地名・国名/スイの里

スイの里

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概要

  • 紅玉海(20,19)の海底にあるアウラ・スイの集落。
    シオサイ : ……ここ「スイの里」は、アウラ・スイの集落。
    我らが紫水の君「紅玉姫」を中心として、
    一同、つつましやかに暮らしております。

歴史

  • 元はアジム・ステップにいたアウラ・レンの一族が、争いを避けてこの海底に身を寄せ、発展させてきた。
  • 彼らは、コウジン族から水中で「タマミズ」と呼ばれる安定した空気泡を創り出す術を学び、紅玉海の底に集落を築いた。
    シオサイ : その起こりは古く、アウラ・レンが各地に散りはじめた際、
    争いを避けんと海底に身を寄せた者が、
    そのまま定住し、独自の文化を発展させてきたとされています。
  • その後、「紅玉姫」と呼ばれる世襲制の指導者を立てて独立した社会を形成し、外界との交わりを最小限に保ちながらひっそりと暮らしてきた。
    シオサイ : 歴史上、諸国と協力関係を結んでいたこともございますが、
    基本的には最低限の交わりにとどめるのが、
    わたくしどもの生き方……。

外交関係

  • 現在は諸国との外交を断っており、唯一、碧甲羅の「碧のタマミズ」との交流がある。
    シオサイ : 特に、ドマが戦火に呑まれてから25年は、
    姫様のご指示により、外との関わりを極力断っているのです。

関係者

紅玉姫
  • アウラ・スイを統べる人物が代々受け継いでいる名前。「紫水の君」
  • 当代はクレナイ・シスイ(Kurenai Shisui)、21歳。
    紅玉姫 クレナイ・シスイ
  • ユウギリは、先代の紅玉姫の時に里から勘当されている。
宮司シオサイ(Shiosai Sui)
  • アウラ・スイ族の男性、27歳
    宮司シオサイ
  • 「紫水宮」の宮司
    シオサイ : 仕切り役などと名乗った覚えはございませぬが、
    「紫水宮」が宮司(みやつかさ)の、シオサイと申します。
イソベ(Isobe)
  • シオサイの飼っているカワウソ。雄
  • 「シオサイはボクを飼っているつもりでいるようですが、実際は逆なのです。僕が、陰気な顔をしているシオサイに、愛嬌を与えているのです。ボクがいないと、ろくに交流もできないわけですから、本当に駄目駄目なのです。それはともかく、名前はそこそこ気に入っています」との本人談。
ヒスイ・スイ(Hisui sui)
  • アウラ・スイ族の女性、22歳
  • 幼馴染のクレナイの替え玉として紅玉姫となっていた人物。
ユウギリ
  • ドマの上忍として登場するユウギリは、実はこのスイの里の生まれ。
  • 幼いころにドマで護国に燃える少年に出会い、のち里を出て忍者になったという。
イハナミ(Ihanami Sui)とユウナギ(Yunagi Sui)
イハナミ(Ihanami Sui)とユウナギ(Yunagi Sui)
  • ユウギリの老父母。
  • 幼いころ出ていった後は連絡がほぼなく、1年前のドマ反乱以後は生死さえ伝わっていないという。

「紅玉姫」と御伽草子

  • 当代の紅玉姫の実の名はヒスイ(Hisui)という。
  • その妹を名乗るクレナイ(Kurenai)は、実は先代の紅玉姫の娘で本来は紅玉姫を継ぐ身であったが、秘儀を行うにあたり万が一へのそなえとして姫の「身がわり」を立てたという。その身代わりがクレナイの幼馴染で女官であったヒスイであった。ヒスイはクレナイの遠縁にもあたる高貴の血筋の生まれという。
  • この秘儀というのは、過日「黒き衣の異形が里を訪れ、聖なる守護獣を招くという秘儀」を伝えていったものだという。しかし秘儀を行なったところ、現れた妖異がヒスイに取り憑き、紫水宮は魍魎の城となってしまった。シオサイが急いで紫水宮への出入りを禁止した。冒険者は彼らの頼みを受け、紫水宮へと妖異を討伐しにいくことになる。
  • その後妖異の討伐に成功し、ヒスイを助け出すことに成功するが、その後ヒスイは目を覚まさぬようになってしまう。
  • ヒスイの目をさますために、クレナイは冒険者に同行を依頼し、御伽草子に書かれたオノコロ島を目指す。
    海を見る老漁師 : 話はオノコロ島の浜で……とあるヒューラン族の漁師が、
    魔物に襲われていた、碧甲羅のコウジン族を助けたところから始まる。
     海を見る老漁師 : 漁師は碧甲羅から不思議な薬をもらい、海の底に案内された。
    そいつに案内されて、あちこち見聞するうちに、
    海に住む不思議な一族の宮殿で、お姫様と会ったそうな。
     海を見る老漁師 : お姫様はちょうど、あんたみたいなベッピンさんじゃったが、
    実はもう、何年間も眠っていて目を覚まさず……
    民は困り果てていたそうじゃ。
    海を見る老漁師 : ところが、ともにいた碧甲羅が知っていた、
    先祖伝来の霊薬を作って処方したところ、ぱちりと目を覚ました!
    海を見る老漁師 : 漁師とお姫様は夫婦(めおと)となり、
    海の底の宮殿で、いつまでも幸せに暮らした……と、
    まあ、そんなお話じゃったかな?
  • しかしこの話には少しだけ相違があり、スイの里に伝わる話では、次の通りだという。
    シオサイ : ……なるほど、碧甲羅の力を借り、海の底の宮殿へ。
    最後は目を覚ましたお姫様と、ヒューラン族の漁師が結ばれる、と。
    クレナイ : まるで、紫水宮のことが伝わったかのようなお話でしょう?
    クレナイ : 紅玉姫がヒューラン族と夫婦となったという結末は、
    草子を編んだ方が、つけ加えたものかもしれませんけど……。
    シオサイ : いえ……まさにそのくだりが肝と考えています。
    何世代も前のこと、紅玉姫にヒューラン族の婿が迎えられ、
    たいそう鱗が少ない子どもが生まれたという言い伝えがあるのです。
    シオサイ : そうなった経緯については、伝わっていないのですが……。
    御伽草子が実話にもとづいて書かれたというのは、ありうる話。
    クレナイ : だとすれば、ヒスイを目覚させるための霊薬も……!
    シオサイ : ええ、そのようなものがあるのかもしれません。

関連項目



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