間違いない。

問題は渋い表情であったテレジ・アデレジ総帥やロロリト会長といった財界の重鎮たちが、どの程度、資金面で協力するのかだろう。不滅隊に大量の資金が流入するとなれば、一気に武装面の更新が図られる可能性があり、鉄鋼関連など関連商材の値動きにも影響が出るのは間違いない。
第七霊災は目前である」といった終末論的な噂が流布する現状で経済の冷え込みを不安視する声もあるため、局長の言うとおりこの危機が「商機」となることを期待したいところだ。

論説委員:ハバク・アルバク

Vol.5:「蛮神イフリートの脅威」~求められる蛮神討滅、その可能性を探る~

3号霊銀試掘場の悪夢
すべては、8年前の事件から始まった。第六星暦1564年、南ザナラーンの3号霊銀試掘場が何者かの襲撃を受け、壊滅したのである。
悲鳴まじりのリンクパール通信を受けたアマジナ鉱山社の自警組織「鉄灯団」が救援にかけつけると、そこには炭と化した採掘施設と、哀れな犠牲者たちの姿だけが残されていた。奇跡的に一命をとりとめた生き残りの証言によれば、「炎を吹く巨大な魔物」に襲われたのだという。これが史上初めて「炎獄の神イフリート」の姿が目撃された事件である。

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不滅隊イフリート討伐のため派兵か?
近年、アマルジャ族の攻勢は激しくなる一方であり、ガレマール帝国と同様に、我が都市を脅かす脅威となっている。確かに、ウルダハアマルジャ族は、歴史上長らく領土を巡って対立してきた。

だが、専門家の間では、3号霊銀試掘場襲撃事件を境に、アマルジャ族の好戦的性質が特に強まったと指摘されており、蛮神が彼らの行動に何がしかの影響を与えているものと推測されている。翻っていえば、アマルジャ族の心の拠り所である蛮神を討滅できれば、彼らの戦意を挫くことができるということだ。 蛮神は一度退けたとしても、再召喚により復活を果たすことが知られており、完全なる討滅には困難が予想される。それでもなお、不滅隊には早急なイフリートの討滅を期待したい。経済の安定には、人心の安定は欠かせないからだ。

都市民の間では、ダラガブの異変はイフリートの影響であるとまことしやかに囁かれ、蛮神第七霊災を呼び込むといった過激な終末論さえ広まりつつある。噂話で留まっている今こそ、対策を進めるときだ。

また、蛮神対策の分野で他国に先行することで、「ガルーダ」や「リヴァイアサン」の脅威に怯える各都市国家に対し、討滅ノウハウを輸出するという経済的メリットがあることも、指摘しておきたい。

論説委員:ハバク・アルバク


蛮神の復活】
リムサ・ロミンサでは、数年前に「海雄旅団」なる集団が蛮神討伐を成功させたといわれている。この情報によれば、彼らは見事にサハギン族の「リヴァイアサン」と、コボルド族の「タイタン」を討伐したが、しばらくすると、それぞれの種族蛮神を再召喚し、復活させたという。蛮神討滅の難しさを物語る事例である。

Vol.6:アルバクの天眼鏡「エーテライト

エーテライト
すべての生命の源、魔法の原動力、そして星の命脈とされる星気体「エーテル」。
ミコッテの神秘学によれば、我々が目で見て、手で触れることのできる「物質界」と重なり合うように、エーテルたゆたう「エーテル界」が存在しているという。
海に海流があるように、「エーテル界」のエーテルもまた絶えず流れている。これが大地を流れる「地脈」と呼ばれるものだ。


かつて、古の人々は、「地脈」の流れが集中する場所に、エーテルの結晶たる「クリスタル」でできた魔法装置「エーテライト」を設置することで、定点間転送網を築き上げた。
長らく、「エーテライト」の製造技術は失われていたが、救世詩盟からの技術協力を受けつつ、復元が試みられているという。どうやら、防衛体制強化の一環として、都市内に転送網を構築する計画のようだ。

Vol.7:アルバクの天眼鏡「古のジョブ

【古のジョブ
各国が千年の時を越え「グランドカンパニー」を復活させてからというもの、「古き事物を見直そう」という気運が高まっている。太古の様式の再現する細密画師や、古代アラグ帝国の遺物を求める蒐集家などが、注目を集めているのだ。だが、この古典主義的な動きは、何も文芸だけに留まるものではない。



数々の戦技、そして魔法……長い歴史の中で育まれてきた戦闘技術は、近世以降、相次いで設立された「ギルド」によって体系化されてきた。これにより、次世代への継承が容易になった反面、高度な熟練を要する技や、リスクを伴う危険な魔法などは、次第に忘れ去られていったのである。

最近、そうした「古のジョブ」の戦技や魔法を再興させた者についての噂が、耳に届きはじめている。この現象が一過性のものなのか、時代を動かす大きなうねりとなるのか、今後も注視していきたい。

Vol.8:アルバクの天眼鏡「サンクション

サンクション
ガレマール帝国の脅威に対抗すべく結成された「エオルゼア都市軍事同盟」。しかしながら、イシュガルドが脱退したことで、当初目指していた共同軍の創設には至らず、今では「半ば形骸化している」と指摘されるほどの苦境に陥っている。



だが、礼装やチョコボ装甲など、装備類の共同開発・調達では一定の成果を上げてきたこともまた確かである。このほど実用化に成功したという強化魔法サンクション」も、その好例といえそうだ。

不滅隊筋の情報によれば「サンクション」とは、あらかじめ内側に魔紋を刻んでおいた武具に対し、特殊な強化魔法を付与することで一時的にその性能を高める技術だという。既に対応装備の製造も開始されているとのことで、実戦投入もそう遠くなさそうである。

Vol.9:アルバクの天眼鏡「士官」

【士官】
エオルゼア都市軍事同盟」に加盟する三都市は、「グランドカンパニー」の設立に際して、指揮系統を明確化させるべく共通の階級制度を採用した。
その数ある階級の中でも「士官」と呼ばれる将校たちは、前線で部隊を率いる者として重要な役割を担っている。それゆえ、これまでは特別な教育を受け、用兵術を学んだ者に限って登用してきたのだが、この程、冒険者の任官が始まったようだ。実戦で際だった功績を挙げ、能力ありと認められた者に「士官」への門戸を開いたのである。



そんな「叩き上げの実力者」にふさわしい、士官用制式装備の支給も開始されたとの事で、筆者が不滅隊作戦本部を訪れた際にも、真新しい武具を手にした「冒険者士官」の姿を目にすることができた。帝国との決戦が近いと囁かれる今日この頃、彼らへの期待は増すばかりである。

Vol.10:「メザヤの預言が示す現在と未来」~「ダラガブ」と「アトモス」から解く預言詩の解釈~

アトモス」と預言詩の関係を探る
小月「ダラガブ」が、まだ紅に染まる前のこと。フードを目深にかぶった怪しげな男が各地のキャンプを巡り、預言詩を朗々と読み上げながら、エオルゼアに迫る危機を説いていた。
当時、筆者を含めて多くの人々は、彼のことを「戯言を並べる不審者」と見なしていた。だが今や状況は変わった。いや、変わってしまったというべきか。
預言詩が語る「第七霊災の到来」が、現実味を帯びてきているためである。

  『六の陽没し 七の月輝きしとき 群雲より 紅き炎降り 奈落より 黒き闇湧かん』

神歴記第七節とされるこの預言詩は、「第六星暦が終わり、第七霊災が始まるとき」を描いたものであると考えられている。そして、「群雲より 紅き炎振り」という下りが、紅く染まった小月ダラガブの巨大化と、近頃の隕石落下現象を指すと囁かれているのだ。

それでは「奈落より 黒き闇湧かん」とは何を示すのだろうか?
筆者は、これこそ現在、各地のエーテライト付近で確認されている大口の魔物「アトモス」なのではないかと考えている。



筆者は、アトモスの目撃情報が寄せられて以来、冒険者を雇って独自に調査を進めてきた。現時点では、まだ「何故、アトモスが現れるのか」という原因までは解明できてはいないが、それでも次々と寄せられている目撃情報と、預言詩の描写との一致が気になってしまう。
「奈落」とは深淵の底たる異界「ヴォイド」を指すのではないか? そして「ヴォイド」から魔物をおびき寄せる大口の魔物「アトモス」が、「黒き闇」の正体なのではないか? 考えれば考えるほど、預言詩が警告する「第七霊災」が恐ろしくなってしまう。
だが、筆者は決して絶望してはいない。なぜなら、預言詩は次のように続いているからだ。

  『然れど 古き灰に 新しき種は蒔かれり 其は汝 魔断つ勇の剣 獣畏る優の灯なり』

つまり、霊災という困難の後に、「新しき種」という希望が残されているということだ。
我々ウルダハ人は、転んでも決してタダでは起き上がらない。例え地に伏したとしても、砂子を掴んで立ち上がり、一粒の砂金を見つけるのがウルダハ流だ。
「新しき種」を芽吹かせ、育て、収穫する者となる、それくらいの覚悟を胸に堂々と生きていこうではないか。

デュラル・ザラル

Vol.11:「国防特集 いよいよ大規模会戦か?」~エオルゼア同盟軍、西ザナラーンに集結~

名目は合同演習
不滅隊の動きが慌ただしい。都市の防衛を銅刃団に任せ、主戦力の大半を西ザナラーン方面に移動させているようなのだ。
それだけではない。ベスパーベイの港には、次々とリムサ・ロミンサの軍船が入港し、黒渦団の陸兵たちをはき出している。さらに黒衣森からは、陸路を通じてグリダニア双蛇党の部隊が流入してきている。つまり、エオルゼア都市軍事同盟に参加する三都市のグランドカンパニーが、こぞって戦力を西ザナラーンに集めているということだ。

こうした動きについて、本誌が不滅隊作戦本部に問い合わせたところ、「エオルゼア同盟軍の発足に伴い、合同演習を行う予定である」とエリヌ・ロアユ大闘将(※)名義の書面で回答が返ってきた。
だが、ここ最近、不滅隊によって市場から買い上げられた軍需物資の量は、ただの演習用とは思えぬほどの多さであり、大規模遠征が近づいていることを如実に物語っている。さらには冒険者が所属する義士隊など、外国人部隊にも招集がかけられたとの情報もある。まさに総力戦体制といっていいだろう。
隊商筋からは、既に先発隊とみられる小規模の部隊が、モードゥナ地方との境に位置するカルテノー平原へと送られたとの情報も寄せられている。最近、ガレマール帝国の軍勢が集結中との噂が立っている地域だが、カルテノー平原といえば広大な原野であり、戦略的な価値は低い。なぜ、この地域に対して両陣営は大軍を送り込もうとしているのだろうか?
その真意は定かではないが、ひとつ確かなことがある。ひとたび大規模な会戦が起これば、エオルゼアの未来に大きな影響を与えるだろうということだ。戦いに臨む将兵、とりわけ我がウルダハの剣となる道を選んだ不滅隊の隊士たちに、商神ナルザルの加護があるように……そう祈ろうではないか。

軍事評論家:オオサク・イイサク

【エリヌ・ロアユ大闘将】
不滅隊作戦本部長。実質的な不滅隊のナンバー2である。イシュガルド出身の高名な傭兵隊長であり、ラウバーン局長からの信認も厚い。