スタッフ/橋本善久

橋本善久(はしもとよしひさ)

  • 元FF14開発者のひとり
  • 元スクウェア・エニックス所属のゲームクリエイター
    • ※スクエニの橋本氏というと橋本真司氏(元橋本名人、ファイナルファンタジーブランドマネージャー)もいるが、吉田直樹氏がプロデューサーに就任して以降の「新生エオルゼア」では、橋本氏というとこの橋本善久氏を指すことが多い。サーバーやエンジンまわりをすべて作り直すことになった「新生」プロジェクトを、技術面やプロジェクトマネジメント面で支えた。
    • 2014年春にスクウェア・エニックスを退社。
Table of Contents

現役職

  • (2014年春スクウェア・エニックス退社)
  • 2014年8月リブゼント・イノベーションズ株式会社設立、同社代表取締役
    • 2014年12月より、ライフイズテック株式会社 執行役員CTO兼務
    • 2015年1月より、株式会社INEI 執行役員プロデューサー兼務

スクエニ在籍時の役職

  • CTO、コーポレートエグゼクティブ(テクノロジー推進部担当)
  • ゲームエンジン「Luminous Studio」プロデューサー兼ディレクター
  • FinalFantasyXIVのテクニカルディレクター

経歴

  • 愛知県出身
  • 1997年東京大学工学部卒業(1993年~1997年)
    • 卒業論文「計測データに基づく腕の変形モデリング」東京大学先端科学技術研究センター 鈴木研究室(鈴木宏正教授) *

セガ時代

  • 1997年にセガに入社

    セガはすごくトンがった物をいっぱい作っていたのと、なによりもソニックの会社だったということで、もう学生時代からからセガに入るつもりで就職活動していました。ソワソワして居ても立ってもいられず「いつから会社説明会をやるんですか?」とか会社の人事部に何回か電話をかけたりして、結構うっとおしい学生だったと思います(笑)。

  • 第二CS研究開発部 第一プログラムセクション
  • 第二CS研究開発部ディレクター兼テクニカルディレクター
    • クリエイターとしてゲームディレクターを務めると同時にエンジニアとしても「ヘッジホッグエンジン」の開発の中心人物として活躍
  • 主な参加作品や担当
    • 「ソニック アドベンチャー」、コリジョンシステム、エネミー、チャオのプログラム
    • 「ソニック アドベンチャー2」、チャオのプログラム、ゲームデザイン
    • 「ソニック アドベンチャー2 バトル」、チャオのプログラム、ゲームデザイン
    • 「ソニック アドベンチャー DX」移植プログラム
    • 「セガ スーパースターズ」ディレクター兼プログラム
    • ハイエンドゲーム開発環境「ヘッジホッグエンジン」(PlayStation3/Xbox360用のゲーム総合開発環境)テクニカルディレクター

      2005年の時点で西山プロデューサーから「ソニックのゲームを作りましょう」というミッションは下っていました。ただ、その前にハイエンド機(PlayStation3とXbox360)向けの開発環境をきちんと整備しないとゲームが作れないので、ゲーム本編を作り始める前に「ヘッジホッグエンジン」というゲーム総合開発環境を数名で作り始めました。それが2005年の中盤でした。

  • 「ソニック ワールドアドベンチャー」ディレクター
  • 2004年PS2用のアイトイソフトのディレクター/ゲームデザイナー/プログラマ
  • 2005年テクニカルディレクターとして次世代機用汎用ゲーム開発環境「Hedgehog Engine」の開発を開始
  • 2006年ディレクター/ゲームデザイナーとして「Sonic Unleashed」プロジェクトを立ち上げ
  • 2009年4月時点の経歴は、第二CS研究開発部 第一プログラムセクション ゲームディレクター兼テクニカルディレクター

スクエニ時代

  • 入社経緯

    一言で言うなら,意気投合したんです。スクウェア・エニックスの役員の方とお話する機会があって,いろいろなことを伺っていくなかで,「これはちょっと広い意味で,日本のゲーム業界に貢献できるチャンスなんじゃないか?」と思えて。

  • 「Luminous Studio」のプロジェクトを立ち上げる
  • テクニカルディレクター、「Luminous Studioを作るプロジェクト(チーム)」のプロジェクトリーダー
  • 2010年の所属は開発部プロデューサー/テクニカルディレクター
  • 2010年末~11年初?にCTO就任

    入社してから一年半後くらいですね。「Luminous Studio」のプロジェクトが一定の成果を出した段階で,当時いくつか存在していた社内の技術系部門を集めて一つの新しい部門にしようという会社の決定があって。そのタイミングで,和田社長から「CTOをお願いしたい」と言われたんです。

スクエニ退社

  • 2014年春にはすでにスクウェア・エニックスを退社しており、新しい会社に移っていることが確認された。
  • 橋本氏のFacebookに対して、スクウェア・エニックス勤務のMike Susetyo(スセッティオ・マイク)氏が、次のようなコメントを寄せていたことから判明した。

    Hashimoto-sann, Happy Birthday! お元気ですか? Wishing you all the best at your new company!

    • スセッティオ・マイク氏は、同氏のlinkedinによると2011年の半年間ルミナスに関わった後、現在はFF14新生エオルゼアのゲームプログラマーとして勤務
  • 2014年7月25日にはスクウェア・エニックスから正式に発表された。なお退社日は未公表。
  • CTOについては空席。テクノロジー推進部についてはRemi Driancourt(レミ・ドリアンコート シニア R&D エンジニア)氏が新たな部長に就任。新生FFXIV」テクニカルディレクターについては春日秀之氏(FF14新生エオルゼア リードプログラマー)が就任。橋本氏自身もテクニカルアドバイザーとして今後も引き続き関わりを持っていくという。

リブゼント・イノベーションズ

  • 2014年8月8日に、「リブゼント・イノベーションズ株式会社」を設立し代表になっている旨のリリースがメディアに流れた。
  • 同社の設立年月日は2014年2月14日で、ドメイン取得は 2014年2月17日となっている。

テクノロジー推進部

  • 規模

    具体的な人数は言えませんが,だいたい二桁の後半ぐらいですね。まだまだ増やしていくので,それなりに大きい組織になっていく計画です。最初は僕一人から始まってる部署なんですけどね。

FF25周年サイト:クリエイターズボイス

  • http://www.finalfantasy.jp/ff25th/2012/11/27/25_35.html
    私はCTOという立場でスクウェア・エニックスのハイエンドゲーム開発を技術面で支える担当を受け持っており、未来への準備としてLuminous Studioという次世代ゲーム開発環境の構築を行っているのですが、それと並行して近年のファイナルファンタジー作品に対していろいろな角度から携わる機会を頂いています。

    製作者としての、私が関係するひとつ目のファイナルファンタジー作品はMMO RPG「ファイナルファンタジー14: 新生エオルゼア」です。技術ディレクターとして、新生FF14の主にプログラマー陣の指揮をしています。新生FF14の開発環境はLuminous Studioとは別に、この作品の為だけの特製のグラフィックスライブラリや開発ツールやサーバーシステムなどが新規に書き起こされていて、世界最高のMMO RPGをみなさんにお届けするための下支えの部分がハイペースで構築されています。ものすごい数のスタッフ達が日夜がんばってくれているおかげでPC版もPS3版も順調に制作が進んで来ていて、これから制作も佳境に入り、αテスト、βテスト、リローンチ(サービスイン)とユーザーのみなさんの元に新生FF14が徐々に姿を現していきます。製作者の一人として思い入れもとても深い作品ですし、ひとりのFFのユーザーとしても、リローンチがとても楽しみな作品です。是非楽しみにリローンチを待っていて欲しいです。

    そして私とファイナルファンタジーとの関係の二つ目は2012年の6月にE3という北米の世界最大のゲームショーで公開された「Agni's Philosophy - FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO」です。ファイナルファンタジーの世界観を使ったリアルタイム映像作品のプロデューサー兼ディレクターとして、企画の立ち上げからフィニッシュまで関わりました(http://AgnisPhilosophy.com)。 「Luminous Studioを用いると未来のFFのゲーム映像はこれくらいのクオリティになる」というイメージを持っていただく為のデモです。映像デモとは言え、FINAL FANTASYの名前を冠するわけですから、その名前を汚すことのない洗練された世界を提示できるように、スタッフ全員が開発期間の最後の瞬間まで通常のゲームソフトを作るのと同じかそれ以上の気合を入れて制作されました。そのスタッフ達の熱がちゃんと作品に現れたのか、世に公開してみて非常に良い反応を国内国外双方から頂けたのでホッとしました。「Agni's Philosophy」はファイナルファンタジー"らしさ"を徹底的に追求しつつも、これまでのファイナルファンタジーの描き方とは異なる、より大人なテイストの作品に仕上げてあります。こちらも是非ご覧ください。

    ファイナルファンタジーという、25年もの長い期間多くのユーザーの皆様に楽しんで頂いている歴史ある作品に関わるというのは、ゲーム製作者としてはとても嬉しいことであり同時に責任も重く感じることです。喜びと緊張感を同時に味わいながら、今後も直接的、間接的、様々な形でファイナルファンタジー作品に貢献して行けたらと思っています。すばらしい30周年、40周年、50周年が迎えられるように今後も全力で頑張ります!(Luminous Studioの完成もお楽しみに!)


    スクウェア・エニックスCTO 兼 Luminous Studioゲームエンジン開発責任者
    橋本 善久

    FF14 技術ディレクター
    Agni's Philosophy - FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO プロデューサー兼ディレクター

Agni's Philosophy

  • ゲームエンジン「Luminous Studio」を利用した技術デモ「Agni's Philosophy - FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO」をE3 2012で発表し、大きな反響を呼んだ。
    • 主人公アグリのモーションキャプチャは「しばい はるか」が担当している。

関連サイト



Amazonプライム会員無料体験